2025年05月08日公開

2015年より開催されている、栃木県那珂川の〝渓流バトル〟。10年目を迎えた2025年4月20日の開催をもって、幕を閉じることとなった。 前日の夏日から一転、涼しい風が吹く早朝の那珂川。最後の大会を惜しむように、遠方からも多くの参加者が集結し、河原は、舞い散る桜と釣り人たちの笑顔で満たされた。さあ、いよいよファイナルを迎える「那珂川渓流バトル」がスタートとなる!果たしてどんなバトルが繰り広げられたのか!?
雪代が入り増水!低水温の那珂川!
当日はちょっぴり肌寒い黒磯ではあったが、連日高い気温で推移していたこともあり、雪代が入り増水気味であった。当日の参加者は63名。長野、新潟、岩手、山形…など、遠方からの参加者も多く見られた。私はルアーでの参加だが、このほか、エサ釣り、フライ、テンカラと釣り方も自由とあって、早朝の河原では皆それぞれの装備で準備が進められた。
この大会だからこそ会える釣り人も多く。あちらこちらで挨拶が交わされ、笑顔の再会も多く見られた。大会というのは単に勝負することが目的ではなく、こうした釣り人同士のとても大切な交流の場にもなっているのだな~、と思える光景であった。
7時に開会式が開催され、競技委員長の「今日一日を大いに楽しんでほしい」という一言からスタート。釣り場のルールは〝本流だけでなく支流もOK〟とあり、それぞれが思い思いのポイントを目指し車を走らせる。私は昨年度開催時に、魚の姿が多く見られた「木の俣川」を目指すことに。魚が多かったのはもちろんのこと、何より透明度が高く、美しい渓相の中で竿を出したいと言う思いが強かった。
木の俣川には、大会会場から約20分程で到着。先行者は周りを見渡す限り、エサ釣りの方が3名のみ。いざ車から降りてみると寒い!川に手を浸けると水温はかなり冷たい!そして何よりも川幅の狭い木の俣川は増水で流れがかなり強くなっていた。さあ~どこに入ろうか?
予選は2尾の重量勝負!ルアー、エサ釣り共に支流余笹川、箒川で好調か?!
予選のタイムスケジュールはそれぞれのポイントで8~11時まで。駐車ポイント上流にはすでに釣り人が見えたので、下流へと向かうことにした。それにしても水位が高く、まずは竿を出せそうなポイント探しから。しばらく歩くと、ようやく流れの弱い淵を見つけたので、ここで竿を出すことに。
水深があったので少し重めのシンキングミノーから。なるべく広い範囲をキャストしながら探っていく。しかしながら流れの弱い淵では反応なし。少し下流の流れ込みの浅瀬を狙うとヤマメと思われる小ぶりな魚がチェイスしてきた。だが、何度も追うことはなかった。陽射しもなく、この低水温が影響しあまり活性は高くないようだ。時間もあるので粘らず場所移動を繰り返しながら、同じような淵を見つけてはルアーで探っていくものの、時たまチェイスはあるがバイトまでは持ち込めないという状況が続いた。
淵ではなく流れの中だった!?決勝進出なるか!?
途中、エサ釣りの方がいたので「どうですか~?」と尋ねると、「小さいヤマメが2尾釣れたよ」と、美しい天然と思われるヤマメちゃん!話を聞くとどうやら流れのある場所の方が反応が良いとのことだ。アドバイスをもらった私たちは、比較的水量の少ない流れを探してはルアーを通したのであったが、チェイスはあるもののバイトにまで持ち込めず、撃沈…。タイムオーバーとなってしまった。後にチェイスのあったポイントに入ったエサ釣りの方は良型のヤマメをゲットし、決勝へと駒を進めたのであった。
11時になると、選手たちが続々と本部へ戻り検量が開始された。「いや~釣ってくるね~!みなさん流石です!」。良型のヤマメやイワナを携えた選手達が列を成している!検量を見学していると、どうやら支流の余笹川や箒川での釣果が良かったようだ。型も良型揃いという印象であった。余笹川に入ったというルアーマンは1投目でバイトがあり、そこからなんと5連チャンしたとのこと!決勝に進んだルアーの選手は小さめのスプーンを使用した選手が多かったようだ。エサ釣りとは言うとピンチョロが反応が良かったとのこと。25cmオーバーのイワナを持ち帰ってくる選手もいた。
引数勝負の決勝!左岸で良型連発!ルアーも流れの中でHIT!
果たして、予選の上位20名が決勝へ進出!今年はルアーも大健闘で数名が決勝へと駒を進めていた。
決勝の舞台は本部である黒磯「那珂川河畔公園」前の本流。雨予報も出ていたが、日差しもあり、気温はぐんぐん上がり、雨の心配もなさそうだ。私は決勝を観戦するために、上流から下流までをウロウロ移動しながら楽しむことに。さあ、リミット2時間の熱き戦いが始まる!
思い思いの釣り場に散る選手たち。本部上流域にあたる二股に分かれるポイントが人気で、エサ釣り師の姿が多く見られた。沈黙の時間を最初に破ったのは二股ポイントの左岸に入った選手。周りの選手は苦戦中で、早々に場所移動をする選手も少なくなかったが、そんな中、1尾、2尾と同じ選手が連続キャッチ!2尾目は大きく竿が撓り、50mは下ったであろう場所で無事ネットイン!したのだが、この1尾は大きなニジマスであったため〝ノーカウント〟となってしまった。
その後、1時間を経過しても厳しい時間が続いていた。中々竿が曲がらず川を放浪する選手たち。そんな中、上流から下流へと移動してきた選手が比較的流れの弱い水深のあるポイントへと入った。そこは先ほどまで別の選手が竿を出し、苦戦していたポイントだ。しかし、川の真ん中に立ち込み左岸を攻めると大きく竿が曲がった!「おお~!」と、ギャラリーからも声が出た!じっくり時間を掛けてラインブレイクしないように丁寧なやり取りが続く。5分は経っただろうか…やっと魚の姿が見え、無事ネットイン!河原は拍手喝采!この選手は立て続けに2尾、3尾と掛けていった。どうやら左岸側の反応は良好のようだ。
下流の瀬下ではルアーで決勝に進んだ女性の方が渾身の1尾!そして、あっという間にタイムリミットを迎え運命の検量へ…さてさて、ラストとなる「渓流バトル」チャンピオンは誰の手に!?
この頃、川岸では毎年行われる稚鮎の放流が始まっていた。すでに午前中には、稚鮎を各所に25,000尾の放流がなされ、午後には地元釣りクラブの募金活動で集まった分の5,000尾の稚鮎を放流することに。私もお手伝いを、と今年初の鮎ちゃんを愛でながらリリース!やはり鮎を見るともうすぐ始まる鮎釣りシーズンにワクワクが止まらない!逞しく育ち、大いに夏の那珂川を煌めかせて欲しいものである。
最後の開催となった「那珂川渓流バトル」も表彰式、お楽しみ抽選会と続き大盛り上がりの中10年の幕を閉じた。長い間尽力して下さった関係者の皆様!今まで楽しい時間をありがとうございました。この10年間多くのアングラーたちがここ那珂川で渓流釣りを楽しみ、多くの出会いがあったことだろう。来年はこの場がないと思うと寂しい限りではあるが、この10年間で培われたものは一人一人のアングラーたちの心に深く刻まれたことだろう。
終わりは始まりの合図!ぜひ皆さん又ここ那珂川で一緒に釣りを楽しもう!大会終わりの河原では、吹き抜ける風と桜吹雪が帰路に着く選手達を見送っていた。
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この記事を書いたライター
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