第2回新潟県・港湾施設における釣り問題研究会

 平成21年3月23日(月)、新潟県自治会館にて「第2回新潟県港湾施設における釣り問題研究会」が開催されました。

 第2回目とな る今回は、釣り人の港湾施設の利用について一歩踏み込んだ具体的なテーマに沿って進行。研究会に先立って事務局が県民に対しインターネットにて意識調査を行った結果、「一定の条件を満たせば開放 した方がよい」など、開放するべきとする意見が80%を超え、「釣り場の管理者が十分な安全対策をすること」、「開放する箇所以外の危険な箇所への立入を厳しく規制すること」など、主に安全確保に対 する管理がしっかりしているのであれば港湾施設を開放するべき、とする声が圧倒的に多かった。これらの意見を踏まえ、参加した委員の中にも「港湾施設は原則として立入禁止」という趣旨に賛同し た上で、事務局から提示された以下の項目について意見交換が行われました。

1.港湾施設への立入規制について
2.釣り場としての開放
3.その他

 そもそも釣りの為ではなく、荷役の集積や海の交通の要所として機能させる為に設置される港湾施設は、そこを一般に開放する事が可能な安全対策を施すには膨大な費用が掛かり、また管理責任の所 在についても様々な議論がある。今回の研究会でもその点について様々な意見が出たが、各委員からの意見の多くは「開放するには安全対策を万全にすること」。県からは「港湾機能の支障の無い、開放 を検討し得る施設」として新潟市内にある新潟東港や西港の一部の防波堤や埠頭が資料として提出された。さらに(財)日本釣振興会・新潟県支部・事務局長の本間陽一氏からも釣り人からの提案として県内4箇所の港湾施設の開放希望する資料が提出された。

 次回の研究会は5月のGW明け頃を目処に開催される見込みで「具体的な安全対策について」をテーマに話し合われることとなりました。

◇ 各委員から出された意見 ◇

「幸福権の追求、という権利がある。効果的な開放に向けての意見を各委員から聞きたい。立入規制場所への事故に関する過去の判例などを考慮に入れて、管理責任をどう考えるべきかを視野に開放する際の対応を協議したい」

「港湾施設の原則立入禁止、という考え方は問題無い。しかし、国交省からの通達にもあるように防波堤等の多目的使用の推進と国民の余暇活動の為の有効利用、という方向性もある。港湾管理者が管理責任を問われない形での港湾施設の新しい方向性を作っていきたい。提案として県内のいくつかの港湾施設の開放案資料を作成した。総体的に釣り人は交通至便でファミリーでも楽しめる釣り場を希望している。現状の港湾施設をただ開放しただけでは危険なため、釣り場としての管理母体を公益社団法人などを組織した上で管理責任をそちらに持たせ、安全な施設として釣り人を誘導したい。もちろん、施設内ではライフジャケットの着用など釣り人自身の安全対策も徹底すべき」

「裁判の判例を見ても、今の立入規制はグレーな状態と言える。開放するに当たってはハード面の対策だけじゃなくソフト面もとても重要。現状は管理している側が立入を容認しているのではないか、と捉えられる。完全に立入禁止にすべき、という話ではなく、開放後の管理責任を法的な観点から具体的に考える必要がある。開放した後の利用者に対する管理責任の所在をこの研究会の議論の出発点にしてはいけない」

「防波堤のある地域周辺の観光協会などで組織される会合では、釣り場として防波堤を開放してはどうか、という意見も出ている。もちろん、ただ開放するのでは危険を伴うので、さらなる安全対策を講じた上で部分開放を望む声も多い。現段階では明確な答えはないが、誰もが釣り場として利用出来る施設となると安全対策については危惧しているのが現状。現実的に釣り場として管理していくには、地域の釣り人団体や釣具店、市町村、県などを含めた運営協議会的なものを運営していく、とイメージしている」

「県内には64漁港があるが、漁港の場合でも全ての漁港で立入禁止にしているわけではない。あくまで使用目的がある施設なので、立入規制は問題の出ない範囲で特に大掛かりな規制はしていない」

「そもそも防波堤は釣りありきで作られた施設ではない。そこで釣りを楽しむための安全対策を施すには膨大な費用も掛かる。防波堤からの転落は内海側であれば問題無いが、外海側は非常に危険。波浪の急変時など、管理及び監視体制を誰が行うのか。これら考えられる問題を現実的に詰めていかないと、ただ防波堤を釣り人に開放する、というのはあまりに危険だと思う」

「荷役作業や港内交通など、港湾機能に支障とならないと考えられる施設もある。具体的には新潟西港区では西突堤及び信濃川・左岸護岸。東港区では西防波堤、東護岸、第2東防波堤、防波堤Ⅰの合計6箇所。これらは開放を検討する施設となり得る(資料)。しかし、外海側や消波ブロック帯については安全上、立入禁止区域とすべき、という声も高い。安全性などについては今後、具体的に検討したい。国のマニュアルでは防波堤の高さが5mを超える場合、転落時の衝撃が強いため、基本的には5m未満の防波堤が開放区域として望ましいと考えている。これらを開放して良いものかどうかも今研究会にて検討していただきたい。県としては公的な団体に対して港湾施設の一部を貸し、そちらで釣り場という施設を開設・管理を、とイメージしている」

■港湾施設における釣り問題の詳細(動画)はこちら

釣りビジョン: 0120-260-251