天候は予報よりも悪化!春の天気は気まぐれ
「10時には小雨!」という天気予報で、のんびり準備を整えてから出発。しかし、どうにも雨が強い!「おかしい〜、怪しい〜。こんなに降るって言ってたっけ?」。天気予報の更新を待ち、見てみると…何と“雨止まず”。「春に三日の晴れなし」。春の空は気まぐれである。
しかし、私の目の前には川が!「こりゃ〜厳しそうだな」と思う反面、川を見れば見るほど竿を出したくなってしまった。ここは相方とも意見一致。雨雲レーダーを見つつ、ポイントチェックをする事に。
箱根早川は小規模な河川なので、急な増水にも注意しなければならない。安全に釣りを楽しむ事が出来るポイントを探す事にした。『早川漁業協同組合』のHPには、実に丁寧にポイントが説明されている。遊漁券の取扱店や駐車場の場所まで記載されているのは本当に有難い。初めて訪れる人も迷う事なくポイントへ辿り着けるだろう。あちらこちらのポイントをチェックした後、私たちが釣り場に選んだのは足場の良い、『箱根湯本駅』下の上流域・湯本地区だった。
ピンチをチャンスに!濁りを味方につけよ
降り続く雨に打たれる私の足取りには迷いがあった…。しかし、この状況がネガティヴな要素ばかりとは言えない。魚達の警戒心が緩和されたりもする!とポジティブに考え、自分を奮い立たせて川に向かった。
本来、渓流でのルアーフィッシングはアップストリームで釣り歩くのが基本だが、この濁りによって魚達の視界が遮られるはず。こんな時はポイントに対して上流側に立ち、ダウンクロスでゆっくりルアーを引いてみる。アピール時間を少しでも長く取り、魚にルアーを見てもらう事が大事だと考えた。「ここぞ!」というポイントでは粘り強く、何度も何度もキャストしてスローアクションで粘る!魚にいかに多く、長くルアー見せる事が出来るか。これが釣果に繋がるはずだ。
まずは以前実績のあった堰堤下へ。この濁りでは、チェイスがあっても余程足元まで追って来てくれない限り、目視することは困難だ。兎に角、魚にアピールを!視認性を高めるため、ゴールド系やチャート、オレンジ、パールなどの派手目カラーのミノーをチョイスした。そして、ダウンでアピールを長く取りたいので、レンジキープがしっかりとできるタイプのミノーを選ぶ事にした。あとは“奇跡の1匹”を信じひたすらキャストするのみ!ウエアもキャップもびしょ濡れの修行状態の自分に、我ながら「あなた〜釣り好きね〜」と苦笑いである。
「時は来た!」。桜の木の下で突然のバイト!!
うんともすんとも言わぬ時間が続いた。『箱根湯本駅』を何本のロマンスカーが通り過ぎて行っただろうか…。増水もあり、攻めるポイントも限られていた。少し下流へ移動し、陸から堰堤下を攻めてみることにした。増水で水流が強い中、比較的流れの緩い場所にポイントを絞ってキャストを続けた。すると何投目だろうか、20投はしたと思われる頃、ミノーが足元に差し掛かったその時うっすらと黒い影が。完全に油断していた!「ん?今の魚だよね?」。このチャンス逃す訳にはいかない!同じラインにミノーを通してみる。無反応…いやもう1度!ルアーが堰堤の白泡の中から流れに差し掛かった瞬間!「キター!」。がっちりフッキングしている。慌てず慌てず、ずぶ濡れが何じゃ〜い!今日一日の“修行のような釣り”から脱出だ〜。美しいパーマークのヤマメ登場だ。オレンジ×シルバーのシンキングミノーを超スローダウンクロスしてのHITだった。
勿論、沢山釣れる釣りも楽しい。しかし、今日のような“渾身の1匹!”これも又変わらず堪らなく嬉しい。雨で濡れた桜を見て残念に思っていた気持ちも、ヤマメの登場で「雨の日のお花見というものも乙なものだな〜」なんて気分になってしまった。
今後も放流や釣り体験会、大会とイベント目白押しの箱根早川!釣り人を大いに楽しませてくれる事だろう。多くの釣り人と多くの魚で賑わう箱根早川の本番はこれからだ!
施設等情報
漁期3月1〜10月14日
日釣券1,300(現場2,000円) 女性・中学生日釣券650円
年券1万円
中学生年券2,500円、障害者年券5,000円
遊魚券販売場所はHP・FB参照。つりチケでも購入可。
*遊魚券購入者には様々な特典あり。(一の湯・湯の里おかだ・かっぱ天国。日帰り温泉が割引 他)
早川河川漁業協同組合ホームページ
施設等関連情報
<アクセス>
小田原厚木道路小田原ICを出て135号線方面に向かって進めば下流C&Rエリア。国道1号線方面に向かえば箱根湯本駅付近の湯元地区の上流エリアへと向かえる。
*釣法によりエリアなどの制限あり。漁協HPにて分かりやすいマップなどが掲載されているので要チェック
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。