高滝湖の釣果状況は?
調べたところ、最近の釣果にはかなりムラがあった。釣れている人は多くの釣果に恵まれているのだが、ゼロという人も多い状況だ。バスの付き場と、その日にバスがメインで食べているベイトを見極める事が重要だと思った。高滝湖のバスは小魚のほか、カニなどの甲殻類も良く食べているようだが、昆虫類も捕食しているらしい。因みに、スポーニングはほぼ終わり、アフタースポーンか、スポーンから回復したバスがメインターゲットとなりそうだ。小魚を模した各種ルアーのほかに、甲殻類をイミテート出来るようなワームも揃えて当日を迎えた。
トーナメントは5時30分~13時の8時間。前日は仕事だったので、明け方まで家で寝てから行くか、現地に行って仮眠を取るか悩んだ。結果、行ってしまった方が寝られる時間が長いと思い、零時を回ってから出発した。
私の住む横浜からは、高速道路を利用して2時間足らずで到着出来る。決して遠いフィールドではない。アクアライン、館山道を使い、順調に『高滝湖観光企業組合』の駐車場に到着。4時半まで仮眠を取った。
アラームで目覚め、次々に到着する仲間たちに挨拶。その後、ボートにタックルを積み込んで準備が完了。今回はあえて“手漕ぎボート”をセレクト。その理由は、狙っている場所の中に、とても浅いスーパーシャローフラットエリアがあるからだ。減水気味の時は陸地になるようなエリアなのだが、今回は毎日夕方になると降っていた雨のために、ちゃんと水があることを確認済みだ。ここがフィーディングスポットになるのなら、エレキで底を擦ることのない手漕ぎボートの方が有利と判断した。
実は私、手漕ぎボートの操船が大の得意なのだ。本気を出せばエレキより速く移動出来る。そして、立って釣りをしながら、膝でオールを押してボートの向きを変えるなどの小技も、高校時代に習得している。手漕ぎボートの準備はすぐに終わるので、エレキを積み込んでいるほかのメンバーの手伝いをして、予定通り5時30分丁度にスタートした。
スタートすると、他の多くのメンバーは、本湖を経由して養老川を目指して行く。しかし、私が今回メインエリアに選んでいたのは、もう1本のインレット、古敷谷川。桟橋を出てほかのメンバーが右に舵を切っていく中、左に向かった。
突然の豪雨、レイダウンやオーバーハングに虫系ワームを落とすも…
予報では雨はすぐに止み、晴れてくるはずだったが、まさかの豪雨に襲われる。雨は止むと判断して、レインウェアを車に置きっぱなしにして来たことを後悔した。じっと雨に耐えながらレイダウンやオーバーハングといった、バスがいそうなポイントに、虫系ワーム、レインズのヤゴセクター1.5inのノーシンカーを落としていく。5月に笹川湖でよく釣れたワームだ。しかし、反応がない。“見えバス”が1匹いたので狙ってみたが、見には来るものの反転していなくなってしまった。「何かが違うな」と思いつつ上流にボートを進めていくと、お目当てのシャローフラットエリア、沖に伸びたサンドバーが水没しているエリアが見えてきた。と同時に、雨も上がり、やっとホッと出来た。
サンドバーに近づくと、衝撃的なシーンが展開していた。湖面を覆うほどのワカサギの群れが表層に浮き、バスが追いかけ回して、あちらこちらでボイルが発生している。この日、バスが喰っているのはワカサギだった!
サンドバーの上に飛び出している島にボートを着け、早速ルアーチェンジ。ダイワのシルバークリークミノーFを結ぶ。これは本来、渓流でトラウト狙いに使うミノーだが、バスもよく釣れるので重宝している。焦っていたので、ワカサギを喰っているのにアユカラーを結んでしまう。「アッ、これはアユカラーだった!」とすぐに気付いたが、構わずキャスト。見切られないように高速でリトリーブしつつ、ジャークを入れる。すぐにバスがヒット!小型だが朝一の魚はバラしたくない。慎重に寄せて、フックがしっかり掛かっていることを確認してゴボウ抜き。釣れたバスは…22cm!普通ならノンキーだが、『チーム竜雲』のキーパーリミットは20cm以上。これでも立派なキーパーだ。もちろんこれは最後まで持っていたくないのだが…。
トップウォーターで一時、入れ喰いに!
その後も少しミノーを投げ続けたが、何分ここは浅過ぎて、ミノーでも底のゴミを拾ってしまう。そこで、小型のペンシルベイトにチェンジ。正式名称は不明なのだが、確かバス用ではなくメバル用のペンシルベイトだ。
ここで、下流から仲間の1人、Sさんがやって来た。彼もワカサギの多さとバスのボイルに大興奮。近くで釣りをしたいと言うので、エリアをシェアして仲良く釣りをすることにした。Sさんは小型のペンシルベイトは持ってきておらず、羽モノを使い始めた。
私はペンシルベイトをフルキャストして、高速でドッグウォークアクションを加える。程なくしてバスが反応した!ガバっ!という捕食音と共に引き込まれるルアー。合わせるとバスがギラッと光る。「トップウォーターの釣りが楽しめるとは…」。来てよかった。先ほどのバスよりは明らかに大きい。掛かりが浅かったので、念のためネットで取り込んだ。26cm。小型だがナイスキーパーということにしよう。これで2匹。リミットの3匹まであと1匹だ。
その後、Sさんにもヒット。同じく25cm位だ。明らかに35cmクラスの魚もいるのだが、小型のバスが先に喰ってしまう。私のメバル用ペンシルベイトは好調で、22cm、27cm、28cmと立て続けにヒット。さらに25cm、23cm、終いにはブルーギルと、入れ喰いになる。取り敢えず朝一の22cmを、少しだがまともなサイズと入れ替えることが出来た。
バスのボイルはまだまだ続いているが、上流も気になる。Sさんも同じ気持ちのようで、「どうしますー?移動しますか?でも迷いますよねー」。お互いに自分が先に移動して、その後大きいバスの群れが回って来て、相手に釣られたら…という、トーナメントならではの駆け引きもある。そこで、「ここは一緒に移動しましょう。このポイントを少し休ませましょう」と提案。同時に移動して、私はちょっと気になった岸際のバンクへ、Sさんは上流へと向かった。
上流は水が悪くてイマイチも晴れてきてシェードパターンが成立!
岸沿いのバンクでもたまにバスがボイルしているのが見える。しかも大きそうだ。慎重にボートを近づけ、ペンシルベイトをキャスト。すぐにバスが反応したが、ミスバイト!「どこに出てるんだよー」と突っ込みたくなる。すぐさまキャストを繰り返したが、もう出ない。そこでルアーチェンジ。ゲーリーヤマモトのセンコー2inのノーシンカー、ウォーターメロンペッパーをキャスト。沈めるとラインが走った!ヒットしたのは、やはり25cmクラスのバス。中々大きいのが出ない。しかし、少し太っていて入れ替えることが出来た。トーナメントでは長さより重さが肝心なのだ。今回はフィッシュレーベルというバス用のテンビンが役に立った。
その後、上流に向かったのだが、今朝までの雨のためか濁りが入っていて水質もイマイチ。ボートの通った跡の泡がずっと消えない状態だ。天気も良くなって晴れて来たので、これは戻るのが吉かなと思い、戻りながらオーバーハングやレイダウンの作り出すシェードを狙った。
居そうな場所にはちゃんとバスが居て喰って来る。しかし、サイズが…。途中からワームのサイズをセンコー2inからセンコー3in、4inとサイズアップしてみたが、それでも、小さいのが口いっぱいに頬張って喰って来る始末。最後の最後に、やっとこの日最大の29cmをキャッチして入れ替えたが、決め手の1匹は出ずに終わった。
トーナメントの結果は…4位!
帰着してみると、養老川中流域で大型のバスが溜まっていたようで、それに気付けたメンバーが3匹とも40cm近いバスを揃えていた。一方、同じエリアに向かったにもかかわらず、20cmギリギリのバスを1匹という結果に終わったメンバーも。
私は優勝者とは大きくスコアが離れたものの、3匹揃えたことが幸いして4位に入ることが出来た。このトーナメントでは、賞品として『竜雲釣り具店』でのみ使える金券が5位まで出る。今回は4位だったので、その金券をゲット出来た。
高滝湖のバスはやはり簡単ではなかった。しかし、よく観察してその日バスが何を食べているのか、どこにいるのかを見つけられれば、しっかり答えが返って来る。これからも楽しめるフィールドなので、皆さんも是非チャレンジして頂きたい。兎に角、バスはセレクティブなので、ルアーはバリエーションを持たせて、多くの種類を用意して臨むことをお勧めしたい。
【メインタックル】
ロッド アブガルシア ホーネットHSS-642L MGS Light Rig
リール アブガルシア カーディナル2 SX
ライン シーガーフロロマイスター3lbs
ルアー ゲーリーヤマモト センコー2インチ、3インチ ノーシンカー
ロッド フェンウィック HMG GFS 61 J
リール アブガルシア カーディナル3 STX
ライン サンライン シューターマシンガンキャスト 4.5lbs
ルアー シルバークリークミノー、ミニペンシルベイト
施設等情報
施設等関連情報
営業時間:午前5時30分~午後5時30(4月1日~9月15日ほかの時期は公式HPで確認)
設備案内:各種レンタルボート
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。