到着初日から“ネイリ”のナブラがあちこちに出現!
帰省渋滞を避ける為、夜中に出発。数週間前に南国土佐にまさかの記録的積雪があった。そこで念には念を入れて安全第一、チェーンも積み込んで出発だ。下りの高速道路は予想外に渋滞もなくスムーズに進んだ。いつもの事だが、旅の始まりの道のりは気分もノリノリ、疲れ知らずだ。長い道のりも苦もなくドンドン進んでいける。アッという間に滋賀県大津のパーキングまで辿り着いた。見晴らし台へ登ると琵琶湖が見渡せ、遠くには雪の被った比叡山が見えた。気温はマイナス3℃。さすがに滋賀県、寒さに震え上がった。軽く仮眠をとって四国に渡るべく明石海峡大橋を目指した。いよいよ橋に差し掛かる。「お久し振りだぜ〜四国!」。雲一つない青空の先には大好きな四国が待っていた。
四国に入り、更に5時間弱走るとこの日の目的地である四万十市に辿り着く。途中の道には、3年間訪れない間になくなってしまったお店や新しく出来たお店など、新しい景色が広がっていた。しかし、私の大好きな四国の大自然は変わらずにそこにあった。
事前の友人情報で「四万十市手前の黒潮町で“青物”が熱いぞ!」と聞いていた。そこでちょっと寄り道。丁度夕マヅメ時に黒潮町に着くと3人の釣り人がいた。「どうですか?釣れましたか?」。シマアジとネイリ(小型カンパチ)が釣れたとの事。「ナブラがすごいんだよ〜」と今日一日の釣行を興奮しながら話してくれた。すると突然おじさまが「キター」と叫んだ!おじさまが指を差した先には大きなナブラがいくつも出現していた。
すぐさま皆でルアーを投げる、しかし、ナブラが遠く、ルアーがギリギリ届かない…。「く〜、なんとももどかしい」。目の前にはナブラがあちらこちらに立っているというのに〜。毎日夜明け前と夕方にナブラが出現するとの事。足元まで“ネイリ”やブリが追ってくる事もあれば、ナブラが近付いて来ない事もあるようだ。準備をしっかり整えて明日またチャレンジだ。
海釣り師匠との作戦会議
釣りを通じて、ここ四万十で知り合った我らが海釣り師匠との再会。今宵は魚料理が美味い四万十の行きつけのお店で作戦会議である。師匠は磯釣りから陸っぱりまで四国の海釣りはどんとこい!早速、直近の四万十周辺の情報を聞く。「どんな仕掛けがよいか?どんな釣り方がよいのか」等々様々な指南を受ける。師匠の話によると…。最近の四万十周辺ではやはり“青物”が熱いとの事。それもサイズアップ傾向で、陸っぱりでブリ級も出るとの事だった。それに加え、土佐清水方面ではカマスやアジ、アオリイカなども釣れているそうだ。なんともワクワクする情報である。
高知の美味しい魚を肴に、地酒を頂きながら釣り談義に花が咲いた。楽しい時間はアッという間に過ぎていき、ついつい遅い時間まで話し込んでしまった。土佐の夜は相変わらず人が温かく、楽しい時間が過ぎていった。
大型ボラの大群からの“ネイリ”のナブラ、良型ヒラメ!
この日は夕まずめ狙い。昨晩美味しい魚とお酒にやられて、ゆっくりのスタートになった(笑)。前日のナブラポイントに四万十川沿いを下っていく。道すがら色々な海岸や磯場をチェックしながら進んだ。そこここに釣り人はいるものの混雑とは無縁だ。四万十周辺は釣りポイントが多数あり、魚影も濃い。冬場とあってグレ釣りを楽しんでいる人も多かった。それにしてもこの辺りの釣り場で、混雑している所は見たことがない。これが関東方面であれば混雑必須であろう。なんとも贅沢なフィールドが広がる。
ポイントに到着すると、この日も先客が1組。地元の方でお父さんと息子さん夫婦の3人が仲良く釣りをしていた。まだ釣りを始めて日が浅いとの事。しかし、装備やキャストしている姿を見ると、とても初心者とは思えない腕前。この素晴らしい土佐のフィールドが、彼らの腕を鍛えてくれるのだろう。
さてさてホッパー、ジグ、そして餌。あらゆる手段でランガンしていく。「ん〜、反応がない」。しかし、沖では何やらバチャバチャとナブラらしきものが見え始めた。しかし、前日見た“ネイリ”のナブラとはなんか違うような…。そのバチャバチャにジグを投げてみるとバッシャーン、バシャーン!と何やら大型魚が跳ねた。ところが、いくら群れにジグを投げ込んでも掛からない。暫くすると何やら足元に大型の魚影が…。よく見ると大きなボラだった。これが滅茶苦茶デカイ。しかも半端ない数だ。こんな大量のボラの群れを見るのは初めてだ。目を凝らしてみると、沖には黒く筋のようにボラの群れが長い列をなしていた。それにしてもこのボラちゃんは見事にルアーをスルーする。
アジ餌の“泳がせ釣り”にヒラメがHIT!
さあ、気を取り直し!「“ネイリ”のナブラよ来い!」とルアーを投げていると、隣のファミリーの竿が大きく曲がった。ルアーを投げながらアジの泳がせで竿を出していた。その竿にHITしたのだ。「なんだ、なんだ〜」。姿が見えるまでみんなでドキドキ。慎重に寄せてくる。見えて来たのはなんとヒラメ。最後の最後でバラさないように、竿を握る息子さんは真剣な眼差しだ。タモを用意するお父さんにも緊張が…。親子の連携プレーで無事ネットイン。息子さんが手にしたヒラメは良型。そして、ヒラメを釣ったのはなんと今回が初めてとか。皆で大いに盛り上がり、写真撮影が始まった。
「やっぱり初めての魚って嬉し〜よね!」、「今夜はヒラメで宴会だね」。皆の笑顔が溢れた、これが今回での一番の思い出となった。
この後、このポイントでは念願の“ネイリ”もHIT!見渡せば大自然の広がるフィールドに美しい夕焼け空が広がった。「また必ず一緒に釣りしましょう〜ね」と約束し、我々は四万十を後にした。この出逢いがまた私をここへ連れて来てくれる事だろう。
施設等情報
施設等関連情報
黒潮町:高知市内から約1.5時間
※共に高知自動車道四万十町中央インター→R56四万十市方面へ
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。