釣りビジョン

2015.2.1号

松大丸・千葉県千倉白間津
千葉県・南房総、布良沖で大型ヤリイカの“爆乗り”!!

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いよいよ、本格的なヤリイカシーズンがやって来た。1月に入ってシケが続き、出船出来ない日が続いていたが、ここに来て天候も釣果も安定してきた。小型のメスイカに交り、大型のオスイカも入って来たとの情報。千葉県・南房総の海に一足早い春がやって来た。18日(日)、多点掛けに期待し、南房総・白間津港『松大丸』の船に乗った。

集合は、駐車場に午前5時30分

集合時間は、港に隣接した『松大丸』の駐車場に午前5時30分。5時15分頃に着いた。既に先着の車が駐車していた。軽トラックに荷物を積み込めば、船まで運んで貰える。竿は手に持ち係留船まで歩いて2、3分。私を含め、ヤリイカ釣りに魅せられた8人を乗せ、未だ真っ暗な午前6時、空に輝く三日月に照らされ出船した。

『松大丸』の看板の後ろが駐車場
荷物を積んで船へ運んで貰う
釣り座はバケットシート

最初の獲物はスルメイカ

薄暗い海を暫く走ると、水平線が徐々に朱色に染まって行く。航程50分程で白浜沖に着いた。エンジン音が静かになると、山口一夫船長から「魚探反応が真っ赤に出ている。取りあえずスルメを狙ってみましょう。水深は130m、100mから反応が出ているよ」。アナウンスが終わると同時に仕掛けを投入。左舷で早々とリールを巻き出した。カメラを向けると、「アッ、バレた!」。隣の人も「途中でバレた」と悔しがる。殆どの人が直結仕掛け。イカが乗っても前日からのウネリでバレてしまう様だ。右舷でスルメイカが取り込まれた。ポツリポツリとスルメイカが単発ながら釣れてくる。

開始早々スルメ、ヤリの一荷
渡部さん、直結で乗せた
多点掛けが醍醐味

布良沖の水深140m。小型ヤリイカで始まった

1時間ほど粘ったが、白浜沖に見切りを付け、一路布良沖に船を向けた。「水深は140m、やって見ましょう」と船長。左舷の渡部茂さん(富津市)がヤリイカの3点掛けを取り込んで幕が上がった。右舷トモ(船尾)の小原芳道さん、渡部さんが単発でヤリイカを釣り上げた。見ると、上がって来るヤリイカは小型が多い。左舷トモの竹花志郎さんが3点掛けを取り込み、船中が一気に活気付いた。渡部さんもダブル、左舷の岡田政宣さん(練馬区)も3点掛け。右舷トモでも2点掛けを取り込んだ。

電動リールの電源
乗った!
仕掛け図

小型ながら3投で8杯!

8時40分頃、私も竿を出した。第1投、着底後竿を2、3回煽ってからゆっくり降ろし、聞き上げた時“ズン”と乗った。ウネリの中、バレない様にウネリに合わせ、竿先を上げたり下げたりしてテンションを維持。取り込んだのはヤリイカの3点掛け。先ずはホッと胸を撫で下ろす。2投目は上げて来る途中、竿先をクンクンと揺する。慎重に取り込んだのは、何と4点掛け。次は1杯。3投で8杯のヤリイカを手にした。

小原さん6点掛け、やったね!
富士山、伊豆大島も近い
植草さん、トリプルは序曲だった

突然、大型ヤリイカの多点掛け!!

9時過ぎ、水深185mの深場を狙うが乗りが渋い。「潮が動かなくなった」と船長。そんな中、右舷トモの小原さんが6点掛け。右舷の植草眞さん(千葉市)もブランコ仕掛けの下のツノに3杯付けていた。これを機に突然状況が一変。あちらこちらで2点掛け、3点掛けの声が聞こえ出した。それも大型ヤリイカが多くなってきた。竹花さんが4点掛け、隣の岡田さんも2点掛け。誰もが夢中になり竿をシャクる。右舷ミヨシ(船首)の村杉善光さん(板橋区)も“大ヤリ”の3点掛けを取り込んだ。左舷ミヨシの目黒茂美さん(板橋区)が竿を曲げた。カメラを向けると、私の目に飛び込んで来たのは、左舷・右舷全員がリーリングに入っているシーンだ。岡田さんが最初に5点掛けを取り込み、目黒さんも4点掛けを取り込んだ。

今日は良い釣りをさせて貰いました
イカは楽しーい!
大型が多くなってきた

“爆乗り”クライマックスがやって来た!

11時頃、クライマックスがやって来た。水深は200m。右舷ミヨシの村杉さんが大型ヤリイカの6点掛けを取り込むと、次の投入でも4点掛け。左舷の竹花さんは何とパーフェクトではないかと思う7点掛けを達成。「やったねー」と声を掛けると「ヨッシャー!」と両手でポーズを作って応えてくれた。又々全員のリーリングが始まった。小原さんが5点掛け、岡田さんも5点掛け、村杉さんは何と7点掛け。絶好調だ。「クーラーに入らなくなる」と羨ましい悲鳴。海の中はどうなっている!? 仕掛けを注意して見ると、布良沖では全員ヤリイカ狙いに的を絞り、11cmブランコ仕掛けに換えていた。

“乗り乗りタイム”は沖上りまで続いた

山口一夫船長
左舷の目黒さんが6点掛けを取り込んだ。“爆乗り”状態だ。朝の乗り渋りが嘘の様に海が変わった。植草さんも8点掛け。私も堪らず席に戻って竿を出した。水深210mの筈が190m辺りで道糸の出がスローになった。イカが何杯か付いた様だが、無視して仕掛けを降ろす。着底で竿を立てようとしたが、立たない。“グン、グン”と竿先を引き込む。電源スイッチを入れ、スローでリーリングに入る。何点付いているのか、上がって来るまでの時間が長く、ハラハラドキドキ。海中に仕掛けの下の方まで真っ白なイカの影。大型ヤリイカの6点掛けを取り込んだ。次も4点。納竿間際に目黒さんが、10本ヅノで8点掛けを取り込んだ。12時、後ろ髪引かれる思いを残し、沖上りの時間になった。

大型が釣れました
今日の最高は7点掛け!
終わってみればクーラー一杯

50杯台4人の大好漁!!

最終釣果はトップで55杯、そして54杯、52杯、50杯と続く。村杉さんは「7点掛けの他、6点掛けが4回あった」と“爆乗り”を振り返った。これからが南房総のヤリイカシーズン。ゴールデンウイーク頃になると、“パラソル級”も交じり、束釣り(100杯)も夢では無い。
千倉、白間津と言えば“花摘み”の名所でもある。女将さんからのメッセージで「これから3月一杯は、お花のお土産があります。ご家族へ海の幸と一緒に南房総の春をお持ち帰りください」との嬉しい話。

千倉白間津と言えば花摘みの名所
お土産用に栽培しています
帰りに一休み。食事処

(釣りビジョンAPC・飯妻武夫)

今回利用した釣り船
千葉県千倉白間津『松大丸』
〒295-0027 千葉県南房総市千倉町白間津211
TEL:0470-43-8044(釣りの予約)
TEL:0470-43-1011(お食事処『松大丸』)
詳細情報(釣りビジョン)
松大丸ホームページ
出船データ
ヤリイカ予約乗合 ※集合時間は季節により変更する。予約時に確認の事
料金:1万円(氷付き)
集合時間:午前5時30分
出船時間:午前6時00分     正午沖上がり
1度の乗船で割引券を配布します(女性割引あり)
投入器無料貸し出し、貸し道具無料(電動リールのセットは2,000円)
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