ピュアフィッシング:携帯性の高い3ピースと、コスパの高い2ピースで大人気!
ピュアフィッシングがボートサワラゲームに着目し、ロッド開発に乗り出したのは実に6年前。様々な試行錯誤を繰り返したのちに完成させたのが、「ソルティーステージKR-Xライトオフショアキャスティング」の2モデルだ。サワラボートロッドの草分け的存在といってもよい。大きな特徴は2つある。バットからティップまで巻かれたXテープと、3ピースロッドであることだ。
「サワラはメタルジグなどを超高速リトリーブしますが、その時って、ティップがぶれちゃうんですよね。でもこのロッドは、バットからティップまでXテープを巻いているのでティップがぶれにくいんです。Xテープはバットだけに巻くことが多いんですけどね」。
そう語るのは、ピュアフィッシングの立原さん。20~30gのメタルジグ、ブレードジグを高速で巻いてもティップはぶれずに適度に曲がる。ひとたびサワラがかかれば、レギュラーテーパーのブランクスがきれいに曲がって、バラシを軽減する。また、特に東京などの都市部の場合、船宿まで電車などの公共交通機関を利用することが珍しくない。そんなとき、ロッドが3ピースだとかさばらなくて移動が快適なのだ。たとえ車での移動でもちょっとしたスペースに収納できるので、この携帯性のメリットは高い。
そして、昨年秋にリリースされた「オーシャンフィールド・サワラキャスティング」の2モデル。これは、急激に増加したサワラ人口のニーズに応えて、サワラ初心者でも使いやすいコンセプトで企画された。センターカットの2ピースで、KR-Xに見劣りしないXテープを巻いたブランクスを使用。若干強めの設計は、ビギナーでも投げやすくするための心使いと、重量化するブレードジグへの対応だ。そして、税込17600円というリーズナブルな価格設定には、ビギナーだけではなく中上級者も飛びついた。
「2021年秋に発売したんですけど、一瞬で完売しました。『本当に作ったの?』と、疑われたほどです(笑)。素材的にも性能的にもKR-Xとそん色ないんです。でも、2ピースだったり、専用ケースがなかったり、金属パーツなどのコストを落として、この価格を実現しました」
今回紹介する4本はサワラだけではなく、シーバスやワラサ、シイラ、マダイなど、様々なライトオフショアゲームに使える。
●SS KR-X ライトオフショアSLOS-703L-KR(アブガルシア)
ミノー、メタルジグ、ブレードジグ、どれでもこなせるが、レングス的にミノーのトゥイッチがやりやすいモデル。特に早巻きしつつの高速トゥイッチは得意技だ。小さめの乗合船やチャーターボートでは、比較的この7フィートが使いやすい。
●SS KR-X ライトオフショアSLOS-733ML-KR(アブガルシア)
KR-Xの2モデルは、ルアーに特化させているわけではないが、メタルジグ、ブレードジグの超高速巻きにはどちらかというと、この733のほうが向いている。また、703よりも長いので、遠投したいアングラーはこちらを買う傾向にある。もちろんミノーにも使える。
●オーシャンフィールド・サワラキャスティング OFWS-702ML(アブガルシア)
オーシャンフィールドの2本も、両モデルともミノー、ブレードジグ、メタルジグ、どれも使える。強いて言えば、この702はミノー向き。若干強め設定のMLは、ビギナーでも投げやすい。
●オーシャンフィールド・サワラキャスティング OFWS-732MH(アブガルシア)
ミノーも当然使えるけれど、最近はブレードジグのウエイトも重くなってきているので、MHのパワー設定にしている。レングスも長いので、遠投性能も高い。
天龍:リニューアルしたベイブレイズにサワラ対応2機種。アイコンは「西陣織」だ!
約10年前にリリースされたボートシーバス系のロッドシリーズ「ベイブレイズ」が、昨年フルモデルチェンジを遂げた。その中の2機種BBZ702S-MとBBZ732S-MMHがサワラ対応モデルになる。大きな特徴はバット部に採用された素材『C・N・T』だ。
「C・N・Tとは、カーボンナノチューブの略ですね。細かいカーボンの粒子が素材と素材の間に入っていて、カーボンの断裂を防ぐんです。それによって粘り強度がアップしています」
天龍でロッド開発を担当する舟木さんは、そう語った。アクションはレギュラーファースト。リーダーとの結び目がスムーズに通るように、ガイドは大きめのKガイドに設定。それにC・N・Tの粘り強さが加わって、サワラ用のロッドとして求められる要素はすべて備えている。それだけではなく、このロッドシリーズには、唯一無二ともいえる個性が輝きを放っているのだ。
「フォアグリップ、リールシート、グリップのセパレート部に西陣織のカーボンパイプを使用しています」
なんと、あの京都の正真正銘の西陣織で織られたカーボン素材を使用しているのだ。和の要素を取り入れて雅な雰囲気を漂わせるロッドには、機能だけでは持つことのできない奥深い魅力を感じる。
●ベイブレイズBBZ702S-M(天龍)
比較的フレキシブルなアクションで、プラグの操作性が高い。レングスが短く、軽いので1日中キャストして、ミノーをジャークし続けてもそれほど疲れない。ミノーを中心としたプラグゲーム向きのロッド。
●ベイブレイズBBZ732S-MMH(天龍)
サワラをメインターゲットにしたパワーモデル。大型ミノーはもちろん、重量級ブレードジグの高速巻きも楽にこなせる設定。障害物から獲物を強引に離す力も持っている。抜群の遠投能力も大きなメリットの一つ。
シマノ:スパイラルX&ハイパワーXの正確な遠投能力と粘り強さで、サワラを攻略!
ボートシーバス用ロッドとして定評のある「ディアルーナBS」に、シーバスだけではなくサワラゲームにも高次元で対応する機種がある。それがS73M+だ。シマノの担当者は次のように説明してくれた。
「M+という強めのパワー設定なので、サワラやほかの青物の強い引きにも対応できます。ルアーもビッグプラグやブレードジグまで使えて、汎用性はかなり高いロッドですね。また、ブランクスがスパイラルX、ハイパワーXの組み合わせなので、軽くて粘り強く、ねじれに強い。キャストしてもルアーがまっすぐ飛びます」
遠くの跳ねを正確に射抜くのがサワラゲームの大きなキモなので、ルアーが遠くまでまっすぐ飛ぶことは大きなアドバンテージ。遠くで掛けたサワラに対する十分なフッキングパワーもあり、その後のファイトでも優位に立てるはずだ。
●ディアルーナBS S73M+(シマノ)
ボートシーバスはもちろん、サワラや青物全体を射程に入れた汎用性の高いロッド。持ち前の遠投能力で、遠方でのボイルであっても正確に撃てる。MとMHの中間的なパワー設定のM+は、サワラを逃さずに仕留めるための絶妙な硬さになっている。また112gという驚異的な軽さを誇る。
パームス:サワラ用ボートロッドとしてカスタムされた自信作。しかもリーズナブル!
「アキュラシー、ロングキャスト、バラシにくさ」という3大特性を誇るボートシーバス用ロッドシリーズ「ベイマティック」に、ニューターゲットのサワラ用にカスタムされた「サワラミノーイングカスタムチューンモデル」BMTS-75M+が新規加入した。
「もともとサワラにも使っていた70Mを母体にして、主にミノーを使うシチュエーションを想定したチューニングを施しています。短めだったグリップを少し長くして、ひじの下に当てたり、脇に挟んだりできるようにしました。大型のサワラやワラサの強烈な引きにも耐えられるし、操作性も損なわれないような長さになっています」
パームス営業部の宮口さんは、そう語った。ミノーを正確に投げ、ジャーキングでサワラを狙うなら、このロッドは有力候補の一角になる。しかも、求めやすい価格設定もうれしい。
●ベイマティックBMTS-75M+(パームス)
「サワラミノーイングカスタムチューンモデル」という別名を持つ、サワラ特化モデルのボートロッド。ベースとなったロッドBMTS-70Mの操作性の高さはそのままに、遠投能力とパワー、ファイト能力をアップ。港湾部のサワラ攻略に欠かせない20~30gクラスミノーの、スペシャリストといえる。マットブルーのブランクスはとても印象的だ。
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