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千葉県・竹岡沖に“肝パン”のカワハギ大集合!良型交じりで好調! 神奈川県・金沢八景『新修丸』

2023年12月12日公開

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11月に入ってから一時は50匹以上の釣果の好調が伝えられていた東京湾口のカワハギ。11月の終盤から冷え込みが本格化、数こそ例年並みに戻って来たものの、まだまだ好調に釣れている。“肝パン”のカワハギとの出会いを求めて神奈川県・金沢八景『新修丸』に出掛けた。

ベストシーズンに、カワハギ釣りに行ける幸運!

晩秋になると、どうしてもカワハギ熱が高まってくる。狙いは勿論、寒くなるに連れて肝が大きくなってきた“肝パン”だ。私の場合、師走に入ると仕事が忙しくなり、結局行けるのが正月休みになってしまうことが多いのだが、今年は11月の末に取材で『新修丸』に乗る機会を得た。過去にもお世話になったことのある『新修丸』は、三浦半島の北部にある金沢八景から出船するので、都市部からのアクセスも抜群。京急・金沢八景駅からバスによる無料送迎サービスも行っているので、電車での釣行も可能だ。

集合時間は朝6時30分前後ということだったが、私は5時50分頃に到着。既に親方の新明さんが店を開けていて、近くの駐車場まで誘導してくれた。受け付けを済ませて、事務所の目の前にある船に乗り込む。「新修丸」は広くて安定している専用の浮き桟橋に係留されているので、荷物の運び込みが非常に楽だった。

竹岡沖、最初のポイントからアタリ連発で好感触!

出船は7時20分。平日だったが私を含めて11人が乗船。ポイントの竹岡沖には航程約50分。指定されたオモリは25号。安里船長が「32mです!」というと、一斉に仕掛けを投入した。その直後に船長から「左舷で釣れていますよ!」との知らせ。早速左舷の胴の間(中央)まで駆けつけて撮影。仕掛けを落としたら、いきなりアタリが来たらしい。すると、間を置かずに左舷のミヨシ(船首)でも1匹上がった。「これは、色が白っぽいからやる気のあるカワハギだと思いますね」と、釣り上げた山口さんが話してくれた。

詳しく聞いてみると、茶色っぽい体色のカワハギは底にいることが多く、白っぽい体色のカワハギはやる気があって宙層に浮いている傾向にあるらしい。これは勉強になる。その後、10分もしない内に今度は右舷側の釣り人の竿が曲がった。今度はダブルで掛かったようだ!滑り出し良好!型もワッペンサイズではなく、中型以上が揃う。

 

カワハギ釣りの嬉しいゲスト・トラギスの豆知識

ミヨシで釣りをしていた安西さんは、“本命”のカワハギではなく、ゲストフィッシュのトラギスが連続で釣れているようだ。「トラギスも天ぷらにすると美味しいですよね」と声をかけると、「このクラカケトラギスなら美味しいんだけど、赤いのはそうでもないよ(笑)」。

今日は勉強になることが多い。すると、左舷側の山口さんが、今度は立派なトラフグを釣り上げた。これは、プロに捌いて貰って、是非とも食べたいサイズだ。トラギスを連発していた安西さんにも、良型のカワハギがかかった。「しっかりとカワハギらしいアタリが出ました!」。

カワハギのアタリが止まり、サバフグの猛攻始まる

千葉県から来た若者コンビは、貸し竿での挑戦だったが、コンスタントに数を出していた。9時頃にはほぼ全員がカワハギを手にして、船内には安堵した空気が漂う。そろそろ私も竿を出そうかなと思った10時25分。「“今日イチ”のサイズ出たみたいですよ!」と、船長から声がかかった。これが28cmの大型で、左舷の胴の間でキャッチされた。しかし、これを境にアタリが減少傾向に。

今度こそいいかなと、私も竿を出した。ところが、中々カワハギが喰ってこない。たまに仕掛けを確認してみると、餌どころかハリまでもがやられていることもしばしば。どうやらこの時間帯は、サバフグの猛攻があったようだ。竹岡沖はサバフグが多いそうなので、予備の針は多めに持ち込んだ方がよさそうだ。

潮が動き始め、後半のチャンスがやってきた

「これから良くなるかも。10時半くらいが下げ一杯だったので、これから上げ潮が効いてくるかもしれません」。私の隣で竿を出す安西さんがそう話してくれたのは11時50分。そのタイミングで竹岡沖から久里浜沖の水深35~40mエリアへと移動。船長からは「オモリを30号に変えてください」という指示が出た。仕掛けを下ろすと、みんな思い思いの誘いをかけ始める。

ここで、コンスタントに釣り始めたのが安西さん。見る見るうちにカワハギが釣れて、アッという間に「ツ抜け(2桁)」達成!「2m位浮かせて誘いをかけて、少し待つとコツコツと喰ってきますよ」。このアドバイスを忠実に守ると、私にも2匹のカワハギが釣れた!カワハギ釣りは奥が深い。その日その時の条件に合った最良の誘い、タナ、仕掛けを探り当てた人に好釣果がもたらされる。それが簡単ではないから、これだけ釣り人を魅了し続けてきたのだろう。

この日は竿頭が14匹。最大は28cm。数的には平年並みだが、全体的に型はよかったし、肝も大きかった模様。今回、かなり勉強になったので、忘れないうちに『新修丸』さんにまた乗るぞ!

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景 『新修丸』
〒236-0025 神奈川県横浜市金沢区野島町10
TEL:045-784-2636
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 『新修丸』ホームページ

出船データ

カワハギ乗合船
料金:男性9,000円、女性7,000円、中学生以下6,000円(氷1個付き)
集合:6時30分
出船:7時20分
沖上がり:14時
貸し竿: 500円
※金沢八景駅よりTELで送迎。詳細は問い合わせ
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

横沢 鉄平
フリーライター。ライフワークはバスフィッシングだが、ワカサギから世界の怪魚まで、すべての釣りを愛する男。ロッド&リールの「三匹が行く」、ルアーマガジンの「ドラマチックハンター」など、長期連載企画での出演経験も多数。キャンプ用品の「ヨコザワテッパン」考案者でもある。
YouTubeチャンネル「ヨコテツ」も、ささやかに継続中だ。
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