沖縄発祥の釣法〈するするスルルー〉を和歌山県・南紀で試してみた!

沖縄発祥の釣法で「するするスルルー」というものがあるらしい。実は何年も前から流行の兆しを見せ、最近では“スーパーフカセゲーム(SFG)”とも呼ばれている釣法だ。沖縄ではキビナゴのことを「スルルー」と呼ぶ。この魚を餌にウキを固定せず、潮に流して行うフカセ釣りのことを指すらしいのだが、大型魚や高級魚が良く釣れるらしい!?そこで、この釣りをホームグラウンドでもある、和歌山県・南紀地方で試してみることにした。

磯釣り
  • 和歌山県 南紀

日の出前にスタート!気合十分!!

初めての釣り方なので、ポイントの選定は念入りに行った。仕掛けが良く流れるように水深のある潮通しの良い場所を探して決めたのは、和歌山県・白浜町の「シオフキ」と呼ばれるポイントだ。ここは人気のポイントなので夜明け前に釣り座を確保した。一体どんな魚が釣れるのか。初めての釣りはドキドキして本当に楽しい。道中に出会ったタヌキも応援してくれている。

タヌキ ©釣りビジョン
釣り場風景 ©釣りビジョン

見よう見まねで釣行開始!!

釣り座に着き、さっそく仕掛けを準備していく。普段はルアーばかり投げているので慣れない餌釣りだが、何とか形にはなった。ハリにキビナゴを刺してさっそく潮に乗せて流していく。

何処までも流れていくウキをみながら、餌はとれていないか、ウキは沈んでいないかソワソワしている。今のやり方がマッチしているのかも分からない初心者状態ではあるが、見よう見まねでキビナゴを撒き、仕掛けを流す。次はどこへ投げようか、撒き餌の量は適切かなど、試行錯誤をして釣りをする部分はルアーフィッシングにも共通する部分だ。

キビナゴ ©釣りビジョン

朝マヅメにウキが消し込む!最高の瞬間!

空が明るくなって来て、ヘッドライトを片付けようか迷っていると不意にウキが消し込んだ。待望の瞬間!4号の磯竿で余裕のやり取りを行い、上がって来たのは30cm越えの立派なアジだった。

大型魚でも、高級魚でもないが魚が釣れると安心する。今の流し方は間違っていないと確信し、続行。“尺(約30cm)”サイズのアジを2匹追加した。夢中になってアジを狙っていたが、本来の目的を思い出した。大型魚、高級魚を釣るのだ。大衆魚を釣っている場合ではない。正気に戻り、仕掛けの流し方を工夫してみることにした。

アジ ©釣りビジョン
尺アジ ©釣りビジョン

スルルー初陣、めでたい釣果!!

思えばアジは表層付近の磯際で喰って来る。そこを避けるために少し遠投してウキを流してみることにした。50m、100mと流れていき、もはやウキがどこにあるのかも分からない。ラインの動きに神経を集中しているとラインが走り出した。取り敢えず合わせてみるとアジよりも大きそうだ。しかし、4号の磯竿はまだ余裕がある。魚の引きを楽しみつつ上がってきたのは50cmほどのマダイだった。大型魚か高級魚かはさておき嬉しい1匹だ。

おめでたい釣果もあったことと、深夜からの釣行で疲れたので名残惜しいがここで納竿することとした。帰り際に振返るとみえるこの磯の景色がいつにもまして素晴らしく見えた。

マダイ ©釣りビジョン
釣り場風景(2) ©釣りビジョン

ありがとう!するする“スルルー”!!

今回の釣果が良かったのか悪かったのかよく分からないが、私としてはとても楽しめた。帰宅してからも良い釣りができたと振返れた。初めての釣り方で試行錯誤して魚を出す。考えるだけで楽しくないだろうか。今後もするする“スルルー”をルアーフィッシングの合間に行い腕を上げていきたい。そしていつかは大型魚、高級魚を釣り上げる。目標が出来たことも嬉しい。そして、今回釣ったマダイ、アジは高級魚にも負けず劣らず美味かった。

マダイの炙りと刺し身 ©釣りビジョン

施設等情報

【シオフキ】〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町2927−52

施設等関連情報

駐車場有り。

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

芝 毅誠 2021年に北海道から和歌山県に移住。和歌山県紀南地方をメインにルアーフィッシングを楽しむ。主にショアからの釣りが中心で、ライトゲームからショアジギングまで幅広く釣行。特に青物やヒラスズキを狙ったロックショアを得意とする。ライトゲームはチニングやアジング、エギング、ロックフィッシュなど。さらに、渓流トラウトも。紀南地方の旬の釣果情報を皆様に発信していきたい。

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