動画より早い「ピョンキチ」の直し方(いまさら聞けないシリーズ)

ピョンキチとは何か? それはアニメーションの平面ガエルではない。スピニングリールのスプールからピョコンと飛び出したあの糸のこと。これに気が付かずに次のキャストをすると、それはもう悲惨なことになる。最近のスピニングリールは糸ヨレが少ないので、こんなトラブルが少なくなったが、完全になくなったわけではない。むしろ頻度が減った分、直し方を知らない人も増えたのでは? 昔は誰もが知っていたピョンキチ修復術を、あえて今教える。

コラム

ピョンキチを甘く見ると大怪我する。この方法で直すのが一番だ!

 小ネタですいません。ピョンキチは、ラインをたるませて使うときなどに起きやすい現象だ。ヨレがかかって、枝のようになってしまったラインを気づかずに巻いてしまい、気が付くとスプールからピョコンと出る、あれのこと。ちなみにあれを「ピョンキチ」と名付けたのは、あの村上晴彦さんなのだ。なかなかのネーミングセンスでしょ? これを放置したままキャストすると、ラインがまとまってボワッと出てしまい、とんでもないトラブルになる。そうなる前に直す方法はベイルを返して丁寧にラインを出すのが基本。でも、もっと失敗のない決定版の方法がある。
【1】ドラグをゆるゆるにする。
【2】ベイルを返す(返さない人もいる)
【3】スプールが回る方向に、ラインを手で引き出す。

これだけで、病状を悪化させずに患部まで到達する。多くの場合、そのまま引き出し続けるとピョンキチまできれいにほどける。やったことにない人は是非試してみてね。「そんな直し方……昔雑誌で読んだよ」という人もいるだろう。でもそれは、当時俺が書いた記事だったりする。実は25年くらい前に若い編集者から教わったんだけどね。おおっと、最後にドラグを締め直すのを忘れずに!

これがピョンキチだ
ドラグをゆるゆるに緩める
ドラグをジージー鳴らしつつ、この方向にラインを引き出していく。すると、事態を悪化させずにピョンキチの患部にまで到達できる。
ピョンキチの患部も、そのままラインを引き出し続けるだけで、よほどの重症でない限り、自然にほどける。ただし、直し終わったらドラグを締め直すのを忘れずに!

施設等関連情報

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

横沢 鉄平 フリーライター。ライフワークはバスフィッシングだが、ワカサギから世界の怪魚まで、すべての釣りを愛する男。ロッド&リールの「三匹が行く」、ルアーマガジンの「ドラマチックハンター」など、長期連載企画での出演経験も多数。キャンプ用品の「ヨコザワテッパン」考案者でもある。
YouTubeチャンネル「ヨコテツ」も、ささやかに継続中だ。

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