釣りビジョン

2015.5.1号

山正丸・茨城県大洗港
茨城県・大洗沖のマコガレイ、好調なスタート!

01_main.jpg
茨城県・大洗『山正丸』で、マコガレイが好調なスタートを切った。初出船の3月15日、34~49cmを3~14枚。開始早々から大型交じりで、トップ二桁釣果を記録した。大洗沖のマコガレイは35cmクラスがレギュラーサイズと言うのだから驚く。船長から「釣れているよ」との誘い。天候の回復を待って23日(木)に出掛けた。

午前5時、全員揃ったところで出船

常磐自動車道・友部ICから北関東自動車道に入り、水戸大洗ICで降りると7、8分で大洗港に着く。集合場所は、フェリー乗り場を過ぎ、コンテナヤード先の岸壁に青い『山正丸』の看板がある。そこが駐車場にもなっている。午前4時20分頃に着いたら、既に先客が駐車していた。船長が来て、船のトモ(船尾)の明かりで受け付けが始まった。そこで仕掛けやオモリも買える。平日にも拘わらず私を含め“夏マコ”に魅せられた10人が乗り込み、午前5時、ベタナギの海を滑る様に出船した。

青い看板が目印
看板の横が駐車場
山正丸(帰港後)

餌のアオイソメはタップリ付ける

航程20分程でポイントの大洗沖に着いた。朝日が昇り、辺りを暖かく包んでいく。「ハイ、おはようございます。青イソメは、人指し指か、小指の長さくらいにして2、3本タップリ付けて下さい。アタリはモヤモヤーッとして、明確なジャカジャカというアタリは無いですからね。モヤーッとしたら、そのまま待っているか、竿を下げて15、16回小突き、もう1回聞いてから合わせて下さい。明確なアタリは全て“外道”です」と小沼資平(おぬま・ただひら)船長がマコガレイ釣りの重要なポイントをアナウンスしてくれた。

沼木忠雄さん、船中第1号が40cmオーバー
中野和義さんも42cmの大マコ
左2個が天ビン付き3本バリ。右は2本バリ仕掛け

ハリをガッチリ飲み込むまで小突く!

水深は32、33m。釣り開始から10分、右舷トモの沼木忠雄さん(水戸市)がリールを巻き出した。竿が胴中から曲がっている。かなりの大物の様子。リールを巻く手に力が入る。船長の差し出すタモで取り込まれた船中第1号のマコガレイは、何と40cmオーバーの良型で驚かされる。よく見るとハリの結び目まで飲み込まれ、ガッチリ掛かっていた。幸先の良いスタートだ。沼木さんに話を聞くと「20回程小突き、50cm位聞き上げたら、モヤーッとした重さを感じたので、もう一度静かに海底まで下ろし、5~6回小突いたら更に重くなったのでグッと合わせた」と話してくれた。隣では船長から小突き方を実践で教わっていた。この流しは、20分程で場所を移動した。

オモリは50号を使用
餌はアオイソメ
仕掛け図

7時過ぎ、アタリが頻繁に!

左舷ミヨシ(船首)の中野和義さん(越谷市)に35cm級のマコガレイが上がった。桶を覗くと既に1匹が泳いでいて、アタリ方を聞くと「何回か小突いていたら、“モゾッ”としたアタリが伝わって来たので、その状態で10秒ほど待って合わせた。35cm級はここではレギュラーサイズですよ」と話す。右舷トモは相変わらず絶好調で、既に3匹目を取り込んだ。左舷胴の間(中央)でも、「ツン、ツンのアタリを取って掛けました」と微笑む。海面で大暴れするのを、隣の人にタモ取りをして貰い、目測38cmを取り込んだ。又々左舷ミヨシが掛け、取り込んだ魚にメジャーを当てると、肉厚42cmの大型。左舷側では、“ゲスト”のムシガレイが上がった。7時過ぎにオマツリが多くなったが、アタリが頻繁に出始めた。「潮が動き出したのですか」と船長に聞くと、「潮が動かないので、船を前に出したり、後ろに引いたりしている」と言う。

沼木さん絶好調
中野さん、35cmのレギュラーサイズ
市川誠さん、やりました!一荷です

8時過ぎ。40分で5匹!

右舷ミヨシの常連は、開始から3時間沈黙が続いていたが、8時20分に1匹釣ると、9時までの40分間で5匹目を釣り上げるハイペース。見ていると飲まれたハリは外さず、ハリスをハサミで切っている。外す時間のロスを避け、傷ついたハリスは1匹釣れる度に使い捨てて、新しいハリを結び直している。右舷の沼木さんは相変わらず絶好調で、8時30分(開始3時間)で7匹、所狭しと桶に重なって泳いでいる。あちらこちらでアタリが出て、急に活性が上がって来た様だ。沼木さんの小突きをビデオで追っていると、竿をスーッと聞き上げた時、竿先が僅かにツンツンと動いた。竿をゆっくり頭上まで聞き上げ、しっかりアワセてから巻き上げに入った、40cm超の大型マコガレイを取り込んだ。

木村忠さん38cmゲット
聞き上げた時、コンコンのアタリが来ました
小突きが重要なポイント

肉厚の42cm
伊藤政男さん、堪らないねー
所狭しと重なっている

40cm級を一荷!

左舷に回ると何やら慌ただしい。市川誠さん(つくば市)が一荷(2匹)で取り込んでいた。2匹とも37、38cmの良型。終了間近に左舷ミヨシから2番目の吉田健司さん(川口市)も40cmと37cmの一荷で釣り上げた。それまで、“ゲスト”のムシガレイを数匹釣っていたが、“本命”は初。一気に2匹を手にし、「良かった。ホッとしました」と胸を撫で下ろす。左舷の鈴木篤さん(世田谷区)が3匹目を釣り上げた時点で、正午の沖上りの時間になった。

46cm
ゲストのカナガシラ
レギュラーサイズ

最後の最後に一荷でした!
ヤッター!

釣果は40cmオーバー交じりで2~11匹!

最終釣果は2~11匹。型は33~46cm。40cmオーバーが何匹も交じった。“ゲスト”はムシガレイ、ショウサイフグ、カナガシラ等多彩。11匹釣って竿頭の沼木さんは、「小突きがマコガレイ釣りのポイント。根気がいるが、慣れるとそう難しい事では無い。沢山釣る人は小突きが上手い。慌てて合わせるとスッポ抜けてしまう」と話していた。
船長は「今日は潮が動かなかった。潮が流れると、船が潮に乗っていくのでマコガレイを拾っていける。新しい所、新しい所へと船が動くからアタリも増える。産卵は1~2月。これから盛んに餌を追い、どんどん肉厚になっていく。7月一杯楽しめます」と太鼓判を押していた。因みに、取材の3日後、26日(日)には、待望の52cmが出た。
大洗沖の“夏マコ”は始まったばかり。これから夏に掛けてが旬。50cm超も夢では無い。刺し身、煮付け、唐揚げが絶品だ。出掛けてみては如何だろう!!

                    

(釣りビジョンAPC・飯妻武夫)

今回利用した釣り船
茨城県大洗港『山正丸』
〒311-1301
茨城県東茨城郡大洗町磯浜町1053-2
TEL:029-267-2341
詳細情報(釣りビジョン)
山正丸ホームページ
出船データ
(料金)マコガレイ船=10,000円
午前4時50分集合、12時沖上がり
※氷・青イソメ2パック付き  青イソメ追加:1パック500円
※仕掛け:天秤付き700円  仕掛けのみ:400円
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。
プレミアムメンバー