静岡県・下田から定期船! 【コスパ最高】な神津島1泊2日の釣り旅!

黒潮真っ只中の伊豆諸島。東京からだと大型定期船、高速船、飛行機等を利用することになるが、時間と料金と持ち込み荷物量によってそのアクセス方法が違ってくる。今回は安い料金と短い乗船時間、荷物も持ち込めることから、静岡県・伊豆下田出船の『神新汽船』を選択した。行き先は神津島。結論から言うと、今回の定期船釣行はとても良好だった。下田までの走行距離は少々あるが、9時30分出船に乗り11時50分に神津島着、翌日神津島14時10分発、下田16時30分着なので、島での滞在26時間。十分に釣りが楽しめた。

海釣り
  • 東京都 神津島

『神新汽船』のフェリー”あぜりあ”で伊豆下田を出港!

季節によって時刻と寄港する順(下田~神津島~利島周り&下田~利島~神津島)は異なる。なお、水曜日は休船なので注意。今回は6月末だったので料金は片道3760円(繫忙期は価格変動あり。7月は4360円)。65歳以上のシニア割引10%を利用すれば、往復で7000円以内とリーズナブルだ。フェリーなので、数日釣行なら車の持ち込みもいいかも。
『東海汽船』の定期船、高速船、今回の『神新汽船』共に伊豆諸島の島々は風向きによって発着する港が異なるので、当日朝の確認が必須だ。
今回は悪天候だったこともあり乗客が少なく、カーペット敷の升席はのびのび。貸し毛布100円、売店なし、カップ麺など自販機あり。約150分だが快適な船旅が味わえた。南西風が強く多幸湾港に到着した後、すぐに宿のある前浜神津島港にバスで移動することに。港の近くには名水“多幸湧水”や白く美しい砂浜もあって散策の楽しいところだ。

船室、昔ながらのカーペット床とてもよく眠れる。貸し毛布は100円。勿論、イス席もある
『神新汽船』フェリー、神津島まで下田から約150分
神津島この日は多幸湾に到着、白い山は天上山のふもと、晴れていれば絶景
前浜に移動。本数は少ないものの町営バス200円(ハイエース)が港を結んでいる

“本命”はキハダ狙いだったが…初日は南西の強風で前浜港内での釣り

今回の狙いは、前浜にある長い堤防でのキハダ、カンパチのルアーだったが、南西の強雨風で断念した。伊豆諸島の堤防はどこも一級ポイントなのだが、ウネリがある時は磯以上に危険が伴うので決して無理はしないこと。今回はずっと港奥で小物と戯れる釣りを選んだ。
因みに、伊豆諸島は東京都。決まりでコマセは禁止だ。メジナ、シマアジなどはコマセが無いと釣りが成立しない。ヘラブナ釣りのイメージで、パン粉+オキアミでバラケる練り餌を作って打ち込むと、ムロアジ、イスズミなどなど様々な魚を釣ることが出来る。今回は水深5mほどの底近くに3kg近いイスズミを発見。少々苦戦したが、粘りに粘って磯竿2号にハリス5号でやっと小さめを釣りあげることが出来た。

『よっちゃれセンター』の漬け丼。メダイ、キハダに明日葉の天ぷらで1000円。キンメダイ煮つけ定食1500円などお値打ちプライスだ
イスズミ約50cm。ウキ下4m前後で練り餌を暫く打つと、想定どおり巨大イスズミが寄ってくる。リリース前提で最高に楽しめる
5号ハリス、磯竿3号でこの曲がり。デカいイスズミの引きは強烈
釣れた一番小さいサイズのイスズミ。基本リリース
ムロアジ。コマセサビキだと沢山釣れるが、練り餌でもバラケに寄ってきてたまに釣れる

“裏本命”は、夜釣りのハマフエフキ

今回の“本命”は前浜堤防のキハダとカンパチだったが、シケで外海はアウト。次なる“本命”は夜釣りのハマフエフキ。様々な釣り場でフエフキを釣ったが、神津島が大きさでは断トツ。最小で70cm。80cmが平均だ。シーズン的には8月以降になると思いつつ狙ってみた。オモリ25号、ハリス10号、餌はムロアジの切り身。
結果、フエフキのアタリなし。シケで狙いのポイントに入れなかったのが敗因か。神津フエフキ狙いで初のノーヒット残念!リトライ確定だ。釣れた魚はアカエイによく似たイズヒメエイと大きな赤ヒメジのみだった。
深夜までの夜釣りを予定していたので、港に近い『山下旅館』に宿泊。島唯一の温泉旅館でのんびりする。翌日は14時の船なので釣りの時間が取れる、これが今回のコースのいいところ。ゆっくりと朝食をとった後、8時に当日の出港地である多幸湾に送って頂いた。宿泊料金は夏休みの繁忙期は変わるので随時確認。しかし、現実は民宿も旅館も予約が取れない。釣り目的の場合は、夏休みシーズンを避けるとリーズナブルに楽しく過ごせるはず。ベストは9月、10月だ。

今回の“本命2”は神津島港内での夜釣り狙いはハマフエフキ
過去に神津島前浜で釣ったハマフエフキ(5kg)
大型の赤ヒメジ、美味しいのでキープ
夜釣りでイズヒメエイ約2kg
港に近い宿の一つ『山下旅館』

2日目は多幸湾堤防で小型のイシガキダイ

翌日も南西の強風が収まらない。そのため定期船の出港が多幸湾からになるので、多幸湾で釣りをすることにした。前浜に比べて潮流が緩く、キハダの可能性は低い。しかし、ルアーでカンパチ、練り餌で巨イスズミ、ボイルアサリのむき身で堤防際狙いなど、様々な釣りが楽しめる。
今回はアサリむき身がヒット。先端の際底でイシガキダイ25~30cmが活発にアタった。釣果は5匹、短時間で餌切れ終了になったので、餌があれば“ツ抜け”が出来たかもしれない。小さな“石物”だがアタリは派手で、とても楽しい釣りだった。
仕掛けは軟らかめの投げ竿ダイワショートスイング20-330に3000サイズのスピニング、道糸がナイロン6号、ハリスナイロン8号、ハリはガマ磯9号、捨てオモリ20号、アサリむき身3個掛け。予定外の釣りだったのでタックルが小振りだが、大型のイシダイも掛かる可能性大なので、本格的なイシダイタックルを用意するのも一手だ。

多幸湾桟橋。どこもいいポイント
多幸湾ルアーでイシガキフグ
ダツ。これは40cmの小型。1mクラスも見えるので狙えば釣れる
ソウシハギ40cm。内臓にパトリキシンという毒のある魚。勿論、即リリース
イシガキダイ約30cm。堤防際を狙うとアサリ餌で活発にアタった
練り餌のウキ釣りではイスズミとムロアジ。巨大イスズミは掛かったが切られまくり

施設等情報

神新汽船(フェリーあぜりあ)
〒415-0023 静岡県下田市三丁目18-22
TEL:0558-22-2626 神新汽船

施設等関連情報

車:都心から下田港まで約200km

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

大川 雅治 全国各地、手長エビからキハダまで全ジャンルの釣りを日々研究。最近のテーマは都内の荒川で、天然アユも遡上する都会の川の未知の部分に惹かれている。都内在住の「釣り研究家」。

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