果たして、予選の上位20名が決勝へ進出!今年はルアーも大健闘で数名が決勝へと駒を進めていた。決勝の舞台は本部である黒磯「那珂川河畔公園」前の本流。雨予報も出ていたが、日差しもあり、気温はぐんぐん上がり、雨の心配もなさそうだ。私は決勝を観戦するために、上流から下流までをウロウロ移動しながら楽しむことに。さあ、リミット2時間の熱き戦いが始まる!思い思いの釣り場に散る選手たち。本部上流域にあたる二股に分かれるポイントが人気で、エサ釣り師の姿が多く見られた。沈黙の時間を最初に破ったのは二股ポイントの左岸に入った選手。周りの選手は苦戦中で、早々に場所移動をする選手も少なくなかったが、そんな中、1尾、2尾と同じ選手が連続キャッチ!2尾目は大きく竿が撓り、50mは下ったであろう場所で無事ネットイン!したのだが、この1尾は大きなニジマスであったため〝ノーカウント〟となってしまった。その後、1時間を経過しても厳しい時間が続いていた。中々竿が曲がらず川を放浪する選手たち。そんな中、上流から下流へと移動してきた選手が比較的流れの弱い水深のあるポイントへと入った。そこは先ほどまで別の選手が竿を出し、苦戦していたポイントだ。しかし、川の真ん中に立ち込み左岸を攻めると大きく竿が曲がった!「おお~!」と、ギャラリーからも声が出た!じっくり時間を掛けてラインブレイクしないように丁寧なやり取りが続く。5分は経っただろうか…やっと魚の姿が見え、無事ネットイン!河原は拍手喝采!この選手は立て続けに2尾、3尾と掛けていった。どうやら左岸側の反応は良好のようだ。下流の瀬下ではルアーで決勝に進んだ女性の方が渾身の1尾!そして、あっという間にタイムリミットを迎え運命の検量へ…さてさて、ラストとなる「渓流バトル」チャンピオンは誰の手に!?この頃、川岸では毎年行われる稚鮎の放流が始まっていた。すでに午前中には、稚鮎を各所に25,000尾の放流がなされ、午後には地元釣りクラブの募金活動で集まった分の5,000尾の稚鮎を放流することに。私もお手伝いを、と今年初の鮎ちゃんを愛でながらリリース!やはり鮎を見るともうすぐ始まる鮎釣りシーズンにワクワクが止まらない!逞しく育ち、大いに夏の那珂川を煌めかせて欲しいものである。最後の開催となった「那珂川渓流バトル」も表彰式、お楽しみ抽選会と続き大盛り上がりの中10年の幕を閉じた。長い間尽力して下さった関係者の皆様!今まで楽しい時間をありがとうございました。この10年間多くのアングラーたちがここ那珂川で渓流釣りを楽しみ、多くの出会いがあったことだろう。来年はこの場がないと思うと寂しい限りではあるが、この10年間で培われたものは一人一人のアングラーたちの心に深く刻まれたことだろう。終わりは始まりの合図!ぜひ皆さん又ここ那珂川で一緒に釣りを楽しもう!大会終わりの河原では、吹き抜ける風と桜吹雪が帰路に着く選手達を見送っていた。