釣りビジョン

浅八丸・神奈川県平塚港

2017.9.08号

いよいよコマセで攻めるぞ! 相模湾のキハダマグロ

表紙

今夏の相模湾を大いににぎわせているキハダマグロとカツオ。イワシなどベイトが大量にいることで湾内に大回遊してきたわけだが、反面、遊泳層=タナ=が浅く、キハダマグロはルアーフィッシング有利の状況。しかし、9月2日に通り過ぎた台風15号を境に状況が急変し、8月1日解禁したコマセ釣りにも俄然、勝機が見え始めた。シケ後の9月4日に出船して4匹中3匹をコマセ釣りで取ってきた平塚港『浅八丸』の石井信幸船長に今後の攻略術を聞いた。

台風一過、やっとコマセの出番到来!

やったね! この日は2kg級が連発

釣り方を区別しなければ、今季の相模湾のキハダマグロ&カツオの回遊は好況。5月からすでに伊豆大島周辺など近海に姿を見せ、黒潮の本州への接岸とともにどんどん相模湾へ近づいてきた。ただし、初期のお約束通り、ベイト(餌)にしているのは主にイワシのシラスや小イワシの群れ。

カツオたちも本能でベイトを包囲にかかり、よってイワシの群れは海面付近へ。 8月1日まではコマセが禁止だから、狙うとすればトップルアーのキャスティングゲームかイワシのフカセ釣りになるが、これらがピッタリとハマってキハダマグロの連発になった。カツオも最初はカツオならではの数釣りにならなかったが、湾のパヤオ(浮き魚礁)に付いてからは入れ食いになった。総じてあちこちに鳥山やナブラが立つため、今季は大当たり年で、コマセ釣りファンは、解禁の8月が待ち遠しいことこの上なかった。

しかし、8月解禁になってもライブベイトに付いていたため、コマセ釣りはカツオこそ数釣りができるものの、キハダマグロは大苦戦。要因はカツオとキハダマグロの遊泳層=タナ=が20m以浅で混在しており、コマセ釣りでは非常に釣りづらかったため。餌には早めにカツオが突進してヒットするため、どうしてもハリスをカツオ用の14号前後にしがち。

しかし同じタナだから、忘れたころにキハダが食い、応戦するまもなくプッツン現象が相次いだ。例年だと解禁から2週間前後もコマせば、いくらかコマセに付くのだが、8月中旬過ぎになっても以前、トップ優位の状況が続いた。それが、9月の台風15号通過でついに変わった。

今後は太ハリスでビッグファイトを楽しもう

「コマセ釣りファンは台風15号様々ですね。8月もカツオなら何とかなっていて、それに段々サイズアップして5㎏級も出ていただけに、楽しいコマセ釣りではあったのですが、やはりキハダマグロがヒットしてくれないと、何かひとつ、物足りない。元々、魚自体はたくさんいるのは分かっていたので、4日はどうかなーと思ったんですが、魚探とソナーをにらめっこして探していったら、20m前後のほかに、40m前後のタナで反応が出た。カツオは朝から狙って好釣果を得ていたんで、こりゃしめた!っとタナ40mを指示したら、ビンゴでした」と船長。

結局キハダマグロのアタリ15回。コマセで24.kg、20kg、14kgと3匹。ルアー(メタルジグ)で19.8㎏1匹。キメジ(コマセ)は5.0~8.0㎏を全部で7匹の好漁だった。

「やっとキハダが沈んできてくれましたね。今がチャンスかもしれません。カツオとキハダマグロのタナが分かれて、ハリスの選定などはっきり狙いが絞れますから、両魚ともに高確率と言えましょう」と船長。なお、ルアーやフカセにしても全部が全部沈んだわけではないので、まだまだ有望。両ジャンルともビッグファイトを満喫してほしい。

コマセ釣法も開発が進んで新兵器いろいろ

ルアーはメタルジグになったが深めで19.kgがヒット

今回はコマセ釣りに絞って紹介。タックルは図を参照で、基本的に竿とリールは両魚流用。リールに付いては高性能ドラグ搭載の両軸リールもいいが、最近では電動リールでかなりパワフルおよび高性能ドラグの機種が登場しており、30~40㎏のキハダマグロでも捕れるポテンシャルを持っている。多少高くなるが、使い勝手はいいようだ。

コマセカゴも細いステン缶(オモリ80~100号)のほうが落下が早く、足の速い両魚には有利と言われるが、これは好み。また、固定天秤とカモシ釣り用など糸が一直線になる遊動天秤が使われているが、これに限っては船宿の指示に従いたい。固定だと同品の負荷を与えられて弱りが早いとか、遊動は糸切れの確率は固定より減るが、時間が掛かるなどなど、諸説ある。

5~8kgのお手頃キメジに良型カツオで大満足

もう一つ、付け餌のオキアミに付いても、最近はかなり研究が進んでいる。付け餌用の大きめのオキアミを蛍光ムラサキコーティングを施したり、集魚を兼ねたエビング用の透明ワームを使ったり。まあ、これも好みによるので、各自で探ってみてほしい。

キハダゲットはファーストランを以下に凌ぐか

ビッグカツオがこれだけ釣れれば本望

キハダマグロもカツオも基本的な釣り方は一緒。コマセ釣りにタナは命で、とにかく指示ダナに合わせることが第一。「これを守らないと、ただでさえ口を使いにくいキハダは特に駄目。猛スピードで泳ぎ回るキハダを、なるべく狭い幅にコマせて泳層を幅狭くしなくては。そして、そこにみんなの付け餌が入っていれば、確率は多少とも上がると言うものです」と船長。『浅八丸』の基本は指示ダナの5m下まで下ろし、そこからコマセを振りながら指示ダナへ。両魚とも同じ。問題は食ってからどうするか。。

「やはり、捕れるかどうかのカギはヒット後のファーストランをいかに凌ぐか。特にキハダマグロは、それなりにドラグを締め気味(許容範囲で)にしていてもバンバン出ていきますから、焦るんですよね。ただし、現在は潜ると言っても70~80mくらいで止まりますから、そこが勝負」。

ランが止まる前にやたらポンピング気味に竿をあおったりなど、変化を与えるとバラしやすい。まだ力が残っているからだ。もちろん、ドラグを増し絞めするのもよくない。急に設定が変わると、ラインはいとも簡単に切れやすい。

カツオはまさに入れ食い

俗にデスダイブといってカジキやマグロが真下に逃げ、酸素不足など力を使い果たして死んでしまう現象がある。ドラグ値など条件にもよるが、大体ラインを100m以上出していくとかなり体力を消耗し、そのリスクは高まる。実は70~80mの一瞬のスキに顔を向けろというのは、ヘトヘトになったところで勝負しろということ。これが死んでしまうと、負荷が予想以上に掛かり、軽量キメジならともかく、まず取り込むのは無理だ。

味は絶品と言われるスマ(左端)が交じりました

「もう、絶対的に釣獲数が少ないですから、ノウハウもそんなには確立していないんです。毎回、ヒットしたら臨機応変にやる。これが腕の見せどころ」とのことだ。なお、両魚の泳層分離は船の戦略にも影響している。『浅八丸』では朝のうちはカツオの群れを狙ってバンバン釣りまくり、ある程度釣れたらキハダマグロへチェンジ。

ファンはお土産を確保しているから、憂いなく大物にチャレンジできるというわけだ。「だから現在は釣りやすい。女性もカツオだけ狙うなんて、ありですよ」と船長。現在、全ての魚群が両魚分離しているわけではないが、今後はカツオもオキアミに付いてタナが沈み、同レンジに下りてくることを考えると、やはり釣り分けられる今がチャンス! ではないだろうか。

今回紹介した釣り船
釣り船

神奈川県平塚港
「浅八丸」

〒254-0803 神奈川県平塚市千石河岸57-13
TEL:0463-21-0904
詳細情報(釣りビジョン)
「浅八丸」ホームページ

船宿データ

キハダ・カツオ乗合
予約制
料金::11,000円(コマセ付き、ルアーも同料金)女性は6,000円に割引
レンタルタックル有り(要電話確認)
集合:午前5時00分
出船:午前6時00分
沖上がり:午後14時
定休日:第2、第4、第5火曜日

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