釣りビジョン
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2013.2.1号

福田丸・千葉県外川港
ベストシーズンに突入、千葉県・銚子沖のメヌケ釣り

「いつかやってみたい」と思っていた釣り物がある。その一つが「深場釣り」だ。新年早々その機会がやって来た。「先週土曜日にメヌケに出たら、トップが12尾、4.5kgの大型も交じったし、期待出来そうですよ」と、千葉県・銚子外川港『福田丸』の福田稔船長から誘われた。願ってもないチャンスに思わず頬がゆるむ。1月19日(土)、人生初の「深場釣り」に出掛けた。

乗船者5人の片舷釣り

乗船者は5人。船長の指示で全員が右舷に並んだ。私はミヨシ(船首)から2番目。「なぜ片舷だけ?」。その理由は後で知ることとなる。
午前4時に出船。暖かいキャビンでウツラウツラしていると、船長から漁場到着を告げるアナウンス。「準備して下さい。慌てなくていいですよ」。合羽を着込んで外に出ると東の空だけがうっすら朱色に染まっていた。船長は、全員の準備が整ったのを確認してから、最初の投入合図を出した。大ドモ(船尾)から順に投入して行く。10本バリの仕掛けが投下され、道糸が出始めたら次の人に合図する。全員の投入が終わり、仕掛けが着底するまで5分程かかる。1投目は、すぐに仕掛け回収の合図が出た。全員空振り。この投入は、釣り人の「目覚まし」と、潮流の方向と速さを船長が読むための「小手調べ」ではなかったか。なぜなら次の流しで、その成果を目のあたりにすることになるからだ。

東の水平線が朱色に染まる
準備完了 胴突き10本バリ
当日の仕掛け図

“提灯行列”に大歓声!!

慎重に投入場所を定めていた船長から第2投目の合図。仕掛け着底後、糸フケをとって暫くすると、竿先が不自然に動く。根がかりしないようリールを2回転ほど巻き上げると、竿先に明らかに魚からの反応。船長の方を振り向くと「そのまま待て」の指示。巻き上げたい衝動をぐっと我慢する。他の釣り人も竿が時々絞り込まれるのが見て取れる。しばらく待って巻き上げの合図が出た。電動リールのスイッチON。期待が高まる。どうやら私の仕掛けが一番早く上がりそうだ。すると残り50mあたりから、道糸が私の正面方向へと流されていく。残り10mを過ぎると、凧上げの凧が地面に落ちた時のように道糸がピンと張った。続いて赤い魚体がプカリプカリと連なって現れた。船内から大歓声があがる。無我夢中で取り込むと全部で6尾。これが噂に聞いた“提灯行列”か。通路は足の踏み場もない。続いて大ドモの馬場さんにも5尾、その隣のK村さんも3尾、最後はミヨシの生田さんに5尾と、立て続けに同じ光景が繰り広げられた。船上は大興奮。この流しだけで19尾のメヌケが取り込まれた。

[動画]提灯行列を狙え!深海に潜むメヌケ
この瞬間、歓声が上がる
こっちでも歓声

「ドッコイショ」と馬場さん
正に「足の踏み場もない」
大型だけ持ち上げる 生田さん

片舷釣りの理由とは…

3投目も、同様な光景が繰り返され船中13尾のメヌケが取り込まれた。この時、取り込み時に道糸が釣り人の正面に向かうのは、船長が船を操作した結果であることを悟った。同時に、釣り人が片舷に並んだ理由も判明した。両舷に座ったら、片舷は船底を超えて反対側に魚が浮き上がってしまうからだ。この時点で、ほとんどの人がクーラーボックス満杯となったが、この日はこれだけで終わらなかった。

船長が仕掛け落下をストップさせた理由

「これが最後の流しです、ハイやって」。船内マイクで9投目の合図が出た。しかし、仕掛けが450m程下りたところで、船長から全員に落下ストップの指示が出た。「そのまま待ってて下さいよ」。仕掛けが底に届かないまま、船を前進させる。道糸は船尾に向かって横流れになる。道糸が垂直になるまで5分程待って、再び落下開始の指示が出た。この時、私の中である「推測」は「確信」に変わった。船長は仕掛けをポイントの潮上側に投入し、潮の流れに乗せて仕掛けをポイントに送り込んでいたのだ。しかし、最終回は潮が思った以上に速く、着底する前にポイントの上を通過しそうになってしまった、そこで仕掛けをストップさせポイントの潮上に戻したに違いない。その甲斐あってこの流しで、生田さんがメヌケ6尾、アブラボウズ1尾を追加した。馬場さんもメヌケ2尾、K村さんもメヌケとアブラボウズを1尾ずつ追加。充分過ぎる釣果を得て沖上りの時間を迎えた。

これ以上は重くて…(足元にも2尾)生田さん
大きいヤツだけ選んでパシャリ 馬場さん
メヌケの語源は“目抜け”

コツは1にも2にも船長の指示に従う事!

船長は、マイクを通じて毎回丁寧に指示を出す。それらをまとめてみた。(1)準備を整えて投入合図を待つ(2)前の人の道糸が出るのを確認してから投入する(仕掛けが出ている間は、危ないので絶対に手を前に出さない)(3)負荷をかけずスピーディーに仕掛けを落下させる(4)着底したら糸フケをとる(5)その後は、船長からタイムリーに出される指示に従う。

この道56年の福田稔船長と、それを支える女将・るみ子さん
リールもでかい(左は中型リール)
オモリもデカイ500号(上はヤリイカ釣りで使う120号)

“大爆釣”船中44尾のメヌケ!!

最終結果は、生田さんがメヌケ15尾でトップ。船中ではメヌケ44尾、“外道”にメダイ数尾とアブラボウズ2尾。“ツ抜け(2桁釣果)”が3人という“大爆釣”だった。私でさえクーラーボックスは満杯。船備え付けのクーラーボックスをお借りすることになった。船宿のHPを見ると、翌日もトップ14尾、27日にもトップで12尾と正にベストシーズンに突入した感がある。7月頃までは出る予定とのことだが、釣果が安定している今がチャンスだ。

開けてもいいですよ(右の写真へ)
近寄って見て下さい(右の写真へ)
初めて見た「遊漁船にウォシュレット」

★メヌケの捌き方、煮付け(漁師煮)の作り方は、オフショアマガジン「福田丸=2012.4.15号]をご参照下さい。

(釣りビジョンAPC・谷口晴治)

今回利用した釣り船
千葉県外川港『福田丸』
〒288-0014
千葉県銚子市外川町1-10829
TEL:0479-22-5741
詳細情報(釣りビジョン)
福田丸ホームページ
出船データ
メヌケ船(軽食&氷付)
※出船時間、料金は電話にて確認
正午沖上がり
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