釣りビジョン

【2泊3日】解禁初期のヤマメをドライフライで追う釣り旅をする。「熊本県川辺川五家荘」

2024年03月20日公開

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いよいよ解禁である。それでカーティスクリークの川辺川へ向かった。五家荘地域には放流のヤマメの他にネイティブも混じって釣り人を楽しませてくれる。清浄の瀬に育まれた今季のヤマメがどのようにフライを追ってくれるのかワクワクしながら渓に向かった。

釣行初日。解禁初期の渓でドライフライにヤマメが跳ねる。

初期は渕がいいと誰もが教えてくれるところで、それでまず川辺川上流樅木に行った。大きな堰堤からそっと覗くとヤマメが数匹ユラユラしている。虫は飛んでいなしライズもないのでミッジニンフのルースニングである。相変わらずフライとオモリと目印がバラバラに飛んで面白くない。

目印に恩寵が現れるまで抛る(ほうる)、するとなんと横でバシャッとライズした。そそくさオモリと目印を外して大好きなEHC(エルクヘアカディス)16番を結ぶ、で、これに来た、だが合わせきれないでいる。それでも心の中はドライフライでいけるぞ気分でワクワクである。

6Xリーダー9ft、7Xティペット3ftを7ft3番の短竿に繋いで薮と岩が防ぐ溪を凌ぎながら釣り上る。と、ルアーが降りて来た。10匹ほど掛けた、よく追って来たと言う。なんだ後さらいをするのか。

さて抛る、また抛る。するとまたルアーが降りて来た。5匹ほど掛けた、小さかったけれどよくルアーを追ったと言う。さっきは10で次が5、ということは…もう魚は残されてはいない、と思ったけれどルアー禍から逃れたヤマメは点々と現れた。ルアーが辿れない浅い瀬や坪の渕にいた。

初日の午後は美しい渓でヤマメを追う。

ライズもハッチも無くドライフライで掛けたのは6匹!だった。どれも小ぶりで、掛けばらし、合わせ切れ、合わせ損ない、ランディングミス、撮影途中の遁走もたくさんあった。しかし、どれもこれも楽しい失敗であった。

残念ながら胃の中を観察しなかったけれど、EHC、グリズリーパラシュート、グリフィスナット等々小さいフライならなんでも食ってきた。前日の雨で何もかも流されてしまい飢えさせられていたヤマメにとっては突然やって来た幸だったのだろうか。いったん宿に帰って昼飯。もう一日中釣るということはなくて2、3時間も釣れば間をおいて身魂の回復を図るのである。

午後の釣り場は、昨年終盤、旧知のフライマンにとにかく美しい渓だからと教えられていた小川である。ここもライズは無いのでブラインドの釣りである。で、ここでも来た。どれも同じような大きさだった。それで、どこの渓でも同じのが同じように跳ねていると思えた。放流の賜物だろうか。

実は解禁日の釣行でつらい釣りを強いられて重い始まりだったけれど一匹掛けるたびにジイちゃん無邪気に立ち直ってニコニコ軽くなる。
初日は十分堪能、明日を楽しみにして竿をたたむ。

 

釣行二日目の午後は未踏の渓でヤマメを追う。

昨年ちょっとばかり楽しい釣りをしていた瀬に行った。栴檀轟の瀬である。
昨晩の雨が雪になっていて冷たい雨水が降りて来た、水温8度、気温は1度、空も水も人も一緒に震えている。いつもは橋から覗くと魚が見えたのだけれどいない、ウスボンヤリ橋のたもとにたたずんだまま川見しただけで宿へスゴスゴ帰る。

午後から目指したのは、五木から南を流れている、まだ釣ったことのない川だ。
だが地図にはその名が無い。漁協に尋ねたがよく分からない、自分で探すことにしたが分かるわけがない。ようやくたどり着いた、らしい川、やっぱりここもハッチが無い、羽虫も見えない。

昨日は太陽が差し始めると瀬が一変した、川に生気がみなぎり瀬が輝き始めたのだった。この日もようやく陽が差しかかって冷たい空気のピリピリした角が取れ出した、いいぞ。初めての瀬で、ワクワクドキドキ心臓の音が渓にこだまする、

EHC16番にラインも竿もずーっと同じ。たぶん、渕にいるのは深く沈み込んで上を見ていないだろうと考え、魚がいればの話だが、やや深みのある、流れの急でない瀬に抛る、と、いきなりパシャッと来た。掛けた。瀬で掛かる魚は鮎でも逸走する。ウホウホようやく取り押さえてランディング。そんな瀬にやっぱり魚は居て点々と追って来た。ここでもランディングまでに難儀しながらもいくつか掛けた。でも数ではない、散々魚にもてあそばれてそれはそれは楽しいひと時だった。

風がいよいよ冷たく瀬を削りだして、サ・ブ・イ。もうこれで今回の釣旅の竿をたたむことにした。

釣り旅のまとめ。

掛けたヤマメは十をはるかに超えた、この時期ドライでこの数は古希ジイにとってはうれしい超絶釣果だ。でもまだまだと思わせられた旅でもあった。フライは小さければなんでも良かったのだろうか。運と腕前の区別もつかないでいるし掛けた魚から抽象してこれだという手応えも持てないでいる。

帰り道、五木の温泉に寄る。ジイちゃん割引があって半額。球磨といえば米焼酎、明日は帰るばかり、五家荘の湧き水で割って思いっきり飲る。至福。
反省もあるけれど、でもやっぱり文句なしに楽しい釣り旅であった。

施設等情報

川辺川は球磨川漁協が管理している。渓流釣り、鮎釣りも含め球磨川漁協から詳しい情報を得ることが出来る。
※オフィシャルサイトあり。釣況についても問い合わせが出来る。
遊漁料は年券A(全魚種)8,000円、年券B6,000円(アユ以外の全魚種)。AB共通の日券2,000円。
遊漁券販売所についてもオフィシャルサイトに掲載されている。

球磨川漁業協同組合
熊本県八代市麦島東町14—1
0965-32-3266 球磨川漁業協同組合

施設等関連情報

今回紹介した釣場の中心は五木村になる。五木村へは九州自動車道「宇城氷川インター」からが近く五木まで二車線の県道が通っている。車で1時間弱。
五木村は観光地なので道の駅、スーパー、それに温泉施設があって釣りの基地としては最適である。民宿も充実しており、釣宿として釣り人からも利用されている。
※令和2年の球磨川豪雨災害の復旧工事と昨今の雨による崖崩れ等の応急工事が引き続き行われている。工事個所及び危険個所には決して近寄らないようにしたい。
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

古希の釣人
春と秋は渓のフライフィッシング、夏は鮎の友釣り、ほかは海でキスを狙った投げ釣りなど、季節ごとの釣りを楽しんでいる。釣り場は九州が中心で、中国地方、四国へも遠征。それぞれの釣場から元気に釣り情報を発信。
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