釣りビジョン

2013.10.1号

長崎屋・神奈川県横浜本牧港
“モンスター”級も狙える東京湾のマゴチ!ラストスパート

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マゴチ釣りと言えば“照りゴチ”の呼び名もあり、夏が最盛期だが、実は釣期は意外と永い。神奈川県・横浜本牧『長崎屋』では11月一杯まで(餌のハゼが確保出来る間)乗合船を出している。昨年秋もバリバリ釣れていた。今年も数・型共に好調だ。船宿ホームページを開き、“船宿レコード”を見ると、秋から晩秋にかけて“モンスター”が釣れている。少し古い記録だが、平成19年10月、75cm=2.7kg、18年11月、75cm=2.4kg、14年9月、74.5cm=2.6kg等々。“モンスター”を狙うなら秋だ。9月24日(火)に出掛けたが66cmの“モンスター”が飛び出した。

船宿受け付けは午前8時まで

『長崎屋』は、東京湾岸道路・本牧IC、又は三溪園ICで降りて5分の近さ。そして、出船時間も午前8時過ぎなので、ゆっくり出かけても間に合う。先ず高速道路傍の船宿に8時までに行き、手続きを済ませてから港に向う。港までは車で5分程で行ける。港湾内の施設は整備され、広い駐車場と、大変綺麗なトイレも併設している。

舵を握った長崎功船長
池田さん、66cm2.1kgの“モンスター”
船宿オリジナル仕掛け

今シーズン2番目の“モンスター”現る

仕掛け図
午前7時、船宿『長崎屋』に着いた。台風20号の接近を物ともしない強者8人が集まった。マゴチ釣りの根強いファンが多いという事だろう。受け付けを済ませ港に向かった。
午前8時半少し前、全員揃ったと言う事で出船。航程30分程で大貫沖に着いた。第1海堡、第2海堡が目の前だ。餌の活ハゼが配られ、長崎功船長から、「ここからやって行きます、水深は5、6m、段々深くなります」とのアナウンスでスタート。
北北西の風が肌寒く、秋を感じさせる。開始早々右舷トモ(船尾)の山本さんの竿が弓なりに曲がり、船中第1号のマゴチが船長の差し出すタモに納まった。50cm前後の良型だ。隣の鈴木さんにもアタリ。竿を頭上高く上げ、聞き合わせたが「あっ、すっぽ抜け。バラしてしまった!」と悔しがる。
マゴチの場合、“前アタリ”から、“本アタリ”への見極め方が難しい。しかし、それを期に船中は一気に活気づいた。水深は5m。こんな浅い所で?と疑いたくなる程の所だ。左舷トモから2番目の池田さんが凄い形相で竿を弓なりに曲げ、ガクガク、ガクガクッと竿全体を揺さぶる強い引きに懸命に絶えながらリーリング。竿を全身で支え、海面に浮かせたのは、ワニを連想する“モンスター”だった。誰もがそう思っただろう。カメラを向け、「凄いですねー、おめでとう」と声をかけたら、本人も「ありがとうございます」と笑みで返してくれた。検量すると、66cm、2.1kg。今シーズン2番目の記録との事。充分“モンスター”と呼べるサイズだ。

池田さん、これもデカイ
山本さん
野口さん

2人同時にヒット!入れ喰いが始まった

開始早々、右舷トモの山本さんが2尾目を取り込み、好調なスタートを切った。タモにマゴチが絡み、外すのに手古摺っていたが、直ぐ3尾目を抜き上げた。水深は6m。海底にはかなり起伏が有り、小まめなタナ取りが決め手になる。右舷の鈴木さんは最初にバラした後、“本アタリ”を慎重に合わせ、待望の1尾目を取り込んだ。
左舷側でも入れ喰いが始まった。長崎さんがマゴチを掛けたのを見て、隣の池田さんは竿をキーパーに掛け、長崎さんの魚をすくいに行っている間に、自分の竿先が海中に突き刺さっている。船長が跳んで来て竿を起して待機。タモ取りが終わった池田さんに竿を渡し、やっと自分でリーリング。今度は長崎さんがお返しにタモですくうという連係プレイ。殆ど2人同時のアタリで、時合に入った様だ。左舷トモの山田さんも手バネ竿でマゴチを掛け、手で道糸を手繰っている。久し振りに手バネ竿のやり取りを見せて貰った。
右舷側の鈴木さんが又、竿を曲げている。上がったのはヒラメ(ソゲ)。これは嬉しいゲストだ。大ドモの山本さんも、又又、竿を大きく曲げ、“大マゴチ”を取り込んだ。遠目からもデカイ!“モンスター”の一歩手前、目測55cmは有るだろう。そのままイケスに放り込んだ。

平賀さん
山田さん
鈴木さん

水深は4~15m

船長は「潮の流れは1ノット」と言っていた。少し道糸が斜めになるが、釣り難い程ではない。開始から間断なく竿が曲がる。時折、竿先が微かにクーン、クーンと引き込まれるアタリ。正体は小型のスミイカ。この時期、スミイカが海堡周りに群れて、餌のハゼを啄む厄介者だ。
右舷ミヨシの野口さんが2尾目を取り込んだ。船長はアタリが遠くなると、小まめに第1海堡、第2海堡周辺を旋回。水深は浅い所で4m。深くても15m。山本さんは2本竿を巧みに操り、順調に数を伸ばしている。
納竿時間が近づく頃、鈴木さんが竿を小脇に抱え格闘している。かなりの大物の予感。正体は残念ながらサメで、海面で逃走。山本さんが9尾目のマゴチを取り込み、納竿となった。

重量感タップリのマゴチ

どれも良型のマゴチ
ゲストのヒラメ

        

釣果は1~9尾!

最終釣果は墨田区の山本信夫さんが9尾。次が6尾、5尾と続いた。最大は66cmの“モンスター”。その他にも50cm前後がかなり釣れた。真夏の頃より間違いなく大きくなっている!
“モンスター”に賭ける夢!出かける価値は充分あると思う。

(釣りビジョンAPC・飯妻武夫)

今回利用した釣り船
神奈川県横浜本牧『長崎屋』
〒231-0822
神奈川県横浜市中区本牧元町33-4
TEL:045-622-8168
定休日:毎週木曜日
詳細情報(釣りビジョン)
長崎屋ホームページ
出船データ
乗船料金:9,000円(氷付き)
貸し道具:500円(竿&手巻きリール)
駐車場:500円
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