まずは釣り座のキャップを取り、受け付けへ
東関東自動車道の終点「潮来IC」から鹿島港まで約25分、“半夜釣り”なので、途中スーパーや釣具店で買い忘れたものを購入することも可能。『幸栄丸』は予約制なので、集合時間、場所、料金、レンタルタックルなど予約の際に色々確認すると良いだろう。集合時間は17時、港の側道を走り最初の入り口から入ると近い。船宿前に釣り座表があり、その先が船着き場になっている。
16時前に駐車場に到着。平日、集合時間の1時間前、しかも夕方から夜遅くにかけての“半夜釣り”なのに駐車場はほぼ満車状態。まずは港側に設置されている座席表から釣り座のマグネットを取り、船宿の受け付けへ。座席表は釣り物別に分かり易く表示され、船の停留位置も一目で分かる。受け付けを済ませ、座席表の横にある氷をクーラーに詰め、いざ乗船。
乗船後は出船時間までゆったり準備
受け付け後は、準備を整え釣り座へ移動。桟橋を渡ると出船する船が左右に分かれ4隻停泊している。座席表通り船が停泊しているので、迷うことはないだろう。この日は4隻とも満員で、釣果への期待の高さが伺える。
乗船したのは「第一幸栄丸」。船が大きいので隣の釣り人との間は十分確保出来る。仕掛けを見て回ったが、直結、直結+直ブラ、直ブラ、スッテの数、色の組み合わせは様々で、色々と想像して組み合わせるのも楽しみのひとつだ。浅場の為、船に投入器は無いので、各自で用意する必要があることをお忘れなく。まだ明るい17時30分、椎木誠船長の操船で右舷12人、左舷10人の計22人を乗せた「第一幸栄丸」は定刻通り出船した。
集魚灯が点灯し、“本番”まではノンビリ練習タイム
サンセットクルーズの気分で走ること1時間、18時30分に釣り場到着。天候は晴れ。風も無く、外海としては波も穏やかでとても釣り易い状況。現地に到着しパラシュートアンカーが投入される。アンカーが効くのを待ちながら準備していると
船長「まだ早いけど、練習がてら始めてください。オモリ40号でタナは20mより上で!」
とのアナウンスでスタート。
暗くなると集魚灯が点灯され、小魚等が集まりそれを狙ってマルイカも集まる。それからが本当の勝負だ。練習を始めると直ぐに定番ゲストのサバの登場。「サバだなぁ」と眺めてたら、右舷胴の間(中央)でマルイカが1杯だけ上がっていた。
19時頃に陽が沈み、集魚灯が点灯された。点灯されたからといってすぐ釣れるわけでは無く、15分後に本番となった。周囲に船の姿はない。上乗りで乗船していた荒原敏之さんが、
上乗り「アンカーを入れて流すので、何かあった場合対応できるよう2マイル以上離してます」
安全に釣りができる環境もしっかり考えられていた。
“本番”開始、この日の状況は如何に!?
集魚灯が点灯してから15分後、マルイカが上がり始めた。中層の釣りで、指示ダナが15m前後と浅く、水中ライトも必要なし。オモリも軽いのでライトタックルで非常に釣りやすい。
浅いからこそ、釣果を伸ばす為には手返しが重要となってくる。直結仕掛け、直ブラ仕掛けは常に誘いを入れ、“喰わせ”の間をとる動作を終始おこなう必要がある。今回ブランコ仕掛けの人は殆ど居なかったが、ブランコ仕掛けはエダスがある為、船の揺れだけでも誘いになり、そんなに頻繁に誘う必要がない。長丁場で疲れたらブランコにして休憩するのも有りかも。
スッテのカラーも釣果を上げる大事なポイントとなる。この日の傾向として、序盤は青系ボディが多くヒットしていたが、終盤は緑系ボディが“当たりカラー”だった。状況に応じて小まめに取り替えていきたい。マルイカはアタリが分かりづらいので、初めての人や慣れていない人は、釣れている人の誘い方、仕掛け、スッテのカラーを参考に組み立てたり、上乗りに誘い方など積極的に聞くのも良いだろう。
船長「みなさん工夫して仕掛け等準備されてますので、細かいこと気にせず楽しんで頂ければ一番です」
“入れ乗り”ではないが、コンスタントに釣れ続けた
群れの入り方によってパタパタッと一斉に釣れたり、中弛みで少しアタリが遠のいた時間もあったが、終始どこかしらマルイカが上がる状況。右舷、左舷とも満遍なく釣れていた。「ムギ(スルメイカの幼体)が邪魔するなぁ」と常連さん。ムギイカの活性も高くアタリが大きいとムギイカの可能性が高い。船長も途中、竿を出して連続で釣りあげていたが仕掛けはブランコでスッテ2個のみ。
船長「浅場なので手返し重視の方が効率良く釣れますよ。手繰るのも楽ですしね」
確かにタナの範囲も狭いのでスッテの数を減らして確実に上げた方がよさそうだ。隣で船長の釣りを見て参考にしていた初挑戦の方も「マルイカ初めてですが釣れますね」とコツを掴んでいた。
良く聞こえたのが「うわ~またサバだよ」という声。この日はサバの活性も非常に高く、仕掛けを絡ませたり、スッテを飲み込まれたりと大暴れ。直結仕掛けに変更するなど対策が必要。終盤にマルイカの活性も上がって来て、“即乗り”する事もありラストスパート。ラストは電気を落として、マルイカを浮かせて超浅ダナで勝負!女性アングラーが入れ掛かり状態、後ろ髪をひかれる思いで沖上がりの22時40分となり釣行終了となった。
釣れているこの時期に是非挑戦を!!
この日の釣果は、7~43杯、40杯越えも数名。他船ではトップ83杯も記録されていた。
船長「例年、マルイカの釣果が良いのは2週間位ですが、今年は1ヶ月続いてますね。浅場でオマツリも少なく釣り易いので是非遊びに来てください」
日中の釣りでは、気温が35℃超えで熱中症も気を付けなければいけないが、“半夜釣り”は涼しく快適だ。“期間限定”だが、是非挑戦して頂きたい。
施設等情報
施設等関連情報
料金:12,100円(氷付き)
集合:17:00頃
出船:17:30頃
沖上り:22:30頃
※レンタルタックル有(要事前確認)
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。