御宿沖で大型マダイ&ヒラマサ狙い!伝統釣法カモシ釣りで絶好調!!千葉県御宿岩和田港『太平丸』

毎年この時期は千葉県御宿沖で伝統釣法〝カモシ釣り〟のヒラマサが本格化。また、他地区に遅れて始まる乗っ込みマダイも7月は好調持続中。「ヒラマサ&マダイ」と言う贅沢この上ない大物を狙うべく、御宿岩和田港『太平丸』に乗船した。

船釣り
  • 太平丸・千葉県御宿岩和田港

4時30分集合、5時出船〝限定10人でゆったり釣行〟

この時期は4時30分に港の『太平丸』前に集合となっている。私はその30分程前に船が停泊する防波堤の駐車場に着いた。辺りはまだ暗い。車の走行等は要注意だ。なお、季節によって集合時間は変動するので予約時に確認していただきたい。

大野利広船長と女将も4時30分になると軽トラで到着。駐車証が配られるので車内の見える場所に置いておく(駐車証は帰りに返却する)。船長の乗船準備が整ったらいよいよ乗り込んで釣り支度開始だ。

釣り座にはコマセが一杯に入ったバケツ(冷凍のサンマのミンチ)と餌が入ったタッパ(サンマのぶつ切り)、氷が配られる。順番に乗船名簿が回ってくるので記入して次の人に回し、最後の人は船長か女将に渡す。

千葉県御宿岩和田港『太平丸』、綺麗な大型船だ。 ©釣りビジョン
停泊する船に隣接する駐車場。 ©釣りビジョン
4時30分船長着、乗り込んで支度開始。 ©釣りビジョン
順番に乗船名簿を記入し最後の人は船長か女将に渡す。 ©釣りビジョン
支給される餌とコマセ(サンマのぶつ切りと冷凍ミンチ)。 ©釣りビジョン
氷が配られたらクーラーボックスにしまう。 ©釣りビジョン
カモシ釣り専用のコマセバケツの枠。“カモシ袋”をぶら下げる突起付き。 ©釣りビジョン
コマセを“カモシ袋”に注入するためのポンプ。 ©釣りビジョン

伝統釣法〝カモシ袋〟の仕掛け・コマセ・付け餌について

下記写真の手巻きリールには、大野船長特製のカモシ釣り専用〝ナイロン道糸〟が巻かれている。5ヒロ(1ヒロ=1.5m)ごとに目印が付けられていて、その目印を頼りに〝上(海面)〟からタナをとる。例えば、船長の指示ダナのアナウンスは「(ナイロンの道糸は)上から20ヒロ、(PEは)30m」と、専用の道糸でもPEの道糸でもタナがとれるようにしてくれる。

〝コマセマダイ〟と同じような要領で指示ダナの5~6m下からコマセを撒き、指示ダナでアタリを待つ。船長に道糸について尋ねると、「ナイロンの方が釣れるよ」と笑顔で返答。コマセは海水を入れ、ポンプでかき混ぜて溶かす。一気に全部は溶かさず、少量ずつ溶かしながら使用する。

『太平丸』カモシ釣り仕掛け図。 ©釣りビジョン
カモシ釣り専用のナイロン20号の道糸が巻かれたリール。 ©釣りビジョン
誘導式のカモシ釣りの仕掛け。詳しくは仕掛け図参照。 ©釣りビジョン
道具立てや釣り方など、片テンのコマセ釣りとの共通点が多い。 ©釣りビジョン
餌のサンマは、ハサミで中骨を切り取り、皮を内側に半分に畳み、ハリにちょん掛けして閉じる。 ©釣りビジョン
コマセにホースで海水を入れ、少しずつドロドロに溶かしながら使用。 ©釣りビジョン
ポンプでコマセを吸い、何度かに分けて〝カモシ袋〟の口まで注入。 ©釣りビジョン
ハサミ、プライヤー、ハリ外し、ナイフ、指サックなどがあると便利。 ©釣りビジョン

朝一はマダイ狙い!来た!まずは2.4kg!

船は定刻5時頃に出船。沖に出すと前々日の大雨の影響で海は大濁り。大野船長によると、「昨日はもっと濁っていてサバしか喰わずお手上げでした」とのこと。20分程で釣り場の御宿沖(三本松)到着。

「タナは上からナイロン15ヒロ、PE22.5m。濁っているのでハリスは5~6号と太めにして、サバはガンガン巻いちゃって」と船長。朝一はマダイを狙う人が多いので、それに合わせたアナウンスだ。すぐに右舷ミヨシ(船首)で0.8kg位のマダイが釣れた!幸先良いぞ!

しばらくするとサバが回って来て仕掛けを回収&移動。この〝サバ移動〟を何度か繰り返した後、私の竿に良いアタリ!ハリス6号、ハリはヒラマサ10号。サバとは違う!力強く真下に引かれた!そして上がってきたのはマダイ2.4kg!ターゲットの1つを攻略できた!

御宿沖(三本松)に到着、船長の合図で第1投。 ©釣りビジョン
可愛いめのサイズだが早速マダイが釣れた! ©釣りビジョン
竿を立てて止め、リールを巻きながら竿を下げて止める。止めた時にコマセが出る。 ©釣りビジョン
私にもマダイが来た!しかも、2.4kgの良型! ©釣りビジョン
なんと!私にまた!イトが出される!ヒラマサか!? ©釣りビジョン
強烈な引きだった!5.2kgの大ダイ!やったね! ©釣りビジョン

お次は大ダイ!道糸がどんどん出されるも5.4kg浮上!

さらに次の投入では、先程とは比べ物にならない強烈な引き込み!竿は大きく曲がり道糸が出された!慎重にやり取りの末に、水面に現れたのは5.4kgの大ダイ!カモシ釣りらしいサイズ!超嬉しい!

後半、私はもう1つのターゲットを狙うべく船長の教えを請う。すると、「餌は釣れたサバの半身を付ければ良いよ」とのこと。すると下段の写真のようになった。餌がデカい(笑)!

だが、このサバを泳がせる人もいるわけで…この日もアタリはあって、竿がひん曲がって!船長曰く「先週は獲ったよ」という話のようだが、残念ながらこの日はスッポ抜けてしまった。そして11時にタイムアップ。沖上がりとなった。

30~40cmのサバの猛攻でマダイのタナまで仕掛けが降りない。 ©釣りビジョン
大きなサバが入れ喰い!ドンドン釣れる! ©釣りビジョン
船長が言うには、「サバの半身でヒラマサを狙え!」。 ©釣りビジョン
右舷ミヨシでサバを泳がせてヒラマサがヒット!も残念ながらスッポ抜け。 ©釣りビジョン
右舷ミヨシの釣り人が取材日の一週間前に釣った8.8kgのヒラマサ! ©釣りビジョン
乗船代などは帰港後にお支払いとなる。 ©釣りビジョン
ポリタンクのシャワーで手洗い。 ©釣りビジョン
冷えたお茶をサービスにいただいた。喉を潤して帰路に着いた。 ©釣りビジョン

今後ますますヒラマサ好調!乗っ込みマダイもまだ行ける!

大野利広船長に今シーズンのカモシ釣りの状況を聞いた。

大野船長「御宿のマダイの乗っ込みは他地区より遅いのでシーズン的にはまだ行けます。サバの邪魔に苦しむ時間帯もありますが油断は禁物、大ダイはサバが姿を消す一瞬に喰って来ます。ヒラマサもこれからもっと良くなると思います。シケ後などは特にチャンスです。餌は釣れたサバを利用したり、サバが釣れない日もありますのでイカのご持参をお忘れなく。是非遊びに来てください」

カモシ釣りは伝統釣法と言っても、釣り方は〝コマセマダイ〟や〝コマセのワラサ釣り〟などと、それほど変わらない。それでいて大物との出会いの予感が半端ないロマンある釣りだ。是非挑戦して頂きたい。

この日私が釣った5.2kgと2.4kgのマダイ! ©釣りビジョン
取材日の翌日(6/21)には7.8kgのヒラマサが釣れた! ©釣りビジョン
6/25、ヒラマサは7.8kgを頭に船中2匹! ©釣りビジョン
6/25、この日はマダイも絶好調!5.8kg頭に船中4匹! ©釣りビジョン
6/26、出た!10kgオーバーのヒラマサ11.4kg! ©釣りビジョン
6/26、この日2匹目の10kgオーバー10.6kg! ©釣りビジョン
6/14に釣れた15.3kgのヒラマサ!この春の最大魚! ©釣りビジョン
お世話になった御宿岩和田港『太平丸』大野利広船長。 ©釣りビジョン

施設等情報

千葉県御宿岩和田港 『太平丸』
〒299-5105 千葉県夷隅郡御宿町岩和田954-1
TEL:0470-68-2900
定休日:第1・3土曜日 釣果・施設情報 太平丸 ホームページ

施設等関連情報

ヒラマサ・マダイ、カモシ釣り予約乗合(限定10人)
料金=1万4,000円(付け餌、コマセ、氷付き)
※イカ餌などは各自で用意
集合=4時30分
出船=5時(準備出来次第)
沖上がり=11時頃
レンタル=貸し竿あり(竿、手巻きリールなど一式・要予約)
※詳細は問い合わせ

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

岩見 忠弘 釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。

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