釣りビジョン

真夏の東京湾にドラゴン来襲!

2017年08月01日公開

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関東地方の梅雨も明け、いよいよ夏本番!ギラギラの太陽の元でギンギラギンに輝くあいつを釣りに行こう。そう!タチウオだ。東京湾ではお盆時期に向けて釣果も人気もヒートアップする。夏の暑さに負けずに7月23日(日)、神奈川県・金沢八景『弁天屋』に出掛けた。

『タチウオ=太刀魚』。外見通りの呼び名

タチウオを漢字で書くと太刀魚。見た目そのままの名前に細かな説明は不要だろう。東京湾では初夏から春先までロングランで楽しむことが出来る。特に夏場は浅場に入り込む。この時期はオモリも軽めのLT(ライトタックル)でよく、誰でも気軽にチャレンジできるのでタチウオ入門には絶好の季節だ。しかも数も釣れるのでタチウオフリークがこの季節を待ち焦がれている。『弁天屋』では、7月の頭からタチウオ狙いで船を出し始め、連日好釣果が続いている。

早めに行った方が無難
『弁天屋』では、事前予約は行っておらず、当日受け付けのみ。午前船と一日船の2隻を出しているが週末は午前6時過ぎには、満員札止めの事も多々あるそうだから釣行を予定されている人は早めに行くことをお勧めする。釣行前日はあまり釣果が良くなかったが、それにも関わらずこの日は計15人の釣り人が集まった。

船長によるタチウオ釣りセミナーは必聴!

午前7時前から本田和芳船長による恒例の「タチウオ釣りセミナー」が開かれる。餌の付け方から、誘い方、フッキングと一連の流れの細かいポイントを実演してくれる。この日頭に叩き込んだのは2つ。まず餌が真っすぐになるようにきれいにハリを通すこと。水中で回転してしまうと魚が食わない。そしてもう1つは誘い方が2通りある事。1つは大き目の誘いで竿を30~50cm程誘い上げ、リールを半周巻く。小さ目の誘いは竿先だけチョンチョンと20cm程動かすイメージで、巻くリールは1/6~1/4程度。どちらの誘いが当たるかはその日の魚のご機嫌次第。さあ、準備は万端だ。

朝から強烈な引きを堪能
この日のポイントは航程30分程の観音崎沖。水深は30~35m。釣り場に着くと、既にこの時期の東京湾の風物詩、タチウオ大船団が出来ていた。船長の教え通り丁寧に餌付けをしていざ投入。前日は中々反応が見つからなかったそうだがこの日は朝一から早々に動き有り。船中あちらこちらで同時にアタリが訪れる。タチウオ釣りの最大の魅力はその強烈な引き。誘い上げている餌にガツッと食いつき強烈に引き込む。その重さたるや1度味わうと病みつきだ。朝の内は小型中心だったが、ほとんど全員が強烈なタチウオとのやり取りを楽しんだ。

 

この日は小さな誘いが吉

さて、朝に聞いた2つの誘い方だが、この日は小さな誘いに分があった。船長からの指示ダナは30mから15mまで。オモリを1回30mまで落として20cm刻みに竿先で細かく誘う。途中ガツ、ガツっと頻繁にアタリはあるのだが中々ハリ掛かりしない。それでも誘い続けているとグググーンと竿先が引き込まれる。サイズこそ小型中心だがコンスタントに上がって来た。

“幽霊魚”ならではの動き
朝の内の釣れ方からコンスタントに終日釣れ続ける~と思いきや…実はタチウオは別名“幽霊魚”とも言われるほど急に姿を消すことがある。とくに南風が強い時などはフッとその姿がなくなることが多いそうだ。実はここ2、3日は南風が強く、この説を裏付けるかのように釣果も思わしくなかった。この日も南風が吹いていて心配はあったのだが、朝の内はアタリが出ていたので安心していた。しかし、南風が強くなるに従いやはり反応もアタリも激減した。大船団であった船もまばらになり各々が反応を求めて移動を繰り返している。

出ましたドラゴン!堂々の1m越え!

ポイントを替える度にポツリポツリ船中で型を見る程度となり、テクニカルな釣りが要求されるようになった。ここで、その停滞した雰囲気を一掃したのが右舷胴の間(中央)に釣り座を構えた小池俊雄さん。午前10時半。突然ひったくられる様な大きなアタリで103cmの1mオーバーのタチウオを釣り上げた。その堂々とした顔立ちの“ドラゴン”は“指5本”、1m超えのジャンボサイズのみに許される称号。このタチウオはまさにその称号を名乗るに値する。嬉しい1匹、自然と笑みが零れた。

2匹目の“ドラゴン”は何なんと110cm!

小池さんの“ドラゴン”の余韻冷めやらぬ20分後、私の釣り座の反対側だったのでやり取りを見ることは出来なかったが、船長の「またデカイの出たよー!」の一声で駆け付けると…左舷胴の間の行徳進さんの手にはこれまた“ドラゴン”。しかも、その魚体はさらに長い気がする。暴れる魚に苦戦しながらもメジャーを当てると何と110cmの超大型。僅か20分の間に2匹もの獰猛な顔つきの“ドラゴン”が釣り上げられた。

今後最盛期へ!
その後も2匹目のドジョウならぬ3匹目の“ドラゴン”を目指して誘い続けるも、残念ながらこの日はこれにてジ・エンド。後半失速してしまったこともあり、この日はトップ18匹で納竿となった。しかし、まだまだ2017年夏のタチウオ釣りは開幕直後である。今後群れが一定の場所に集まり、8月中旬には浅場でも釣れ出す最盛期となる。そして、その後は段々と水深が深くなるものの一方でサイズは大きくなってロングランで強烈なタチウオの引きを楽しむことが出来る。

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景『弁天屋』
〒236-0027 神奈川県横浜市金沢区瀬戸2-22
TEL:045-701-9061
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 弁天屋 ホームページ

出船データ

■タチウオ乗合船
日中船:7時15分、沖上り:14時
午前船:7時15分、沖上り:11時前後
料金:1日船8,500円( 氷・餌付き)、半日船6,000円( 氷・餌付き)
各種割引有
     
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