御宿沖(三本松)のカモシ釣り、ヒラマサ&マダイ絶好調!

巻頭写真を見てほしい。千葉県・御宿『太平丸』のカモシ釣りで6月16日に釣れた16.9kgと13.5kgのヒラマサ!今年は大きい!乗っ込みのマダイも絶好調!釣り人としての血が騒ぐ!!6月19日に出掛けた。

船釣り
  • 太平丸・千葉県御宿岩和田港

大型ヒラマサやマダイと出会いたい!カモシ釣りはロマンだ!

例年5~7月、千葉県・御宿沖(三本松)ではカモシ釣りでヒラマサとマダイが釣れる。しかも、今年のヒラマサは大きく10kg超が毎日のように掛かる。マダイは丁度“乗っ込み(産卵)”期、4~6kgの大ダイも上がっている。「こんな釣りって他にないでしょう」と、御宿岩和田港『太平丸』の常連釣り師は言う。まさにカモシ釣りはロマンだ!
この時期の集合は御宿岩和田港に停泊する「太平丸」前に午前4時。余裕を持って到着、駐車場(写真参照)で待機。大野利広船長と女将到着、船の照明が灯り、これを合図に乗船(滑りやすいので十分注意)。釣り仕度開始、回ってくる乗船名簿記入(最後の人は船長へ)。コマセのサンマのミンチ、付け餌のぶつ切りのサンマ、氷のブロックが次々配給され、準備は着々と進んだ。

大型船の「太平丸」、奥の突堤が駐車場
突堤の両側に縦列で駐車する
釣り座に用意されたコマセ桶の枠、海水ホース、まな板、ザル、海水桶
カモシ袋にコマセを注入する“コマセポンプ”
コマセのサンマのミンチは海水で溶かす
付け餌のサンマ(ぶつ切り)
氷を配給されたらすぐにクーラーへ
釣り仕度開始(胴が強そうな竿だ)

伝統釣法“カモシ釣り”のタックル解説

タックル詳細は仕掛け図参照。竿とリールからクッションゴムまではヒラマサ&マダイ共通。ハリスとハリを取り替えることでターゲットを狙い分ける。ナイロンの道糸は船長特製を購入出来るが、6~8号のPEで代用も可能。カモシ釣りは誘導テンビンのコマセ釣り。“尋(1尋=約1.5m)”でも“m”でもタナ取りできるように、例えば、「タナは上から、25尋、37.5m」のように両方をアナウンスしてくれる。ロッドキーパーはヒラマサの強烈なアタリでも道糸を出さずに耐えられる2本足の物を(出すと根ズレでハリス切れ)。朝のアジ釣りに備えて写真のようなサビキも用意。女将の見送りで定刻の4時30分に出船した。

ロッドキーパーは2本足がおすすめ
誘導テンビン、カモシリング、カモシ袋、この日はオモリ120号
ハサミ、魚つかみ、ハリ外し、クリップ磁石、指サック
船のサビキ、朝、活き餌のアジを釣る(オモリ60号程度でOK)
4時30分出船、女将が手を振って見送ってくれた

朝一は近場で活き餌のアジを釣った

港を出て10分程、「アジを釣って行きます。サビキを用意してください」と船長。このところカモシ釣りの仕掛けにサバの邪魔が多いので、その対策で活き餌のアジを確保する意味もある。しかし、コマセを使わないアジ釣りは魚の活性次第で中々難しく、この日は簡単には釣れてくれなかった。私は持参したサビキが合わなくて撃沈、上手な方はアジとイサキ交じりで10匹前後釣っておられた。「いい時はすぐバケツ一杯釣れるんだけどね」と、手慣れた釣り人もボヤキ気味。開始から30分程で、「カモシ釣りに行きます。準備してください」とアナウンスが流れて、船は走り出した。カモシ釣りの準備は写真参照。

“鳥山”を追いかけながらアジを釣った
5時15分頃サビキを片付け、カモシ釣りに切り替えた
サンマのぶつ切りはハサミで中骨を取って開く
開いたサンマは皮目を内側にして折りたたみちょん掛けに
サンマのミンチを海水で溶いてポンプで吸ってカモシ袋に注入
オモリはバケツに入れ、カモシ袋を所定の場所に掛け、準備完了

待望のカモシ釣りは良型マダイの乱舞で満足!

カモシ釣り2年振りの私は、ハリス6号8尋の仕掛けでマダイ狙いから始めた。船長の指示ダナは、「20尋、30m」。私はPEラインだったのでm換算はありがたい。一旦37mまで下ろし、“コマセマダイ”の要領でコマセを撒きながら7m巻き上げ、30mのタナで置き竿にした。1投目、「来た!」と巻き上げると30cm超のウマヅラだった。長ハリスで餌盗りが釣れるのも珍しい。2投目もアタった!今度は竿が絞り込まれる強い引き込み。マダイ狙いなのでドラグも多少効かせつつ2.5kg級のマダイをゲット!その後更に2kg級、1kg級とちょっとした乱舞のような感じで、立て続けにマダイを3匹ゲット!大満足!!

餌盗り名人のウマヅラが真っ先に釣れた
食い渋ったアジとは逆にマダイの活性は高いようだ
婚姻色に染まった乗っ込みマダイ!2.5kgあった
右舷ミヨシ(船首)のベテランにもアタリ!
2kg前後のマダイ!大野船長のタモに納まった
「小さい方だよ。ここではもっとデカいのが普通に釣れるよ!」

太ハリスに替えて、いよいよヒラマサ狙いだ!

常連さんの中には、「マダイは十分釣っているから」と、最初からヒラマサを狙う人もいた。ハリスの太さを聞いてみると、「14~20号まで作って来たよ」とのこと。私は14号だ。細いのか?ちょっと不安になりながら、私も遅れ馳せながら7時頃からヒラマサ釣りに参戦。とにかく40cmオーバーの大サバの猛攻でじっくりアタリを待てない。苦戦を見かねた船長が、「サバを半身付けてみな!」。餌持ちが良い。こんなデカイ餌でもヒラマサは問題なく喰ってくると言う。右舷大ドモ(船尾)で竿が突っ込んだと思ったらハリス切れで、「何だろう?でかいヒラマサ!?それとも、サメ?」と悔しそう。実は、私は2年前にヒラマサをバラしている。今回はそのリベンジマッチのつもりだったが、残念ながらヒラマサはご機嫌斜めだった。
船長に今後の動向について尋ねると、「カモシ釣りのヒラマサ&マダイは7月も行けると思います。今年は特にヒラマサが大きいのでロマンがありますね。面白いと思いますよ」とのこと。そして、勿論、私としてもリベンジのリベンジをしたい。

サンマの1匹掛けでヒラマサを狙う人も
邪魔者のサバの猛攻でヒラマサが喰う隙なし
船長のアドバイスでサバを半身ハリに掛けた
残念ながらヒラマサとのコンタクトは叶わなかった
右舷ミヨシの釣り人が釣ったマダイ!
私のマダイ!実はもう1匹クーラーにいる
こんなヒラマサを釣るのを夢見て来た!
取材の翌々日にはなんとヒラマサ10.6kgと9.8kg!
お世話になった大野利広船長

施設等情報

千葉県御宿岩和田港 『太平丸』
〒299-5105 千葉県夷隅郡御宿町岩和田954-1
TEL:0470-68-2900
定休日:第1・3土曜日 釣果・施設情報 太平丸ホームページ

施設等関連情報

ヒラマサ・マダイ、カモシ釣り予約乗合(限定10人)
料金=1万3,800円(付け餌、コマセ、氷付き)
※イカ餌などは各自で用意
集合=4時
出船=4時30分(準備出来次第)
沖上がり=11時頃
レンタル=貸し竿あり(竿、手巻きリールなど一式)
※詳細は問い合わせ

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

岩見 忠弘 釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。

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