東京湾の春、“金アジ”釣果が束超えの盛り上がり!!

大型連休のゴールデンウイーク(GW)。釣りには最高の気候であり、家族連れやグループで毎年盛り上がるが、今年は更に「コロナ拡大防止」に関する3年振りの制限なし!という事で益々ヒートアップ。これに応えるかの如く、東京湾の人気ターゲットのアジは、トップが束(100匹)を超える日も多い。GW初日には何と188匹!5月2日に東京・平和島『船宿 まる八』に出掛けた。

船釣り
  • 船宿 まる八・東京都平和島

数釣り最高潮!!

例年、皮肉にも人気の上昇と反比例してGWあたりで1回釣果の落ち込みを見せる東京湾のアジ。しかし、今シーズンは少し様相が違う。連日トップは束(100匹)を超え、何とGW初日の4月29日には188匹の大爆釣。高橋広司船長に話を聞くと、「今年は木更津沖などの東側で模様が濃いから安定して数が出ています。これだけ反応があれば暫く続きますよ」と絶好調のようだ。

朝食、昼食の買い物は事前に!
都内からのアクセスに優れる『船宿 まる八』。周りを流通センターに囲まれた平和島の中にある。車を利用する場合は流通センターの中が少し入り組んでいるので「大田区平和島5-8-1」をナビに入力するのが無難。電車を利用する場合はJR京浜東北線・大森駅から送迎もある。都会のど真ん中ではあるが、船宿周りにコンビニはないので、流通センター群に入る前の購入をお勧めする。

東京湾奥は40号のLT(ライトタックル)が可能
主に狙うポイントは、東京湾奥の非常に海が穏やかなエリア。海底付近を遊泳しているアジを狙うにはオモリの着底が分かることが必須条件。同じ東京湾でも潮が速いエリアでは、130号等の重いビシカゴを使うが、水深も浅い湾奥なら40号と軽いビシカゴでの釣りが可能だ。通称LT(ライトタックル)アジと呼ばれ、軽い分だけアジの力強い引きをダイレクトに楽しむことが可能。勿論、ビギナーでもアタリを明確にとれる。道具立てが軽いので女性や子供にもお勧めだ。

昭和島への橋の手前のこの案内板が目印
左のゲートを潜ってUターン
『船宿まる八』の看板の路地を入っていく
船宿前に広い駐車場がある
まずは受け付けで乗船名簿記入と会計
レンタルタックルが充実しているので初めてでも安心
仕掛けも船宿で購入可能
発泡スチロールのクーラーも購入可能
40号の軽いビシカゴがLTアジの特徴
2本バリと3本バリ、お好み次第で
LTタックルロッドと小型手巻きリール
仕掛け図

ポイントまでは都会の景色を楽しむクルージング

コロナ禍で再注目を浴びた影響もあり、釣行日は朝から多くの釣り人で大賑わい。出船の1時間以上前には全員集まり、準備に余念がない。私も早々に高橋広司船長が舵を取る「第六まる八丸」に乗り込み、定刻の7時10分に計18人の釣り人と共にいざ出船。目指すポイントは行程45分程の木更津沖。都会ならではの楽しみで、ポイントまでの移動時間が“遊覧船”に早変わり。京浜運河、羽田空港、そしてアクアラインと変わりゆく都会の景色を楽しめる。

最初はアクアライン周りのストラクチャー狙い
最初のポイントはアクアラインの橋脚などのストラクチャーに集まるアジを狙った。水深は12m程。船長からの指示ダナは海底から2m。しかし、潮が底付近は流れていないのに上は速めに流れる“二枚潮”。浅いにもかかわらず非常に釣り難い。GWのレジャーに集まったビギナーの方々には少し厳しい条件で“オマツリ”に苦しむ。そんな中、右舷船首にはたまたま乗り合わせた『ダイワ』の宮澤さん。圧巻の腕前で、コマセが馴染む前から25cm程のアジを連続ヒット。

“遊覧船”の最初の景色は日本の空の玄関
後ろに目をやるとスカイツリーも
都心の高層ビル群も間近に見えます
アクアラインの中でよく見るけど、上はこうなっているんですね
巨大な戦艦のような“海ほたる”
アクアラインのすぐ下もアジのポイントです
付け餌は赤タンとアオイソメ
コマセはイワシのミンチです

ビギナーは“二枚潮”に苦戦

宮澤さんが、孤軍奮闘で数を伸ばしていく中、全体的には最近になく不調な前半戦。船長の話では魚群探知機に最初に反応があってもすぐに散ってしまうとの事。底の潮は動いていないので、ポイントに入った直後にポツリポツリとアタリが出るだけで、その後が続かない。加えて釣り人を悩ます“二枚潮”が続いている。船長も試行錯誤でポイントをかえて様子を探る。いよいよ宮澤さんのペースも落ちてきた。

中盤まで続く厳しい状況で浅場へ移動
「橋脚から少し離れた場所で“模様”があるようだ」と、船長が他船から情報を入手。水深はさらに浅く9m。夏場はシロギスなどがよく釣れそうな場所。近くを流す他船ではポツリポツリと“本命”が上がっている様子が見える。自分たちの船下にも魚を集めるべく頻繁にコマセを入れ替える。30分程でようやくコマセが効きだして、ポツリポツリと型が見出した。しかし、時間はもう11時。昨日に101匹を釣った宮澤さんも昨日よりかなりスローペースで、やっと30匹を超えたところ。

アジ釣り“神器”。お尻のとげでよく手を切るので魚バサミ必携
アオイソメを垂らし1cmほどにカット
上バリを赤タン、下バリをアオイソメでスタート
本日の“本命”の東京湾の通称「金アジ」
“二枚潮”を上手く攻略しての1匹
美味しそうな中型サイズ
幸先よくダブルでゲット
お見事な腕前でした

落とし込みでポツリポツリと“本命”ゲット!

ここで私も参戦。着底後すぐに1m上げて50cm幅でコマセを出す。下から2mで待つも、餌を食わないのでゆっくりと50cm落とすとガツッ!とアジがひったくった。釣行日のアベレージの25cmサイズ。同じ要領で追釣。何もしないと喰わないが微妙に誘い下げることで何とか6匹をゲット。船中ではボウズ(0匹)こそいないものの、まだ10匹を超えない人多数だったので船長は思い切って南下を決断。
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残り15分、突然その時は訪れた
木更津沖の水深12m。ここでもアタリはポツリポツリ。完全に「昨日まではよかったのに…」の疫病神になりそうな気配濃厚。何とか私は10匹を超えたので、半ば諦めてロッドをカメラに持ち替えたその直後、一体何が起こったというのだ。突然“その時”は訪れた。右も左も竿が小刻みに震えている。仕掛けを指示ダナに入れるとすぐに竿先に訪れるアタリ。文字通り入れ喰いモード突入。

スタラクチャー周りに潜む“本命”をゲット
朝一に“本命”ゲット
グループで楽しいフィッシング
お仲間さんも“本命”をゲット
ヨッシャ!嬉しい中型サイズ!
コノシロも交じりました
女性アングラーはコンスタントに“本命”を掛けていました
厳しい中で69匹は別格の腕前の宮澤さん
後半数を伸ばして釣っていました
最初の1匹まで苦労した甲斐がありました
満員御礼の高い人気
中型サイズを連発
最後にダブル連発の入れ喰いモード

厳しい中でも宮澤さんはなんと69匹!

昨日まではこの入れ喰いモードの時間が当たり前のようにあったとか。しかし、この日は遅過ぎた。残り15分となってからの“確変”で夢の15分。この時間で皆が数を伸ばしてお土産を確保。トップは宮澤さんが流石の腕前で69匹。昨日までの束越えに比べると物足りないが、何とか最後に形になった。サイズも平均して25cmほどの良型なので美味必至。船長の話では反応は色濃くあったそうなので今シーズンはGW時期の一時期的な落ち込みもなく楽しめそうだ。

優しい高橋広司船長が釣り方を教えてくれるので心配ご無用
広々大型船の「第6まる八丸」
宮澤さんの大きなクーラーにたっぷり入ったアジ
別船ではシロギスが“大漁”

施設等情報

東京都大田区平和島『船宿 まる八』
〒143-0006 東京都大田区平和島5-8-1桟橋入口
TEL:03-3762-6631
定休日:毎週火曜日 釣果・施設情報 船宿 まる八ホームページ

施設等関連情報

ショートLTアジ乗合船
出船時間:7時10分
帰港時間:14時30分頃
乗合料金:大人8,700円、女性7,000円、中学生以下4,500円 (餌、コマセ、氷付)
貸し竿あり

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

丸岡 直樹 釣りビジョンAPC

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