釣りビジョン

2016.4.15号

オーシャンサポートサービス 代々丸・和歌山県白浜・富田浦袋港
和歌山県・白浜沖の深海釣り。狙うはキンメ、アコウ!

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春本番!!4月に入ってから天候も安定してきた。新しい事も沢山ある季節。和歌山県白浜町・富田浦袋港『代々丸』では、船のエンジンを新品に積み替えたとの事。「深海釣りに行こう!」と言う濱本浩二船長の誘いに乗った。

大阪市内から2時間30分!

富田浦袋港へのアクセスは、昨年開通した紀勢自動車道を南紀白浜ICで降り、国道42号線を串本方面へ2、3分。大阪市内からでも2時間30分ぐらいで行ける。当日は5時半集合、少し早く港に着き仮眠をとった。5時頃に起きて、準備を始めると船長が到着し予定通りの6時出船となった。

深海釣りの魅力は?

関西での深海釣りは、近年注目され人気上昇中だ。少し敷居の高い感じもする釣りだが、釣れる魚が美味いのが最大の魅力。アコウダイ、キンメダイ、クロムツを始め、見たこともない珍しい魚が釣れることもあって楽しい。『代々丸』では12月から6月頃まで楽しめる。

航程1時間で釣り場に到着

濱本浩二船長
釣り人は私を含めて3人。1時間くらい走って白浜沖の「クロセ」周辺に到着した。船長がスパンカーを揚げ準備をする。餌はサバとイカの切り身が用意されている。深海釣り独特の仕掛け巻き(治具)から投入する、船縁にハリを並べて投入する。船長の合図で順番に投入を開始。
「水深は420mから550mぐらい。カケ下がるポイントで、潮の流れは少し速い」と船長からアナウンス。着底まで少し時間がかかる。ラインが500m程出たところで着底した。まずは糸フケを取り、素早く底を取り直してアタリを待ち、少し待ってアタリがなければ、少し巻き上げて再び底を取り直してアタリを待つ。

16mの大型船「代々丸」
「代々丸」の横に止まっている兄弟船の「丸浩丸」
乗船名簿の記入をお願いします

安心の495馬力2機掛け新品エンジン
船で用意してもらえるサバ、イカの切り身
仕掛け図

潮が滅茶苦茶早く、大苦戦!!

1投目は誰にもアタリはなかった。2投目はポイントを替えてカケアガリを狙ったが、やはりアタリは無かった。3投目、カケアガリを狙うが、ラインはどんどん出て行き、魚群探知機では水深は浅くなって300m台になっていくが、電動リールのカウンターは600mを超えていく。潮の流れが滅茶苦茶速いのだ。当然アタリも無く、ポイントを大幅に替えることに。
次のポイント、「ラングイ」周辺に移動。「ここで釣れなかったことが無い」と言う船長の言葉に期待が膨らむ。
すると、5投目にして船中初めてのアタリが左舷トモ(船尾)の多門敬史さんの竿に…。
続いて右舷にもアタリが。普段は上乗りの宮本好人さんにもヒットした。竿先から伝わる深海釣りならではのコンコン、グングンっと大きく出るアタリを、竿を持たずに見ながら魚種を考えたりするのが楽しい。普段の釣りではアタリがあればすぐに巻き始めるが、深海釣りでは多点掛けを狙い、仕掛けを止めたり、巻いたり、送り込んだりしていく。船長の合図で仕掛けを巻き上げた。多門さんにはクロムツが3匹掛かっていた。しかし、宮本さんの仕掛けは、多門さんの仕掛けと絡んでしまい切れてしまった。次の流しでは、多門さんの仕掛けにサバが掛かった。船長もあまりの潮の悪さにお手上げの様子。その後も数投粘ってみたがアタリも無くなりポイント移動となった。

仕掛巻きから投入する時はこのように準備する
港から少し出たところで紀伊山地から朝日が昇った
船縁に並べるときはこのように準備する

左から深海用リング・仕掛け巻・オモリ

船長、堪らず延長戦へ…

午後3時になり、そろそろ沖上りの時刻。私の釣果はサバ1匹。船長もこのポイントに見切りをつけ、港の近くのポイントに大幅移動し、延長戦になった。水深は400m。仕掛けを投入し、少し待つとググッと私の竿にもアタリが来た。仕掛けの上のハリにアタったようなので、少し巻いて追い食いを待つ。ガツガツと大きなアタリに変わり、追い食いしたようだ。キンメダイか…クロムツか…期待しながら巻き上げてくる。多門さん宮本さんにもアタリが来たようだ。上がってきたのは、クロシビカマスが5匹。多門さん、宮本さんにもクロシビカマス。深海釣り定番の“外道”である。
「次で最後の流しにします」と船長からアナウンス。投入後すぐに多門さん、宮本さんにアタリが来たが私には無い。しかし、少し待ってやっとアタリ。追い食いを待ったが無い。
そのまま回収となった。ゆっくり巻き上げると上から3番目のハリにクロムツが掛かっていた。多門さんは3匹、宮本さんには2匹のクロムツが釣れて帰港となった。

クロシビカマスがおいしい!?

深海釣り好きの多門敬史さんクロムツトリプル!
当日の釣果は多門さんがクロムツ5匹、宮本さんが3匹、私が1匹と残念な結果に終わってしまった。しかし、潮がよくなればアコウダイやキンメダイが釣れるだろう。まだまだ狙える深海釣りに出掛けてみてはいかがだろうか?
帰港後、船長の紹介で『フィッシャーマンズワーフ白浜』内にある、和ダイニング「Ban番屋ya」でクロムツ、サバ、クロシビカマスを調理して貰った。意外だったのがクロシビカマスの美味しさだ。きちんと骨切りをすれば美味しく頂けたのにはビックリだった。

深い水深でもきっちり写るスマートフォン対応の探見丸スマート
クロシビカマスは意外な美味しさ!
いいサイズのクロムツがダブル!!

最後にクロムツトリプル!!!中乗りの宮本好人さん
『フィッシャーマンズワーフ白浜』の中にある和ダイニング「Ban番屋ya」
お造りや炙りなど、脂が乗って美味しかった~!!

(釣りビジョンAPC・足立 雅史)

今回利用した釣り船
和歌山県白浜・富田浦 袋港『代々丸』
〒649-2334 和歌山県西牟婁郡白浜町富田浦袋港
TEL:090-3168-1739
詳細情報(釣りビジョン)
代々丸ホームページ
出船データ
(交通)
車は阪和自動車道~紀伊田辺IC~紀勢自動車道(無料区間)~南紀白浜IC~R42で串本方面へ約1分
一目坂トンネルを超え、釣具店「釣太郎 白浜店」を過ぎ約100m右折、富田浦・袋港へ
電車はJR紀伊富田駅か椿駅からタクシー
(出船データ)
完全予約制
深海釣り遠征便1人2万5,000円。餌・氷付き
深海釣り用レンタルタックル(竿・リール)3,000円
チャーター便も有り要問い合わせ
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