釣りビジョン

2015.1.15号

深川 吉野屋・東京都深川
ベストシーズン突入!東京湾奥のオフショアシーバス

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年明けを過ぎ、沖釣りでは釣り物に困る季節となった。潮温の低下から活性の下がる魚種も多く、好釣果を期待出来るターゲットが少ないからだ。しかし、この時期が好機となるのがオフショア(沖釣り)のシーバス(スズキ・フッコ)釣り。深場に群れが固まり、ジギングには絶好のターゲットとなる。7日、シーバスの“入れ食い”に夢をふくらませ、東京・木場『深川 吉野屋』へ出掛けた。

出船、都会的な風景の中を進む

受け付け入口
『深川 吉野屋』はアクセスが良く、首都高速9号深川線の木場IC(箱崎方面から)、枝川IC(湾岸線方面から)から車で5分程の距離。東京メトロ東西線・木場駅からも徒歩数分の距離にある。駐車場は受け付けから50m程(駐車スペースは受け付けで要確認)。乗船場は受け付けの奥。集まった釣り人は私を含めて4人。午前7時、大森健吾船長の操船で出船。一路東京湾のポイントへ、幾つかの橋と水門をくぐり、都会的な風景の中を進んだ。

奥に進むと乗船場が
乗船場
受け付け

羽田沖から川崎沖へ、シーバスが釣れ始める

最初の釣り場は羽田沖。午前8時頃、「水深20m、底から5mを狙って」と船長から投入合図。しかし、ここでシーバスのバイトは無かった。船長は20分程で羽田沖に見切りを付け、川崎沖へと移動。すると、水深約26mのポイントでシーバスが釣れ始めた。最初のヒットは林和希さん(柏市)、続いて千葉瑛人さん(野田市)、竹尾悠冴さん(市原市)と、40cmクラスのシーバスが立て続けに取り込まれた。

林さん
千葉さん
竹尾さん

船用LTタックルとルアー

用意したルアー
3人が釣り上げたシーバスを撮影した後、私も竿を出した。ルアー用ロッドを持っていないので、船用LT(ライトタックル)ロッド(1.65m、オモリ負荷10~40号)で代用。リールは、キャスティング性能の良いベイトリール(PE0.8号)をセット。ルアーは、30~75gのメタルジグ(アシストフックのみ)を数本と、スピンテール、アイアンプレートを用意した。

第1投目からメタルジグで、スピンテールにも

まずは50gのメタルジグを選んで投入すると、フォール中にバイト。第1投目から簡単にシーバスが釣れてしまった。その後も数匹のシーバスが立て続けにヒット。「活性の高い間に他のルアーも試そう」と、ルアーを交換。スピンテールのスローリトリーブでも数匹をキャッチ出来た。

メタルジグで
スピンテールで

京浜運河近辺、やや浅めのポイントで

序盤から好調に釣れていたが、暫くすると、ルアーへの反応が鈍くなった。午前10時半頃、船長は京浜運河近辺へと船を向けた。そこは水深約13mとやや浅めのポイント。軽めのメタルバイブをキャストし、リフト&フォールで1匹をキャッチ。林さんもメタルジグで数匹をキャッチしたが、後が続かず、川崎沖の別のポイントへ移動となった。

川崎沖で“入れ食い”、最大の65cmをキャッチ

上げ潮が動き始めた午後1時頃、川崎沖の水深約34mのポイント、船中で私だけ“入れ食い”になった。使っていたメタルジグがマッチ?リトリーブスピードがマッチ?ややスローなリトリーブ後のフォール中、毎回のようにアタリが出る。ルアーを追ってきたシーバスがフォールでバイトするイメージ。短時間だったが、コンディションの良いシーバスを数匹と、この日最大の65cmをキャッチ出来た。午後2時前、好調にも拘わらず、船長は移動を告げた。上げ潮の“時合”に合わせ、より実績の高いポイントへ移動するとの事。

50cm超え
65cm

“風の塔”の近く、魚影濃く、高活性

最後のポイントは、“風の塔”(アクアラインの換気施設)の近く、水深約27m。船長の思惑通り、“鳥山”が現れるほどベイトの魚影は濃く、活性も高かった。ヒットパターンを見付けた林さんは連発。不調だった千葉さんも「やっと釣り方が分かってきました」と、好転。暫く、シーバスの魚信と小気味よい引きを楽しんだ。午後3時頃、頻繁なアタリに未練を残し、“鳥山”を見ながらの沖上りとなった。

トップは15匹!

最終釣果は、林さんが15匹でトップ。シーバス船初心者の千葉さんもレンタルタックルで8匹をキャッチした。「もう少し早くヒットパターンを見付けていれば、30匹は釣れていた」と、林さん。私も15匹くらい釣った。取材の合間の短時間だったが、アタリは多く、十分楽しめた。シーバスのサイズは、40~50cmが多く、50cm超えも交じった(最大65cm)。
林さん、千葉さんは60gのメタルジグを使用した。私のヒットルアーは、50gと75gのナチュラルカラーのメタルジグ。フォール中のアタリが圧倒的に多いせいか、平型(ヒラ打ちタイプ)が良かった。

林さんのヒットルアー
私のヒットルアー
(左2個のメタルジグ)

『深川 吉野屋』のシーバス船

今シーズンも冬季のシーバス船は好調!昨年末の12月23日にはトップ93匹の“爆釣”も記録している。潮温の低下に伴い、浅場のシーバスは深場へと移動、群れが固まり、数・型共に好釣果が期待出来る。また、例年では2月後半から3月にかけては、アフタースポーン(産卵後)の荒食いも期待出来るとの事。『深川 吉野屋』は、アクセスが良く、タックルのレンタル、ルアーの販売もしている。気軽に釣行出来るのが有難い!

レンタルタックル
これらのルアーは受け付けで購入可能
大森健吾船長

タックルについて

タックルは、ジギング用のベイトタックルと、キャスティング用のスピニングタックルの両方を用意すると万全との事だが、取材日は船用LTタックルで十分対応できた。メタルジグは、60gを中心に、40~80gを幾つか用意すると良い。

レンタルのベイトタックルと
スピニングタックル
常連客オリジナルのアシストフック、左は受け付けで購入可能
仕掛け図

シーバスは美味しかった

「沖で釣れるシーバス(回遊型)は美味しいので是非食べてみて下さい」と、船長に勧められた。それではと、数匹をキープし、刺し身、コブ締め、カルパッチョにして食べてみた。どれも想像していた臭みは感じられず、淡泊であっさりとして実に美味しかった。

定番の刺し身
お勧めのカルパッチョ、オリーブオイルでコクが加わる
捌き場、魚の下拵えが楽に

(釣りビジョンAPC・野中 篤)

今回利用した釣り船
東京都深川『深川 吉野屋』
〒135-0042
東京都江東区木場6-12-7
TEL:03-3644-3562(定休日:毎週火曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
深川 吉野屋ホームページ
出船データ
シーバス船(予約乗合)
乗船料金:男性・9,500円、女性&高校生・7,500円、中学生以下・5,000円
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