相模湾、ケンサキイカ級交じりで春のマルイカ絶好調!

毎年2月頃からスタートして7、8月頃まで楽しめるマルイカ(ケンサキイカの幼体)釣り。神奈川県・葉山あぶずり港『たいぞう丸』では、既にトップ51杯の好釣果も記録されている。「今年は当たり年!?」。3月上旬、春の深場のマルイカ釣りを堪能して来た。

船釣り
  • たいぞう丸・神奈川県葉山あぶずり港

受け付け入口の座席表で釣り座を選ぶ

『たいぞう丸』のマルイカ船は午前6時集合。予約しておくのがお勧めだが、空きがあれば予約なしでも乗船出来る。受け付けは、港の駐車場入口を少し行き過ぎた場所(開店前も張り出された座席表に名前を書き込んで釣り座を確保出来る)。駐車場では「『たいぞう丸』のマルイカ船に乗る」旨をスタッフに伝え、誘導された場所に車を停める。受け付けを済ませ、売店で氷を購入(バケツ一杯300円)、「マルイカ」の看板が立てられた「第二十三たいぞう丸」に乗り込み、投入器を1つ借りて釣り仕度を開始した。

葉山あぶずり港『たいぞう丸』の受け付け
座席表に名前を書いて釣り座を選ぶ
広い港の駐車場にスタッフの指示で駐車
「たいぞう丸」は港の中ほどに停泊している
マルイカ船の「第二十三たいぞう丸」
便利な投入器は無料で借りられる

オモリ80号、初心者には“直ブラ仕掛け”がお勧め

最近、狙っている水深は浅くて60~70m、深いと90m前後。この水深ではオモリは80号を使用する。慣れた人なら“直結仕掛け”でも良いが、慣れない人やビギナーには“直ブラ仕掛け”がお勧めだ。お好みなら“7cmのブランコ仕掛け”でもOK。ラインはPE1号以下を使用するが、“高切れ”対策も考えて200mは巻いておきたい。リールは軽く操作性に優れた手巻き又は電動(コードが邪魔だが小型なら可)。スッテは投入器の筒に1本ずつ順番に入れておき、船長の合図と同時にオモリを投げていつでも投入できるように準備しておこう。

仕掛け図(直ブラ仕掛け)
仕掛け図(直結仕掛け)
慣れない人には直ブラ仕掛けがオススメ
自作の仕掛けで狙う釣り人も多い
深場狙いでは80号のオモリを使う
投入器の筒にスッテを順番に入れておく
深場の釣りでは電動タックルの釣り人も
海水桶で釣れたイカを活かしておける

マルイカのダブルとケンサキイカ級でスタート!

マルイカの和名はケンサキイカ。マルイカは、ケンサキイカの幼体の呼び名として主に東京湾や相模湾で親しまれている。伊豆諸島などではアカイカとも呼ばれるが、春のマルイカは肉厚で身が軟らかくて甘みが強い、スーパー等ではまず見掛ける事のない高級イカだ。
7時出船で城ヶ島沖へ。晴天のナギ。取材日の前日はトップ51杯の絶好調だっただけに期待十分。釣り場に到着すると船はスローダウン。「はいよ!77m。叩いて止めたら2秒以内に空合わせしてください。ぶっ込みは最大のチャンスですからね」と言う山本真一船長の合図でスタート。第1投で右舷ミヨシ(船首)の2人が早速乗せてまずは幸先の良いスタートを切った!次の流しでは「デカイの来たぞ!」と左舷胴の間(中央)から声。急行すると胴長40cm前後のケンサキイカ級が上がっていた。

朝一番、幸先良くケンサキイカ級をゲット!
こちらはやや可愛いサイズもダブルだ!
胴長40cm前後のケンサキイカ!
胴長25cm前後の良型がアベレージ!
透明で美味しそうな30cm級のマルイカ!
パラソル級のヤリイカも交じった!

潮がトロリと流れると乗り活発!&サイズもアップ!

中盤、「はい、どうぞ、良い反応だ、80m」と船長。この日も魚探に映る反応は素晴らしいものだった。しかし、マルイカのご機嫌が悪くなってしまい中々乗せることが出来なくなった。「はい、上げて」。イカの移動が速いようで投入~回収~流し替えのピッチが速くなった。しかし、トロリと潮が流れると乗りが良くなり、朝一番のようなダブル!大型も2人がゲット!私も竿を出してみると嬉しい25cm前後のマルイカのダブル!釣り方が上手く合った人は、流し替える度に釣り上げた。

活性が良くなるとダブルゲットもあった!
穂先が柔らかく胴が硬いマルイカ専用ロッド
40cm近いケンサキイカ!
こちらもケンサキイカ!釣れ始めると連発だ!
活発に乗る時は釣れるイカが大きめだ!
オマツリして足だけ、もちろん食べた(笑)

船長の実演レクチャーで全員“お土産”ゲット!

その後も乗り良く、1流しに2回、3回と投入し直しては釣れる状況も。しかし、実は頭を悩ませている人もちらほら。すると、船長がその方の竿を手に取り、釣り方を実演しながらレクチャー。「着底したら、叩いて、2秒以内に空合わせ。ほら、乗った!」。この“船長レク”の効果は目覚ましく、受けた方は直後にほぼちゃんと釣り上げた。
13時30分沖上がり。結果、16~40cmを3~19杯。竿頭は大田区の奥山さんで、「マルイカは初挑戦、カワハギやフグといった掛けに行く釣りが好きで、マルイカもとても楽しかったです」と満足そう。2番手17杯、3番手14杯2人と続いた。
山本船長に今シーズンのマルイカ釣りについて伺うと、「今日も大きな反応が沢山ありました。今年は例年より更に期待出来そうです。これからは浅場で数釣り出来る季節になり、例年8月頃まで楽しめます」との事。「今年はマルイカ当たり年!?」。是非、チャレンジして頂きたい。

可愛らしくて美味しそうなマルイカが釣れた!
山本船長の実演付きレクチャーを受けた
この通り!船長のレクチャーは効果てきめん!
こちらもレクチャー後釣れた良型マルイカ!
春のマルイカは良型揃いなのが魅力!
良型のマルイカは肉厚&柔らかで甘みが強い!
お世話になった教え上手な山本真一船長

施設等情報

神奈川県葉山あぶずり港『たいぞう丸』
〒240-0112神奈川県三浦郡葉山町堀内50
TEL:046-875-1932
定休日:第1・3・5木曜日 釣果・施設情報 たいぞう丸ホームページ

施設等関連情報

マルイカ乗合
料金=1万円(氷別、売店にてバケツ一杯300円)
集合=6時
出船=7時
レンタル=貸し竿あり
※詳細は問い合わせ

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

岩見 忠弘 釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。

その他オススメ記事