巨大なアユの群れ!!さてどう釣ろう?
下流ポイントは駐車場を車止めまで進むと川に出られる。オトリ屋さんからは距離があるので、オトリが弱らないように、途中で曳き舟への水分補給をするとよいだろう。
河原に出ると思ったより釣り人が多い。正面のポイントに入れなかった人や、連日の釣りの気分転換で下流へ来た人も多いのだろう。周囲を見渡すとポツリ…ポツリ…とアユを掛ける姿が…。「ん!何だかいい感じ!」。仲間とどんどん下流へ。川を歩くと多くの群れアユがシュンシュンと走るのが見えた。「そこにアユ沢山いるぞ!」とおじさまが教えてくれた先を見ると、何だか黒い大きな塊が。私が川底に落ち葉でも沈んでいるかと思っていたものは全てアユだった。「ヒャ~こりゃ凄い!」。深みでは畳2畳分ほどのアユの群れも見えたそうだ。
早速、私は前日入れ掛かりだったという右岸ヘチのポイントを教えてもらい、竿を出すことに。
アユの姿が見える。昨日釣った元気なオトリ投入!するとなんて事でしょう、群れがオトリから逃げていくではないか。手前から、奥から、右から、左からとあらゆる手を尽くすが、オトリが群れに入ってくれない。「こりゃイカン!」と場所を移動しようとした時だった。岩盤の上に足が乗った。そこからはどこまでも足が滑り続けて止まらない。あえなく首まで水没し、釣り開始早々ずぶ濡れになってしまった。
下流ポイントは非常に多くの岩盤が点在し、下流へ行けば行くほど滑る岩盤が多くなるので、充分に注意して欲しい。地元の釣り人は登山用のスパイクを使うほどである。ずぶ濡れになった私はウエアを乾かしつつ、「誰よりも下流へ向かってみよう」と歩き始めた。
下流までアユの姿を確認したものの、連発はなく拾い釣り
最下流に見える友人を通り越して更に下流へ。すると川の景色も変わり、あんなに混雑していた川が嘘のように人っこ一人いない。群れはさほど大きなものではないが、所々でアユの姿も確認出来る。オトリを放つとカツカツ!と早速反応が。竿を立てゆっくり泳がせるとキラリン~!!黄色いアユが掛かった。ところが、上流のようにうまく連発してくれない。足を使い場所を変えつつの拾い釣りである。人がいないので色々なポイントを探っていける。大きな淵が点在し、深みにはアユの姿が見えていた。浅瀬にもアユは見えるが、浅瀬の中でも少し深くなっているような岩盤の溝でかかることが多かった。
気が付けば、一つ下の橋である巴川橋まで来てしまった。かなり歩いたような気がする…。あまりの人気のなさに怖くなるぐらいだ。人を見なくなってから、下流では拾い釣りで7匹のアユを釣ることが出来た。しかし、パラダイスは見当たらず、もう少し上流の方がアユの活性はよいように感じた。
足もかなり疲れて来たので、友人のいる所まで戻ることとした。歩いて歩いてやっと見えてきた友人は、何とアユを掛けているではないか!後で聞いた話によると、左岸のヘチの膨らみに群れを追いやり、小場所にアユを止めるようにして釣っていたとの事だ。さすがである!私にはそのような腕はなく、群れに翻弄されて、あちらこちら群れを追ってしまっていた。群れアユ奥深し!私にはまだまだ修行が必要じゃ!
アニキのアユ釣り教室…丁寧な釣りを心掛けて
さてはてどうしようかと立ち尽くしていると電話が!困った時にいつもアドバイスをくれる、アユ釣りエキスパートのアニキである。「こっち釣れるぞ!」と。釣れると聞けば「ワタクシすぐに向かっちゃいますよ!」(笑)。
アニキは川の真ん中に立ち、左岸を狙って岩盤の浅瀬を丁寧に上飛ばしで泳がせている。するといとも簡単にアユを掛けた!ただの“泳がせ”とはちょっと、いや、かなり違うのだ!幾度となくアニキの釣りは見て来たが、不思議なことに、私達がやっても釣れないところで、アニキは確実にアユを掛けていくのである。実に繊細な竿操作。いつもアニキは私に立ち位置が大事だということを教えてくれる。教えて貰っても中々簡単に出来ることではないが、今はアニキの教えを守って釣りをしている。
浅瀬を走り回るアユというものは、掛けるのが本当に難しい。群れは止まってくれず走り続けてしまうからだ。しかし、アニキは群れの下手に立ち、アユが止まる所まで追い詰め、一瞬のチャンスを逃さず掛けていくのだ。「スゴイ!」の言葉しか出てこない。あともう一つ凄いところは、アユを見つける目である。「ほら、あそこにいるよ!」と言うが、私が「どこどこ?」と言っている間に、アユはどこかに行ってしまう。
アニキに場所を譲って貰って私もチャレンジ!群れにオトリを入れても掛からない。オトリが微妙に群れに入っていないのだろう。やっと「キター!」と思えばビッグサイズのウグイちゃん。私よ!何やってんねん!見かねたアニキに、竿操作から立ち位置まで細かく教えて貰う。すると、やっと来た1匹は、この日一番嬉しいアユとなった!アニキのアユ釣り教室のお陰で、この後も数匹のアユを追加することができた。
ここ下流ポイントは泳がせの練習にはもってこいの場所。アユは沢山いるものの、そう簡単に掛かってはくれない。丁寧な釣り必至である。掛かるポイントが限られている今年の荒川で、気分転換に下流での釣りはいかがだろうか。日々変わるアユの付き場を見逃さずパラダイスを探そう!
施設等情報
施設等関連情報
漁期:4月29日6:00~9月1正午
日釣り券2,100円(現場3,000円)年券:11,000円
*簡易トイレ完備・河原大型駐車場完備
「アクセス」関越道花園インターからR140で秩父方面へ向かう。花園インターからオトリ店までは約1時間。
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。