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とにかく面白い、日立久慈沖のムラソイ好釣!茨城県日立久慈港『大貫丸』

2025年07月17日公開

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「ムラソイ」と聞いて、「ああ、あの魚ね」とすぐに思い浮かぶ人は、かなりの根魚マニア。荒々しい根周りとの攻防戦、トルクのある引き、そして肉厚で風味豊かな味覚。この、知る人ぞ知るムラソイが、1キロ近い良型混じりで釣れているとの噂を耳にし、一路茨城県・日立久慈港『大貫丸』へと向かった。

利便性の良い日立久慈港

『大貫丸』の拠点である日立久慈港は、常磐道・日立南太田ICから約15分。道幅も広く、都内からのアクセスも快適。実際の距離以上に〝近く感じる〟釣り場だ。

集合は朝4時30分。4時前には船長と中乗りさんが到着し、受付や船の準備が始まる。乗船名簿を記入し、予約順に決められた座席を確認。クーラーボックスを船宿のトラックに持っていくと、氷を入れてもらえる。集合時間になると、ターゲットごとに名前が呼ばれ、乗船料を支払い、いよいよ乗船。受付を済ませるとスタッフが丁寧に案内してくれる。あらかじめ座席番号を覚えておけば、乗船もスムーズだ。

こうして滞りなく準備は整い、4時40分過ぎ、『大貫丸』は朝日を背に港を後にした。

メバル釣りからスタートしたが、嬉しい誤算!

「今日はメバルからやりますよ、オモリは30号を付けてください」と船長が向かったのは沖堤防近くのポイント。水深22メートルほどで複雑な障害物が沈んでいる。すると開始早々、右舷トモの松岡さんが竿を曲げ、良型のカサゴをゲット。それを皮切りに船中あちこちでカサゴが釣れ始め、1~2メートル底を切って釣ると、良型メバルも顔を見せ始めた。

そんな中、突然、強烈な引きが!35センチ級のムラソイが姿を見せると、次々と良型がヒット。船長も「ここでムラソイが釣れるとは」と驚くサプライズ。根魚好きにはたまらないパワフルな釣り味を堪能した。

 

水深10m以下!障害物周りのムラソイ釣り

午前8時過ぎ、船は港近くの浅場へと移動。海風が心地よく、ちょうど良い休憩に。真夏の船上は熱中症との戦いでもある。こまめな水分補給と休憩は忘れずに。

日立灯台を望む浅場にて、オモリを20号に替えて再開。水深わずか8mのポイントで早々に竿を絞り込む良型ムラソイが登場。カサゴやマゾイ、ヒガンフグも混じり、魚種豊かな展開。序盤のポイントで苦戦していた乗船者もここでは大奮闘。魚桶はどんどん満たされ、沖上がりまで好釣果が続いた。

船長に訊く、ムラソイ釣りのコツ

ムラソイ釣りについて『大貫丸』の大貫茂雄 大船長に訊いた。

──今季のムラソイやメバル、例年に比べていかがですか?
大貫船長「今期は遅かった。てのは今年は凪の日が少なくて、浅場とか堤防側とかが攻められなくて。そんなワケで釣果があんまりパッとしなかったんだよね。それがようやく先週から釣れ始めた」

──メバルやムラソイの釣り、コツはありますか?
大貫船長「メバルはタナを切って、追い食いさせれば良い。ムラソイはとにかく(投入してオモリが)底に着いたらすぐ底を切って、それから底を探るのが良いね。まずはオモリが底も着いたらすぐに上げること。それとムラソイは喰ったらすぐ根に入っちゃうんで、根に入ったらそのまま引っ張らないで、少し待つ。すると、エラを閉じてスーッと出てくるから。これがコツだね、デカいのを釣るための」

アタリ直後の根掛かりは、実は大型のムラソイが根に潜った証。無理に引っ張らず、糸を緩めて様子を見れば、良型とのファイトに持ち込める可能性は高いとのこと。「根掛かりかな?」と思ったら、仕掛けを切る前に思い出して頂きたい。

釣って楽しく、食べて美味しい根魚五目!

序盤は水深22m、その後5~8mのポイントを巡ったこの日。メバルの竿頭は30cm級を16匹釣った多田さん。ムラソイの竿頭は〝ミスタームラソイ〟こと市原さん。40cm級を頭に8匹釣り上げた。釣果情報には「ムラソイ2~8匹」と地味めな記載になるが、この他メバル、カサゴ、マゾイ、ショウサイフグ、ヒガンフグとゲストが豊富。サイズも良く、クーラーボックスはズッシリだ。

テクニカルな攻略と豪快な引き。釣って楽しく、食べても美味しい。そんな根魚五目、特に浅場で狙うムラソイはとにかく面白い。マニアはもちろん、まだ未体験の方にも強くオススメしたい夏のイチオシターゲットだ。

今回利用した釣り船

■茨城県 日立久慈港 『大貫丸』
住所:茨城県日立市久慈町1-2-16
電話:090-3084-5968
定休:第3月曜日 釣果・施設情報 大貫丸ホームページ

出船データ

■ムラソイ乗合(予約制)
集合時間:午前4時30分に受付開始、10分前には乗船名簿に記入(変動あり、予約時に要確認)
出船時間:準備でき次第
乗合料金:12,000円(氷・エサ・昼食付き/※女性・中学生以下:10,000円)
貸し道具:各種あり(予約時に要確認)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込む釣り好き。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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