【バス釣り教室】タックル編:初めてバス釣りをする人に教える初心者用タックル&ルアー

釣りのジャンルは、多岐に渡っている。ただその中でも、多くのファンが存在するジャンルの代表格はバス釣りだろう。誰でも簡単に始められる手軽さと、上達すればするほど難しくなるような、奥の深さを併せ持った釣りだ。とりあえず、バス釣りをやってみたいと思ったあなたは、ここを読んでみることをお勧めする。まずは揃えるべきタックル(道具)の基礎知識。

バス

バス=ブラックバスとはどんな魚?

ブラックバスは北米原産の淡水魚で、日本で最初に移入されたのは神奈川県芦ノ湖、1925年のことになる。現在では日本全国に生息していて、釣りの対象魚として高い人気を誇っている。魚や甲殻類、あるいは昆虫などを食べる肉食魚なので、ルアーで釣ることが一般的。でも、とても生き物とは思えない奇天烈な形状のルアーにまで襲い掛かるので、それが一つの特徴的な面白さとなっている。現在、特定外来生物に指定されているので、飼ったり、譲渡したり、移動させることは禁じられているが、釣り自体は問題なくできる。条例などで規制されていない限り、釣ったその場でリリースすることは認められている。

千葉県のダム湖で釣ったブラックバス。ルアーはワームをラバージグにセットしたリグ

バス釣りに必要なタックルとは?

どんな釣りであっても、その釣りに合った道具の用意は必須だ。バス釣りに必要なタックルは大別して「スピニングタックル」と「ベイトタックル」の2種類がある。スピニングタックルは初心者でも簡単にルアーをキャストできるというのが最大のメリット。ただ、バスフィッシング全般の釣り方をより広くカバーできるタックルとなると、ベイトタックルの方が適している。したがって、理想は両方とも用意すること。どちらか1本に絞るならば、初心者はスピニングタックルにすべきだろう。簡単にキャスティングできて、トラブルも少ない。比較的細めの釣り糸で、軽いルアーを使うのに適していて、繊細な釣りを得意とする。最初に用意するタックルとしてはこれが適している。

スピニングタックル。初心者でも簡単にキャスティングでき、トラブルも少ない。比較的細めの釣り糸で、軽いルアーを使うのに適していて、繊細な釣りを得意とする
ベイトタックル。太いライン、重いルアーを使うならこちらがいい。キャスティングの時に、スプール(糸巻き部分)が空回りして、釣り糸がこんがらがるトラブル「バックラッシュ」が起きる危険性があるが、最近のモデルはそれを軽減するブレーキ性能が高く、初心者でも十分使える。

星の数ほどあるルアーの中から、初心者必須の6種類を厳選!

ロッド、リール、ラインはひと揃えあれば事足りる。しかしルアーに関しては、最低限下記の6種類ほどは用意したほうがいい。なぜなら、シチュエーションや天候、季節によってバスのいるポイントが異なり、そのポイントを攻めるためのルアーが必要となるからだ。

●トップウォーター:水面で動かして誘うルアー。バスが水面を割って喰うのでエキサイティング
●クランクベイト:リールを巻くだけで、ずんぐりとしたボディを揺らしながら水中に潜る
●スピナーベイト:金属ブレード+針金+スカートで構成されるルアーで、障害物回避性能が高い
●バイブレーション:細かな振動によりバスを誘うルアー。スピーディーに広範囲を探る時に有効
●ミノー:細身ボディにリップが付いた、小魚に似たルアー。様々なアクションでバスを誘惑する
●ワーム:ソフトプラスチックを素材とした、軟らかいルアー。バスの喰いが悪いときに有効

それぞれが更に細分化されているけれど、まずはこの6種類があればなんとか釣りはできる。
バス釣りに最低限必要なタックル&ルアーはこれでOK。後は釣りに行くだけ!
実際の釣り方を知りたい方は、近日公開予定の【釣り方編】も読んでみてください。

【トップウォーター】水面に浮かせて、水面で動かして、バスに食わせるタイプのルアー。バスが襲い掛かる瞬間、水面が派手に破れるのでスリル満点。あまりに面白いので、トップウォーターのみで釣りを楽しむ好事家も少なくない。写真はポッパータイプで音や泡を出しやすい。このほか、ペンシルベイト、スイッシャー、ノイジー、ウエイクベイトなどがある。
【クランクベイト】丸っこいボディにリップと呼ばれる板がついたルアー。リールを巻くだけで、リップが水を受けて、左右にボディを揺さぶりつつ、水中へと潜っていく。特別な操作を加えることなく動いてくれる部分が初心者に嬉しい。障害物に当たっても、リップのおかげで根がかりをせずに泳ぎ続ける…こともある。小魚とはかけ離れたシルエットだが、バスの大好物だ。
【スピナーベイト】とても餌とは思えない形状のルアー。リールを巻くと、金属ブレードが回転し、水流を発生。光も乱反射させて、非常に存在感が高い。その回転運動が振動となって針がついているヘッド部分に伝わり、ラバー製のスカートをなまめかしく揺らす。このブレードとスカートの相乗効果でバスの何かを刺激して、喰いつかせる。ブレードとヘッドを連結するワイヤが高い障害物回避機能を持っており、険しいカバーの中でも引けるのだ。
【バイブレーション】ぶるぶると細かい振動でボディを震わせながら水中を泳ぐタイプのルアー。飛距離も出るし、アピール力が強いので、スピーディーに広範囲を探る釣りが得意。そうかと思えば、水底で上げ下げするリフト&フォールというテクニックを使うと、ピンポイントにいる魚に口を使わせることもできる。タックルボックスに1つは忍ばせておきたいルアーだ。
【ミノー】細身のボディにリップが付いた、小魚そっくりなルアー。バスの大好物である小魚に、形状も泳ぎも似ているので、喰わせる力が強い。ただリールを巻くだけではなく、様々なテクニックを使ってバスを誘惑することができる。軽いモデルになると、比較的遠投が苦手になってくる。
【ワーム】ソフトプラスチックを素材とした、軟らかいルアー。基本的にハリやオモリで仕掛け(リグと呼ぶ)を作り、それにセットして使用する。多くの場合、硬い素材の「ハードルアー」よりも、喰いが悪い時に有利とされている。ワームだけでもかなりの種類があり、それを装着するリグもバラエティー豊富だ。当然、リグを作るためのハリとオモリも用意しなければならない。

施設等関連情報

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

横沢 鉄平 フリーライター。ライフワークはバスフィッシングだが、ワカサギから世界の怪魚まで、すべての釣りを愛する男。ロッド&リールの「三匹が行く」、ルアーマガジンの「ドラマチックハンター」など、長期連載企画での出演経験も多数。キャンプ用品の「ヨコザワテッパン」考案者でもある。
YouTubeチャンネル「ヨコテツ」も、ささやかに継続中だ。

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