山梨県・本栖湖。ニジマスの銀色の魚体、富士山、蒼い水。キャンプ&釣りも可能

非日常の中に飛び込める。それも釣りの魅力の大きな部分。ドーンと目の前に富士山、蒼くきらめく湖水、ギラギラの魚。都心から2時間で行ける最高のロケーションが山梨県・富士五湖の一つ本栖湖だ。年に数回訪れているが、今回もいい一日を過ごす事が出来た。

トラウト
  • 山梨県 本栖湖

狙いは銀色に輝く“黒銀”のニジマス

「釣れない」、「難しい」。こんなイメージの強い本栖湖だが、いくつかのコツを掴めば、高確率で美しい銀色のニジマスに出会えるはずだ。これからの季節、湖畔でキャンプ&釣りが出来る理想的なアウトドアスポットである。
本栖湖の銀色のニジマス、美しく輝く“黒銀”のレインボーだ。銀色のサーモンと見間違える60cmオーバーの可能性もあり、夢を追える事も本栖湖の魅力だ。
湖の釣りで悩むのがポイント。今日は西風を避けて、本栖湖西岸にある「浩庵キャンプ場」の南、約300mにある日本軽金属水位計近くで釣りを始めた。因みに湖一周どこでも“釣れるポイント”。ただし、富士山近辺は天気予報以上に強風が発生する事もあるので、風向きでポイント決めるのが得策だ。
今回のポイントは急斜面の岩浜で岸から10mで水深約7m、その先もカケ下がりが続き、ルアーを遠投すると20m以上の深さになる。特徴的なのは階段状に落ちていて、岸から4m先までは水深3m程で、その先で一気に7m、その先では10mの水深になる。そのためスプーンなどを引くと底のトレースに苦戦する。岩場からのポイントでは、ロングロッドを使うなど工夫が必要だ。本栖湖の場合、ルアー、フライは浜からのウエーディングがトラブル少なく釣りやすい。

ヒレピン銀色のニジマス

遊動ウキの餌釣りでニジマスを狙う

階段状のカケ下がりを効率的に釣る方法として、磯のチヌ釣りスタイル(遊動ウキのエサ釣り)で狙ってみた。
竿は磯竿5m、スピニングリール、道糸はナイロン2号、ハリス1.2号、ハリはマスバリ9号、棒ウキ、オモリ2号、餌はイクラとオキアミ粉末の練り餌だ。
14時開始。日中なのでスタートは岸から20m先のウキ下12m。季節や気温にもよるが日中は深め、ライズがある時は浅めで、その日のタナと回遊コースを見つけることがこの釣り最大のコツだ。
今回は10m以上の深さでは全くアタリがなく、徐々に浅くして岸から10m、ウキ下6mでアタリ出した。因みに、複数人で釣行する場合は、それぞれタナを変えてその日の傾向をつかむと効率的だ。時間帯でもタナが変わり、今回は14~16時は6m、16時~日没は岸から5mの水深3mで良く掛かった。

一瞬これがニジマス?銀色が美しい。体長約30cm
透明度は抜群、光が差すと吸い込まれる蒼
岸から4mほど先から急激に深くなる。岸から10mで水深7m前後。透明度が高いのでファイト中は魚のギラツキが見える

餌、仕掛け、アタリ

餌はビン詰めイクラの4粒付けとオキアミ粉末練餌を使ったが、イクラにアタリが集中した。60cmオーバーも意識してハリスフロロ1.2号を1m。反省点として、今回は中層回遊の魚が多かったので、オモリを2B程度にして餌の落下スピードを遅くすればよかったかも知れない。また、日中はアタリが渋く、時折餌だけ取られた。ニジマスがハリスを見ている感じがあった。トラウト全般に言えるが、日没1時間前から喰いが立つ。この日もポイントは岸近くの水深3m程だった。浅場がポイントになるので、5m前後ののべ竿、管釣りトラウトルアー、4、5番のフライでも釣れる。
また、水質の良さからか本栖湖のニジマスはとても美味しい。キャンプでの一品に加えればもう最高!

2022年3月に釣った46cm。もっともっと大きい60cmオーバーも存在する
夕マヅメに喰いが立つ
タックル、竿磯竿オレガ1-50、ロールカルディア2500、道糸ナイロン2号、チヌウキ、オモリ2号、ハリスフロロ1.2号、マスバリ9号
餌釣り用イクラを4粒掛け
塩焼きがとても美味しい、水質の良さを感じる
本栖湖入漁券800円、とてもリーズナブル

施設等情報

山梨県南巨摩郡身延町本栖湖
車:都心から約130km、周遊道路沿いに駐車スペースあり
今回入漁券購入場所:洪庵キャンプ場セントラルロッジ TEL0556-38-0117

施設等関連情報

■本栖湖レギュレーション
(本栖湖漁協)
・日釣り遊漁料 800円(ヒメマスを除く全魚種)
・竿釣り 1人2本まで
・漁獲時間は日の出から日没まで
・ニジマス1日15匹まで
・釣り船持ち込み禁止

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

大川 雅治 全国各地、手長エビからキハダまで全ジャンルの釣りを日々研究。最近のテーマは都内の荒川で、天然アユも遡上する都会の川の未知の部分に惹かれている。都内在住の「釣り研究家」。

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