湖畔を一周、ポイントチェック
4日の22時に出発して、着いたのが5日2時。5時まで仮眠を取り、プラクティスに来ているメンバーに朝の挨拶。メンバーの内3人はこの日、ガイドを予約しており、かなり気合いを入れて準備をしている。
今回お世話になる『野尻湖マリーナ』で入漁券を購入(700円)、7時まで出られないボート組より一足先に開始した。陸っぱりの一番近場のポイント、マリーナ右手の発電所付近からスタート。まずは1匹釣って様子を見ようと、ダウンショットリグを選択。ワームは以前友人がデザインし、それを私がカスタムしたオリジナルワーム、
「マッドアングラー」。
ウィードエッジで、明確なアタリと共に、ラインが横に走ったので合わせを入れると、1匹目が釣れた。25cmほどの小型だが、朝からキャッチ出来たのは良い兆候だ。この後、車で湖岸沿いの道を1周しながら、車を停められる所では湖岸に降り立ち、釣り禁止区域でなければ少し竿を出して探ってみた。全体的に、シャローにはウィードが生えていて、ウィードが濃いところはやはり生命感が強かった。
桟橋で見えバス相手に、喰うカラーとワームのタイプを見極める
湖岸を1周してマリーナの駐車場に戻り、コンクリート桟橋まで行き、下を覗くと、25cm程のスモールマウスバスが、数匹泳いでいるのが見えた。このバスを使って反応するワームのタイプやカラー、動かし方などを探ってみた。
このバス達は凄く素直で、タイプやカラーが合っていればサッと寄って来てバイトしてくるのに、合っていないと完全無視。色々試した結果、カラーとしてはグリーンパンプキンかスカッパノン、しかもレッドフレークが入っているとより良い事が分かった。ワームの形状は、ストレートタイプかクロー(ザリガニ)タイプに対する反応が良かった。釣り上げてしまうと反応が悪くなると思い、最後までフッキングはさせず、最後に試したグリーンパンプキン/レッドフレークのオリジナルワームで1匹だけ釣り上げ、マリーナの駐車場に戻った。
16時になり、仲間が帰着。ガイドで出た連中は3人で30匹のバスをキャッチしたという。明日も同じパターンが再現出来るか見物だ。私が明日同船するSさんは、ディープで良い魚を見つけたらしい。ここは日中を含め、一日中バスが入れ替わり立ち替わり入ってくる場所なので、「朝一はバンク打ちをやり、それからディープに移行しましょう」と作戦を立てた。
今夜、私以外の参加者はコテージに宿泊。私は得意の車内泊だ。「また明日ー!」と、彼らを見送り、夕食を済ませて21時には就寝した。
小型バスボートをレンタル。Sさんと立てた作戦が吉と出るか…?
5時に目覚め、到着したSさんと合流してボートにタックルを積み込んで準備。今回は小型バスボートで、20馬力のエンジンが付いている。その機動力を活かし、朝一は竜宮崎左側のバンク打ちから始めることにした。
7時の時報とともにスタート!一気にバンクを目指した。私はダウンショット、Sさんはネコリグで開始。するとSさんに程なくヒット。キーパーぎりぎりサイズ。しかし、ライブウェルに入れようとした瞬間、ロケットして逃げてしまう。その後、私はスワンプミニのネコリグに替えて、25cm級のキーパーをキャッチした。Sさんもキーパーぎりぎりサイズをライトキャロでキャッチ。この時点で丁度9時。「ディープエリアをやりに行こう」と、弁天島の西側に移動した。
ディープエリアでスプリットショットリグがハマった!
島の鳥居沖に陣取ったが、風がやや強く、どうしても少しずつボートが流される。ダウンショットやネコリグを使うなら、リグを湖底でステイさせることが大切。この風ではかなり厳しい。そこで、リグをスプリットショットリグに変更。スプリットショットはウォーターグレムリンの3.2g、リーダー20cmほどでセット。ワームはボトムにエビとおぼしき像が映ったので、ベイトブレスのバイズクロー2.5㌅のグリーンパンプキンシードをチョイスした。
底をしっかり取り、ラインを出し入れしてなるべくステイさせつつ、たまに10cm程ズル引きする。すぐにバイト、25cm級がヒット。念のためネットを使ってランディングした。これで2匹目。Sさんはミニチューのライトキャロを中心に使っている。バイトはあるものの中々乗せられないようで苦戦している。風が強いので島の東側に移動。風裏となり、釣りはしやすくなった。しかし、暑い…まあ、贅沢は言えない。水分を補給しながら、ここでもスプリットショットリグをキャスト。7mラインのボトムで、何かにルアーが引っかかった感触。外そうとロッドを縦にグーっとあおってみると、グググーッと引き返された。「エッ!?これ、バスか?」。
合わせを入れると重さが伝わって来た。中々重い。最初は素直に浮いて来たが、途中から猛反撃が始まった。猛烈な底へのダッシュ。船の下に突っ込み、ロッドは限界まで曲がる。しかし、凄く冷静に対処することが出来た。スリリングなやり取りが5分程続き、やっとバスが浮いて来た。40cm級!絶対捕るぞ!ジャンプもされたが無事キャッチ。Sさんがネットですくってくれた。
フックを外し、ライブウェルに入れると、横を向いてしまう。浮き袋のエアを抜かないとダメだ。注射針を使ってエアを抜いてやると、まっすぐに泳げるようになり落ち着いた。
この後、Sさんにも待望のバイトが来る。合わせを入れたSさんのロッドは、限界まで曲がっている。「これはデカい!」。すぐさま自分のルアーをピックアップしてネットを構える。先ほどのお礼、今度は私がSさんのバスをネットインしてあげる番だ。「落ち着いてー!ゆっくりでいいですよー!無理しないでー!」。バスが浮いて来た。45cm級。デカい!明らかな“1kgフィッシュ”だ。バスがボートから10mほどの所で首を振った。その瞬間…。「あー!切れたー!」。
まさかのラインブレイク。ライトキャロのリーダーが、鋭いスモールマウスバスの歯で擦れて切れてしまったのだ。残念…。
残念…デッドフィッシュを久し振りに出してしまった
その後、再度島の鳥居沖に移動。風は相変わらずで、いつもなら1度止んで風向きが変わることが多いのに今日はずっと同じ向きで吹き続けている。ここで何度目かのライブウェルチェックをすると…。一番大きいバスが底に横たわり、虫の息になっている。慌ててバスの救護開始。釣りどころではない。
持って来ていた酸素スプレーをエラに直接かけてやると、少し元気になった。しかし、ライブウェルに放すとやはり横になってしまう。ペナルティがどうのと言うより、素晴らしいファイトをしてくれたこのバスを生かしてやりたくて必死に手当をした。少し回復したので、釣り再開。シンカーを2.5gに重くしたダウンショットリグに、オリジナルワームのマッドアングラー、グリパンレッドフレークをセット。フックをマスバリに替えて、よく動くようにした。
取り敢えず適当に投げ、またライブウェルのバスをチェック。横たわっている。ロッドを置いて酸素スプレーをエラにかけてやる。そしてロッドを手に取ると…グングン!喰った!先ほどのバスほどではないが、強いが引き。これはバラせない!慎重に、ゆっくり上げてくる。今度は自分でネットイン!35cm級だが、体高のあるカッコいいスモールマウスバス。25cmクラスと入れ替えられた。
トーナメント終了、結果は…
バスの救護をしているうちに時間が過ぎていたようで、ここでタイムアップ。帰着、ウエイインとなった。
昨日ガイドを受けていた3人の内2人は、やはりデカいのを持ってきている。3匹で2kg超え。これは凄い。もう1人、2kg超えを達成した選手がいた。私は1330g。しかし、やはり一番大きいバスは助け切れずデッドフィッシュ扱い。300gマイナスとなり、公式記録は1030gとなった。順位は4位!前回の千葉県・高滝湖に続いて4位となり、年間ランキングも4位に。高滝湖の時点では年間5位だった。
死んでしまったバスは、持ち帰って食べて供養することに。帰りにコンビニで氷を買い、冷やして持ち帰った。
スモールマウス攻略のカギが見えてきた試合
2日間、野尻湖で釣りをして、スモールマウスバス攻略のカギが見えて来た。まずは、その日食べたいものがしっかりと決まっており、それを模したルアーにはよく反応する反面、違うと全く反応しない。ラージマウスバスのように、好奇心で咥えてみるということはほぼ期待出来ない。因みに今回のバスは、完全にボトムでエビを喰っていた。
また、粘ってもあまり良い結果は得られず、釣れなければワームやリグを替えてアプローチすることが大切だ。「いつか回って来て食う」のではなく、いるのに無視されている事がほとんどなので、替えてやる方がずっと効果的だ。管理釣り場のトラウトをイメージするといいかもしれない。
こうした点に気をつけて、当日の状況をよく観察すれば、おのずと釣果は上がると思う。
【メインタックル】
ロッド アブガルシア ホーネットHSS-642L MGS Light Rig
リール アブガルシア カーディナル3 STX
ライン 東レ ソラロームスーパーハード3lbs
ルアー オリジナルワーム マッドアングラー3インチ ダウンショットリグ
ロッド フェンウィック HMG GFS 61 J
リール アブガルシア カーディナル2 SX
ライン バリバス スーパートラウト 4lbs
ルアー ベイトブレス バイズクロー スプリットショットリグ
ロッド アブガルシア ポラリスPL601S
リール ダイワ カルディア2506
ルアー レインズ スワンプミニ 0.9gシンカーネコリグ
施設等情報
施設等関連情報
営業時間 夏 午前6時~午後5時
冬 午前7時~午後4時
設備案内 各種レンタルボート、レストラン
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。