釣りビジョン

2014.5.15号

こなや丸・千葉県長浦
「可愛い子には釣りをさせ」東京湾のLTアジ開幕!

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風薫る季節だ。船上を吹き抜ける風は心地良さ倍増。沖釣りファンにとってベストシーズンがやって来た。千葉県・内房、長浦港の『こなや丸』進藤通孝店主から「LTアジを始めたので良かったら」とのお誘い。GWの真只中、3日(祝)に出掛けた。

選んだのは出発が楽な午後船

『こなや丸』のLT(ライトタックル)アジ船は、午前便と午後便に分かれている。私の選んだのは、自宅発が楽な午後便。東京湾アクアライン・袖ヶ浦ICを下りて約10分で『こなや丸』店舗に到着。当日の出船は「アジ」、「シロギス」、「シーバス」の3種類。外壁に「乗船札」が掛かっている。札の番号は到着順を表わす。受け付けを済ませて乗船場所まで車で移動した。

船宿カラーは緑
外壁に案内図
店内で小物類は調達できる

札の番号順に乗船して着座

3分程で船着き場に到着。予約人数分のコマセ籠が船縁にセットされて準備完了。札の番号順に呼ばれて乗り込み座席を確保して行く。私は右舷胴の間(中央)に座った。予約した15人全員が揃って「第15こなや丸」は定刻の午後1時少し前、小沢一滋船長の操船で出港した。

仕掛け図
貸し出し用30号ビシ

全長2mの仕掛け(左)と初心者用1mの仕掛け
コマセ(イワシのミンチ)と付け餌のアオイソメ

1時間程で富津沖に到着

船は東京湾アクアラインの橋梁を潜って南下、右手奥に横浜ベイブリッジやランドマークタワーが見える。1時間程走って富津沖に到着。直ぐに投入合図が出た。「最初の3、4投は小まめにコマセを撒くように」と船長から指示が出る。水深は15m。しかし、魚の反応は遠い。時々、“豆アジ”が上がるが後が続かない。30分程で船長は見切りをつけて移動を告げた。そして、この移動が“大正解”につながる。

魚の姿を見て船上は活気付く

木更津沖まで戻って再投入の合図。すると右舷胴の間でいきなりのアタリ。良型のシロギスが上がった。続いて方々でアジのアタリが出始めた。どうやらコマセが効いて来た模様。魚の姿を見ると活気付くのが釣り人の習性。コマセの入れ替えが早まり、シャクる手にも力が入る。入れ喰いとまでは行かないが、ポツリポツリとアジが上がる。左舷大ドモ(船尾)の山田夏弥さん(市原市)は大型のメバルを取り込んだ。ここは「根の際」だと言う。ポイントを熟知している様子。

最後まで竿を持ち続ける

右舷胴の間(中央)に座った瓦谷真人(かわらたに まさと)君は小学2年生。父親と祖父に連れられての釣行。父・大(だい)さんは「最近ようやく息子と沖釣りが楽しめるようになった」と目を細める。野球好きなら「早く息子とキャッチボールがしたい」。釣り好きは「早く一緒に沖に出たい」と言う訳だ。真人君が父上の助けを借りたのは、仕掛けのセットや魚の取り込み、オマツリの処理など最小限。揺れる船上で最後まで竿を持ち続けた。

瓦谷真人君
父・大さん(千葉県・佐倉市)
祖父・育夫さん

「次回は何を釣ろうか」 …輝く目

右舷ミヨシ(船首)の高橋さんも親子での釣行。篤郎さん(中学1年)は沖釣り4、5回目という。父親・敬二郎さんは横で見ているだけ、ほとんど手を貸さない。2、3年後には体格も技術も敬二郎さんと肩を並べるだろう。帰路「また来たい。次回は何を釣ろうか」と目を輝かせた。

高橋さん親子(釣り場に向かう)
高橋篤郎さん
高橋敬二郎さん(船橋市)

トップは35匹、潮温が上昇すれば近場で数釣りも

最終結果、トップは山田夏弥さんの35匹。10匹前後の人が多かった。私は最後の30分だけ竿を出して4匹だった。船長は「今後、潮温の上昇に伴い、魚がひと回り大きくなって湾奥まで回遊してくる」と言う。釣り場までの往復時間が短縮となるのも魅力だ。数も型も楽しめるシーズンは、直ぐそこまで来ている。

竿頭の山田夏弥さん
山田さんの釣果
アジ船の舵を握る小沢一滋船長

(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)

今回利用した釣り船
千葉県長浦『こなや丸』
〒299-0265
千葉県袖ヶ浦市長浦1-1-111
TEL:0438-62-2707(定休日:毎週火曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
こなや丸ホームページ
出船データ
LTアジ予約乗合
午前船 出船=5時30分 沖上り=10時30分頃
午後船 出船=13時00分(揃い次第) 沖上り=17時頃
乗合料金=7,700円(午前、午後とも)
中学生以下=3,600円・女性=5,500円
(コマセ、付け餌、氷付)
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