今回のサポーター

小林直樹(こばやし なおき)

今回のサポーター
1986年から発売されている老舗バス釣り専門誌「Basser」の編集部員。
Package 23 「冬バスを釣ってみよう!ディープ編」
なぜ、冬はディープをねらうの

  冬のバスフィッシングで定番とされているのが、ディープ(深場)攻略になります。なぜ、ディープが有効なのか。それはバスが変温動物であることが大きく関係します。一般的にバスにとっての適水温は20℃といわれています。つまり、その水温より高すぎても低すぎてもバスにとっては居心地の悪い環境といえます。また、急激な水温変化もバスにとっては大敵です。これらのことは、今までの回で何度も言われてきたことなので理解していると思います。これらを踏まえたうえで冬のフィールドを考えてみましょう。

神奈川県相模湖

  冬は水温がどんどん低下し、極寒の地域では結氷してしまいます。しかし、バスが生息する水域でボトム(底)まで完全に凍ってしまうことはありません。冷たいながらも氷の下でバスはしっかり生きています。では、どういう場所にいるのか。それを知るためには水の特性を知る必要があります。

 液体は軽いものは上に、重いものは下に集まる性質があります。水は温度が高くなるにつれて体積が大きくなります。体積が大きくなるということは密度が小さくなり軽くなるということ。反対に体積が小さくなると密度が大きくなり重くなります。水は、約4℃で密度が最大(1立方センチメートルで1グラム)になるので、それより温度が高くても低くても密度は小さくなります。つまり、約4℃の水が最も重いのですから、この水は底に沈み、それよりも冷たい水が表層から凍り始めるのです。

 これらのことを考えると、雨が降ろうが雪が降ろうが結氷しようが、ボトム付近は水温4℃で安定しているということがわかります。たしかに水温4℃はバスにとって適温とは言えませんが、体がこの水温に慣れてしまえば、水温変動が激しい水域よりも過ごしやすい環境といえます。これが冬はディープが有効だと言われる所以です。冷え込めば冷え込むほどこの傾向は顕著になります。もちろん、シャローでも1年を通じて安定した温度の水を供給する湧水があったりすればそのスポットも有効ですし、水温変動をモノともせずに、来る春のスポーニングに備えてシャローを生活圏にするバスもいますので、すべてのバスがディープにいるというわけではありません。しかし、やはりバスを手にできる確率が高いのはディープといえるでしょう。

どんな釣りでねらうか。

 ディープフィッシングはシャローフィッシングと違って目で障害物や地形変化を見つけながらの釣りができないため、魚群探知機がない場合はかなり厳しい展開になります。急深なリザーバーならば、岸の角度から水中の地形をある程度予測できますが、オープンウォーターのディープを探るのであれば、ボトムの変化を感知しやすいダウンショットリグやキャロライナリグで地道に探っていくしか方法はありませんので効率はかなり悪くなります。したがって、なるべく魚群探知機を用意したほうがいいでしょう。以下は魚群探知機を使うことを前提として話を進めます。

魚群探知機

 有望な条件として挙げられるのは、ベイトフィッシュの有無と地形変化です。基本的に冬のバスは長距離の移動を嫌います。水温が低いので体がうまく動かないことに加え、捕食がうまくできないので、体力の消費を抑えるためでしょう。したがって、低水温期のバスは地形に変化があるスポットでジッとしていることが多いようです。しかしながら、まったく捕食をしないかといえば、そんなことはありません。捕食しやすそうなベイトフィッシュが近くを通過すれば、果敢に反応します(ただし、深追いはしない)。

 このような傾向を加味すると、有効なルアーやリグが見えてきます。リグではピンスポットをじっくりと探ることができるダウンショットリグやキャロライナリグ。ルアーでは、移動距離を抑えてバーチカルで誘うことができると同時にリアクションバイトもねらえるメタルジグやメタルバイブが代表格として挙げられます。

メタルジグ
メタルバイブ

 食わせ要素の強いリグ系かリアクションのメタル系、どちらが有効かは実際に試してみないとわかりませんが、重要なのは“静”と“動”の使い分けです。食わせ系のダウンショットリグやキャロライナリグを使う場合は、なるべく1ヵ所で動かさないのが基本となります。バスがゆっくりと近づいてバイトしてくるのをイメージしながら辛抱強く待ち、バイトがなかったら少し移動させてまた待つ、といった超スローな展開になります。メタル系は逆に着底させたらルアーを鋭く跳ね上げさせるイメージでロッドを煽り、すぐにフリーフォールさせる、メタル特有の煌めきで、バスにリアクションバイトさせます。

ダウンショットリグ

 冬はハイシーズンと違って何尾も釣れるようなことはめったにありません。だからこそ数少ないバイトをモノにできるよう、集中力を切らすことなく頑張り続けることが釣果への近道。はたして栞菜ちゃんは釣れるのか?

釣りビジョン: 0120-260-251