2025年07月04日公開

ベテランからビギナー、ファミリー層までを魅了する船釣りと言えばシロギス釣り。“基本”という部分で、この釣りから船釣りに入門した人も多いのではないだろうか。手軽な部分もあるが、数を稼ぐにはコツも必要と、奥深さもこの釣りの魅力のひとつである。そんなシロギス釣りを神奈川県金沢八景の『弁天屋』からレポートする。
都心からのアクセス抜群!電車釣行もしやすいぞ!
レンタルタックルも完備しているので、手ぶらで電車で行けるのもありがたい。ということでまずは電車でのアクセスから。船宿の最寄りは「金沢八景駅」で、東京方面からの場合、品川駅から京浜急行で45分ほど。金沢八景駅から徒歩5分程度で船宿街が見えてくる。
車の場合は、横浜横須賀道路「朝比奈IC」出口からは県道23号を経由して金沢方面へ。国道16号を左折し、「瀬戸神社前」交差点を右折すると船宿。首都高速湾岸線「幸浦IC」出口からは国道357号を経由し「金沢柴町」交差点を右折。T字路になっている「帰帆橋」交差点を右折し、「洲崎町」交差点を過ぎ約200m(国道16号手前)。
到着後、船宿の前で仮の駐車場を案内されるので荷物を降ろし移動。いくつか駐車場があるので遠い所は船宿の車でピックアップしてくれる。車の鍵は船宿に預け、釣り物、乗船名簿を記入して受付完了となる。
トラブルフリーで“楽しめる”タックルチョイスを
ロッドは1.8mのシロギス竿。オモリ負荷15号程度で、7対3調子が好ましい。これに小型スピニングリールを組み合わせ、道糸(メインライン)はPE0.8~1号が扱いやすい。
シロギスの仕掛けは、昨今様々な仕様が登場しており、基本は天秤仕掛けで、胴突き仕掛けも多く使用されている。
天秤仕掛けの場合は、アーム長が7~10cm程度が基準で、幹糸は2号でハリスは0.8~1号フロロカーボン、ハリスの長さは20~25cmの2本針もしくは1本針、針はキス針7号前後のものがおすすめ。固定、誘導式、半誘導など様々なタイプがある。
数を釣るためにはコツがいる…と冒頭で記載した通り、奥深さ故に仕掛けも様々。すべて紹介することは難しいのだが、仕掛け選びも釣りの楽しみのひとつ。初めてチャレンジする方は、船宿に確認していただきたい。
水深10mの浅場からスタート
金沢八景の船宿はどこも温かく迎えてくれるため、個人的には“帰って来た感”が強いエリアという印象だ。今回訪れた『弁天屋』もその一つ。ビギナーやファミリーにも親切な対応で、安心できる雰囲気を作り出してくれている。この日もマゴチやタチウオ&ビシアジリレー等、様々な釣り物で出船するようで、多くの釣り客で賑わっていた。
シロギス船は浅野健太郎船長の操船で午前7時15分に出船し、航程約15分のポイントからスタート。水深は約10m前後と浅いポイントだ。少しだけ根や岩があるため、キャストして広範囲を狙っていく。
序盤はアタリは多いものの、掛からない状況。夏シーズンらしくアタリ方はハッキリとしているのだが…。それでも、なんとかうまく捉えるとシロギスが上がってきた。サイズは15cm前後で、時折20cmクラスも混ざってくる。その後、ダブルで釣り上げられるなど、魚影はかなり濃い印象だ。
なお、2本竿の人に関しては、1本は船下厳守がルールとなっている。
キャストして探る楽しさ
アタリが遠のくと、浅野船長はポイントを移動。すると少しサイズアップした。「赤クラゲ」が邪魔をして釣り辛いシーンもあったが、シロギスは元気一杯である。“誘う釣り”にもしっかり反応しているようだ。
船下で“誘う”場合は、天秤であればオモリを底に着けた状態で、竿先を海面に入れそのまま水平に戻すとオモリが海底から離れる。この位置が重要で、ナチュラルにエサをアピールすることができるうえに、アタリも捉えやすい。置き竿に有効な釣り方である。
直後、潮が効いてきたのか吸い込みも良くなり、ヒット率も向上。良型も顔を見せ始めるようになった。しかしながら、今期のシロギスは活性が良い。ここ数年は気難しいことが多かったり、水温に釣果が左右されることなどあったが、楽しいシロギス釣りが戻って来た印象だ。
船内は「きたっ!」、「いいサイズだ!」と盛り上がりを見せている。キャストして、誘いからヒットまでの楽しさは格別。しばらくして船長はポイントを大きく変更。本命の中ノ瀬へ船を向けた。
移動した後にアベレージアップ!
中ノ瀬に着いたタイミングで記者も釣りを開始。水深は約17m。まずは天秤仕掛けで行うことにした。
キャストして細かく誘っていると直ぐにアタリが。ハッキリとしたアタリであったが、一番目のアタリではアワセずに2番目のアタリで竿に乗せるように巻きアワセ。23cmの綺麗なシロギスを釣り上げることができた。この中ノ瀬はアベレージサイズが大きい。
「このはっきりしたアタリ方なら…」と、エサのアオイソメを人工エサ(パワーイソメ)に替えてみるとすぐさまアタリがあった。通常のアオイソメと遜色なく、アタリが出た。この人口エサを長年使っている感覚では、夏シーズンでトップの釣果が50匹前後の場合は効果があり楽しめる印象だ。
周りの人達も次々に良型シロギスを上げて楽しそう。20~24cmのシロギスが多く引き味も最高!途中ダブルヒットも数回達成した。そのまま午後2時に納竿の時間を迎え、帰港となった。トップは74匹。恐らくこの絶好調をキープしたまま最盛期に突入することだろう。
熟練の猛者からビギナーまで分け隔てなく楽しめ、釣果にも期待が持てる船シロギス。夏休みのレジャーにもぴったりである。今夏、ぜひチャレンジしていただきたい!
この記事を書いたライター
釣りビジョンVOD
その他オススメ記事
