津軽半島最北端「龍飛崎」
例年以上に豪雪となった今冬。青森市の中心部でも積雪1m超がひと冬に何度も観測。まさに観測史上に残る雪害で、雪かき中心の生活パターンにウンザリモード。いつもなら“寒チヌ”を求めて磯場に通う「じょっぱり磯師」も今年ばかりは断念せざるを得なかった。気が付けばすっかり“寒チヌ”シーズンも終わり、GW明けの春磯シーズンまでオフモード。降り続いた雪も一段落、眩しい太陽光に誘われて久しぶりにロッドを振りたくなった。
2月28日、向かった先は青森県・津軽半島最北端「龍飛崎」。龍飛崎の前に広がる津軽海峡、水平線の向こうは北海道だ。日本海を北上する対馬暖流が太平洋に流れ込む玄関口が龍飛崎、潮流も速く複雑で“マグロ漁”では大間と並ぶ好漁場。また、年間通して季節風が通り抜ける風の名所としても有名だ。当日の予報は「西の風やや強く...」だったが、風の岬はそれ以上に強く8m以上の爆風。駐車スペースに停めた車の中で気持ちと一緒に車も風に揺れていた。
ホッケなら数釣りに狙いを絞る
当初、釣行予定していた地磯は、あまりの爆風で磯へ立つことさえ難しく断念。こうなると漁港周辺での釣りになるが、少しでも風を遮ることができる場所として「龍飛漁港」に向かった。
堤防は、海面から5m程で風を受けやすい高さではあるが、一部下がった所を遮風場所として釣り座を構え第1投までの準備を整えた。低水温期のためオンシーズン中のメインターゲットとなるチヌ(クロダイ)やマダイ、グレ(メジナ)は到底望めない。ホッケなら数釣りもでき、楽しめるだろう。
風により上潮だけがかなり速く、横滑りすることも考え、カン付ウキ2Bでスタート。ハリスを含め仕掛けにしっかりガン玉を打ち、風対策とした。付け餌は生オキアミをチョイス。「餌取りは居ないだろう?」。第1投から予想どおりオキアミは付きっ放しのまま時間だけが過ぎていく。気がつけば2時間経つも、未だにオキアミが取られることもかじられることもない。無生物状態? コマセもそれなりに投入し、回収時間も長めのインターバルで喰い込みの時間も取ってある。海中にはホッケどころか魚が居ないのだろうか? まさにオフシーズンだ。
その間にも何度となく突風に煽られて道具やバッカン、自分までも押される。足は常に踏ん張り、仕掛けの投入や回収もスムーズにいかない。
正午過ぎからホッケが“確変”状態!!
町内放送の“正午チャイム”が流れてから暫く、「このままなにも釣れずに終わるのか?」と思った瞬間、ウキが海中に没した。アタリに飢えていただけに嬉しかった。
間髪入れずに合わせると確かに魚の手応え。抜き上げると35cm程のホッケだ。思わず「やったぁ~!」何はともあれ本日の“本命”ゲットだ。午後になり水温が上がったのか? 潮が良くなったのか? コマセで群れを足止め。突風による障害で直ぐに2匹目に行けず、少々腹立たしさを覚えながら10匹迄ほぼ“確変”状態。少年アングラーなら楽しい状況だが、ホッケの入れ喰いはある意味当たり前。そこでサイズアップを図って自分なりのハードルを作った。そこで仕掛けをBに変更し、軽くしてみた。さてどうだ? 同様にヒットするもサイズは変わらず。タナを深くしてもさほど変わらず。むしろ居喰いが多く効率が悪い。逆にタナを浅くすると25cm位にサイズダウンでリリース。
次なる手として、これらの小型を餌取りとして足下に集め、少し距離をとって沖目を狙ってみた。 同じ浅タナでもサイズは35cm程に戻った。今度は仕掛けのガン玉を外し、ウキも「00」、さらに軽い物に変更。アタる前に風に吹かれて横移動、やはり馴染まない。そこでガン玉G5を打って同じように沖目狙い。潮を掴みゆっくりウキがシモリはじめ、そのままラインを送ると途中から沈下スピードが上がり消し込んだ。感触的には“今日イチ”。抜き上げると40cmはある、サイズアップに成功。
爆風も忘れてホッケ釣りを満喫
その後も40cm級交じりで、いつしか爆風も忘れてホッケ釣りを満喫。食べる分だけキープしてあとはリリース。気づけば午後2時半、途端にアタリも減った。地合終了と判断、納竿した。
あれやこれやと工夫して40匹位の釣果に充分楽しんだ。まだまだ気温、海水温ともに低く本格的なシーズンインまでは遠い。それまで自主トレ兼ねて風の岬で遊べそうだ。
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