釣りビジョン
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2012.4.15号

福田丸・千葉県外川港
千葉県・銚子沖、深場の超高級魚・メヌケ好調!

深場の高級魚として知られるキンメだが、その上を行くのがアコウ、メヌケ。常に1kgウン千円を下らない本当に本物の高級魚である。しかし、超深場の釣り物の為、人数を乗せることが出来ない。そのため、最近では乗合船を出している船宿も数える程になってしまった。銚子外川の『福田丸』は、そんな貴重な船宿の1軒だ。福田稔船長が操る「第21福田丸」は、外海仕様の超大型船だが、片舷8人限定での出船。実に贅沢な釣りである。6日、2~3kg級がトップで10尾の大釣りが記録されたと聞き、翌日すっ飛んで行った。

潮温が15度から13.7度に…

深場の釣りが難しい理由の一つは、状況が激変しやすい事。この日(7日)が正にそうだった。6日には15度あった潮温が13.7度まで下がり、上潮と下潮(底潮)の流れの速さが違う完全な二枚潮、おまけに潮色が濁り、状況は一変、全く釣りにならず0~3尾の貧果に終わってしまった。これでは、帰るに帰れない。1泊して翌日も船に乗る事にした。
「今日は、私も乗るから、頑張りましょう」。ベテラン釣り師顔負けの腕で知られる『福田丸』の女将さんが助っ人を勝って出てくれた。8日は大潮回り。海上には満月が輝き、ほとんど風もない絶好の釣り日和に恵まれた。「おっ、潮温が15度まで戻っている」。釣り場に着くと同時に船長が嬉しそうな声を上げた。潮の濁りも薄らぎ、これで二枚潮が治まっていれば、大釣りが記録された6日と同条件、嫌でも期待が高まった。
この日は、右舷に“定員”一杯の8人がズラリと並んだ。私は邪魔にならないように女将さんと1本の竿を出し、左舷大ドモで準備に取り掛かった。
通常は、右舷大ドモから投入となるが、この日は左舷大ドモの我々から投入した。まずは女将さんに道具を任せ、私は写真撮影等取材に専念した。

[動画]銚子沖のメヌケを狙え!day1
舵を握る福田稔船長
仕掛け図

ビギナーには、女将さん&船長が全て教えてくれる

[動画]メヌケ釣りの投入方法
オモリは500号(1.8kg)、パワーのある大型電動リールに道糸はPE12号。仕掛けは10本バリ、ムツネムリ22号、幹糸はナイロン30号、枝スはナイロン20~22号。道糸と仕掛けの間には中オモリ60~100号を使用するが、私は女将さんのお勧めで60号をセットした。クッションゴムは、アタリが鈍くなるため使用しない方が良い。投入は“治具”を使う方法と船ベリに備えつけられたマグネットにハリを並べる方法の2通り。初心者はマグネットにハリを並べて投入する方法がお勧めだ。投入したら、バックラッシュしやすい最初だけ軽くサミング、暫くしたら手を放し一気に落とし込む。リールのメーターが300mを超えたら竿先の変化に注意して、着底を見逃さない事が重要。着底が確認出来たらレバーを返し、ドラグを絞める。そして、糸フケを少しずつ取っていき、これ以上取れないギリギリまで巻く。これが『福田丸』流。糸フケの取り具合によって、遠くから底を小突いて誘うか、底を引きずってくるか誘い方が変わる。『福田丸』の流し方は最初から魚探反応にあてる流し方ではなく、徐々にポイントに入っていく。そのため、仕掛けを這わせる釣り方とは違い、ダイレクトにアタリが出る。巻き上げ合図直前にアタリが来るなんて事もあり面白い。竿先を見て楽しみたい釣り人には打ってつけの釣り方だ。
「やり方は分かったけど、俺には無理!」と思うビギナーも多いはず。そんな人は、電話で初めての旨を伝えておけば、女将さんや船長が投入までの流れ、道具のセッティングなど全て教えてくれるので安心だ。

餌はスルメイカの短冊
福田丸オリジナル仕掛け
鯖、イカ、鮭と餌も様々

船中の初獲物は1.5kgのメダイ

前日とは潮の状況が変わり、大いに期待したが、一旦喰い渋った魚は、そう簡単に喰い出すものではない。朝の3流しは全くアタリがなく、船中は静まり返っていた。「参った!これじゃ遊覧船になっちまう」と、船長も必死だ。水深400~500mのカケ上がりに船を流し変えた4流し目、右舷ミヨシから2番目の大塚栄治さんが底を取り直している最中、竿先を指さして「来てるよ」とニッコリほほ笑んだ。竿先を見ると、クンクンと明確な反応。大塚さんが巻き上げを開始。“本命”であれば、上に来る程引きが弱くなるとの事だったが、最後の10mまで引き続けた。そして、海面を割ったのは黒い魚体の1.5kgのメダイだった。その流しではトモ(船尾)側2人にもメダイが掛かった。
4流し目では、ほとんどの人にアタリが来ていた。しかし、喰いが渋く中々ハリ掛かりしなかった。「あれ、途中まで来ていたんだけどな。軽くなっちゃったよ」、「こっちも来ていたんだけど、いないね」。そんな会話が飛び交った。女将さんの道具にも魚らしい反応があったが、姿を見ることは出来なかった。「喰いが渋い時には、まずは餌を短くする事。半分に切っちゃいましょう」。女将さんは15~20cmあったスルメイカの短冊を10cmまでバッサリと切り落とした。

船中第1号のメダイ
第2号
喰い渋り時には餌を半分に!

3kg級と4kg級の大型メヌケ浮上!

「今日は昨日より潮色や潮温は条件が良くなっているんだけど、何かが気にくわないんだろうね」(船長)。7投目、今までカケ上がりを攻めていたが、逆に深場への落ち込みへと流し方を変えた。竿を持っていた私は着底を確認後、道糸を張った状態にするため“手動巻き上げボタン”を押して底ダチを取っていった。道糸が張ってオモリトントンになった瞬間、船長からアナウンス。「大ドモから2番目とミヨシから2番目の人、アタリましたか?」。慌ててカメラを持って駆け付けると竿がググン、グンとグッドサイズを予感させる引きを見せていた。まずは、大塚さんから巻き上げ開始。「これはね、“本命”だよ、きっと」。今シーズン7回目のメヌケ釣りとか。慣れた手つきで手繰り寄せる。すると、海面下に赤い魚体が見えた。「メヌケだ!」。周りの釣り人が叫んだ。慎重にタモ入れされたのは3kg級のメヌケ。すると、大ドモから2番目の佐藤英樹さんが大声を上げる。「船長!タモ~、早く~!」。ミヨシに気を取られていた私も慌てて駆け付けた。すると、大塚さんよりも更に大きい4kg級のメヌケが海面にポッカリ浮いていた。

水深は444m
やりました!グッドサイズ♪
当日最大の4kg級

8投目、水深450mラインで女将さんがダブル!

「メヌケは最後の1投まで分からないのが面白いんです」と女将さんと常連が口を揃える。実は、竿頭10尾と好調だった6日も最後の2投連続で船中ほとんどの人に“本命”が釣れたのだとか。それを聞いて俄然やる気が出た。そして、私と女将さんの竿にアタリが出たのは8投目だった。女将さんが5m程上まで巻き上げて再び底まで落として糸フケを取ってオモリトントンの状態にして誘いをかけた。すると、グングン、ググン!「やったよ!来たよ。これは“本命”だよ」。その場で巻き上げを開始するかと思いきや、少しずつ糸を送り込んだ。すると、更に竿が激しく揺れた。2尾目だ。ここで巻き上げを開始。そして海面下に見えたのは赤い影が2つ。「やった!メヌケだ」。ドサッ、ドサッと船上に上げられたメヌケは2尾とも2kg超えの良型だった。

[動画]銚子沖のメヌケを狙え!day2
女将さんもダブルに大満足♪
見慣れた桶もメヌケには小さい

念願の人生初メヌケをゲット!

次の投入で私にチェンジ。着底時にリールのメーターを見ると490m。ここから糸フケを取っていく。竿先に注目し、オモリが底から離れ過ぎないように巻き上げボタンを押す。すると、ゴゴン!明らかに竿先が跳ねた。これは何かデカイ魚が掛かったに違いない。初めての大きなアタリに内心ドキドキ。追い喰いは待たず慎重に巻き上げを開始。すると、ドシっとした重みがリールへの負荷となって巻き上げ音を変えた。竿を上げてゆっくり手繰り寄せると…いたっ!待ちに待ったメヌケだ。しかも2kg級の良型。感動!その一言だった。

私が釣ったメヌケ♪
1本竿で計4尾をゲット!
船中最後に出た良型♪

7月一杯まで狙える!メヌケ

その後、正午の沖上がり前に1尾を追加する事が出来た。船長に今後の見通しを聞くと、「これから潮温が上がって安定すれば1回に7尾、8尾と掛かる“チョウチン行列”も見られる可能性も十分。今シーズンの魚影の濃さには太鼓判が押せる」との事。正真正銘の超高級魚、今シーズンはチャンス十分のようだ。是非、チャレンジして頂きたい。

7日にきた良型♪
ミヨシで3尾掛け!
後半にサイズアップ!

■メヌケの漁師煮■

『福田丸』の女将さんがお勧めする“メヌケの漁師煮”。ポイントは“白味噌”と“ザラメ”を使う所。メヌケの魚から染み出てくる良質の脂と旨みが交ざり、煮汁にはトロミが付きメヌケの味を存分に楽しめる。是非試してみて欲しい。

[動画]メヌケの捌き方
[動画]メヌケの漁師煮

(吉田 洋一郎)

今回利用した釣り船
千葉県外川港『福田丸』
〒288-0014 千葉県銚子市外川町1-10829
TEL:0479-22-5741
詳細情報(釣りビジョン)
福田丸ホームページ
出船データ
メヌケ船(軽食&氷付)
※出船時間、料金は電話にて確認
正午沖上がり
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