釣りビジョン

2013.12.15号

まごうの丸・神奈川県茅ヶ崎港
相模湾・茅ヶ崎沖のマダイ五目船!イナダ交じりで楽しさ2倍!

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師走に入り、各地から冬の足音が聞こえてくる。神奈川県・茅ヶ崎港『まごうの丸』では、“マダイ五目船”人気が急上昇!マダイ中心は変わりないが、今シーズンは脂の乗ったイナダが相模湾内に居付き“爆釣”状態。見過ごす手は無い。「1粒で2度美味しい」思いをしようと1日(日)、マダイ仕掛けとイナダ&ワラサ仕掛けを用意して出掛けた。

荷物は車で運んでくれる

午前5時頃、船宿に着いた。店の前には[タイ五目]、[カワハギ]、[アマダイ]、[LT五目]の看板が並んでいる。日曜日とあって、既に沢山のクーラーボックスが看板の前に置かれていた。特に、“タイ五目”の列が長い。事務所が開いたら受け付けを済ませ、トラックに荷物を積み込めば、船着き場迄運んでくれる。竿だけは各自で持って行く。船は、既に明かりが点いていて、船長はコマセを分けるのに忙しそうだ。定刻午前6時30分、私を含め14人を乗せて出港した。

イナダ、マダイ。楽しさ2倍
『まごうの丸』船宿
“タイ五目船”にクーラを置く 
舵を握った石黒由省船長

“落し込み釣法”で、マダイ船中第1号!

船中第1号、“落とし込み”で釣れた
船は、茅ヶ崎名物の烏帽子岩を左手に見ながら南に進んだ。日の出前、雲が少しずつオレンジ色に染まってゆく。航程10分程でポイントに着いた。「ハイ、やって行きましょう。水深は65m、ハリスの長さプラス1m上げて下さい」と石黒由省船長のアナウンスでスタート。
一斉に竿を逆U地型に曲げてコマセを撒き、指示ダナでキーパーに掛けた。太陽がやっと雲間を破り昇って来た。未だ誰の竿にもアタリは無い。朝まずめはチャンスの筈。私も早々竿を出した。アミコマセに沖アミを混ぜ、80号ビシに軽く詰めて投入。3m程タナを切り、ゆっくりコマセを撒きながら、指示ダナに合わせるが、私の竿にもアタリは無い。その時、以前、釣りビジョンの番組で、永井裕策名人がマダイ釣りの解説で“落とし込み”で掛けていたのを思い出した。自分流に、道糸を手でゆっくり、ゆっくり引き出し、送り込んだ。2m程出した時、スーッと竿先が引き込まれた。咄嗟に竿を立てた。魚信が手元に伝わって来る。ドラグを利かせて巻き上げに入る。時々竿先の突っ込みを竿の撓りで吸収しながらリーリング。海中に赤い魚体が見えた。船中第1号のマダイだ。計量すると1.3㎏。「してやったり!!」。自然に頬が緩む。仕掛けを送り込んで誘った事が、魚に喰い気を起させたのだろうか?ミヨシ(船首)でハナダイが上がったが、その後が続かない。富士山は雪化粧し、箱根連山と丹沢山塊を左右に従え、凛として聳えている。最高のロケーションだ。

コマセは沖アミを混ぜて使う
竿一杯に振り上げてコマセを撒く
仕掛け図

1㎏オーバーのイナダ、入れ喰い!

9時過ぎ、“爆釣”が続いているイナダの釣り場に移動。釣り場のカメギ根には既に大船団が出来ていた。「ハイ、やって行きましょう。水深は42m、少し仕掛けを高めに持って下さい。バリバリ釣れていますよ!!」と船長。コマセを撒くと、1投目から、あちらでもこちらでも竿を曲げ出した。隣同士、タモで掬い合っている。船長は時々「下から15m位まで反応が出ています」とアナウンス。慣れて来て、取り込みもタモを使わず、一気にゴボウ抜きだ。足元にバタバタとイナダが暴れている。入れ喰いになった。夢中になって釣りまくる人。2、3尾イナダを釣ると、止めてしまう人。其々だ。釣れるイナダはどれも1~1.3㎏。腹太で丸々と太っている。

イナダ入れ喰い
イナダ入れ喰い
イナダ入れ喰い
イナダ入れ喰い

深場でマダイ、アマダイの入れ喰いタイム

1時間程で、充分なイナダが釣れたので、マダイ釣り場の茅ヶ崎沖に戻って来た。船長は「ハイ、やって下さい。水深は107m」。今度は深場狙いだ。突然、左舷側で竿を曲げ、リールを巻き出した。長原軍平さん(大田区)の前方海面にポカッと大ダイが浮いた。船長のタモに納まったのは、実測4㎏の大ダイ。長原さんは、「イナダの時に4号ハリスに替え、仕掛けを戻すのを忘れ、そのまま使っていました。ハリスを太くしたままで正解でした」と笑顔で話してくれた。
時合が到来!左舷の橋口智広さん(愛川町)が慎重にリールを巻いていたが、「何かマダイでは無い様な感じ」と本人。上がって来たのは、41㎝の良型アマダイ。左舷の木原茂幸さん(相模原市)も39㎝のアマダイを釣り上げた。それを横目で眺めていた私の竿に、突然のアタリ。上がれば2尾目。隣の橋口さんに取り込みをお願いし、私は撮影に専念した。左舷トモの原田康幹さん(茅ヶ崎市)が軟らかい竿を弓の様に曲げた。右舷のトモ(船尾)の塩見守さん(茅ヶ崎市)も同時に巻き出した。ダブルヒットだ。入れ喰いタイム突入だ。塩見さんは「赤いよ、赤いよ。やったよ、マダイだよ!!」。食い渋りの中で掛けた1尾。嬉しさ一入だろう!私も思わず「おめでとうございます」と声が出た。無情にも13時半。これからと言う時に、沖上りの時間になってしまった。

長原軍平さん 4㎏
木原茂幸さん 39㎝
橋口智広さん 41㎝
尾登弘志さん
塩見守さん 1.35㎏
原田康幹さん 1.35㎏

海水温が下がれば、深場の大ダイを狙う

石黒由省船長は、「これから海水温が下がってくれば、深場で大ダイを狙います。これからですよ」と話していた。又、今のイナダは脂の乗りが半端じゃ無く、腹身は白くなっていて、食味は最高。
船宿HPには、「例年通り、暫くはマダイ&イナダ狙いで出船する。今期はワラサが交じっている…」と。
正月も間近。赤い魚を食卓に乗せれば、更にメデタイ正月になる。是非、出掛けてみては如何だろう。

(釣りビジョンAPC・飯妻武夫)

今回利用した釣り船
神奈川県茅ヶ崎港『まごうの丸』
〒253-0061
神奈川県茅ヶ崎市南湖6-4-16(定休日:第1、第3火曜日)
TEL:0467-86-5938
詳細情報(釣りビジョン)
まごうの丸ホームページ
出船データ
マダイ五目:9,500円(アミコマセ、氷1個付)
出船時間:7時00分 納竿時間:14時00分
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