春のトレンド、“表層パターン”
河口湖には多くのワカサギが生息している。今の時期、ワカサギは産卵のために浅場に移動、産卵を終えたワカサギは弱って水面に浮き、遊泳能力が低いので風に流されてしまう。バスも低水温期を抜けると、産卵のために深場から浅場にどんどん入って来るが、この時期のバスはあまり活発に餌を追わない。そのため、活発に動き回らなくても食べられる「流れてくるワカサギ」は願ってもない“ご馳走”になる。そのため、このパターンではルアーフィッシングの中でもかなり地味な狙い方になる。“放置”か“湖流”に乗せ、ドリフトさせるだけになるためだ。シンプルが故にちょっとでも動かし過ぎたり、ドリフトするコースが間違っていると釣れない。
今年の“初バス”は50UP!
“初バス”を“表層パターン”で釣ったが、どのように釣ったのか紹介したい。この日は、曇り時々小雨で私の経験上、このような日には水温が低くても大型のバスが釣れる事が多い。朝一からワカサギの流れてきそうなポイントに入り、表層系プラグをキャスト。周りには誰もおらず、自分のキャスト音と鳥の鳴き声しか聞こえない非日常の中で、釣りが出来るのも早春の河口湖の良いところだ。
開始数投目、静かだった湖面に浮かぶルアーがいきなり水柱と共に消え、フッキングするとロッドは大きくしなりドラグも出される。フックが伸ばされないように慎重にやり取りすると、上がってきたのは“春バス”らしくコンデションのいい丸々と太った50UP!!バス釣りをしている人なら分かると思うが、50㎝オーバーは貴重。河口湖ではワームは使えないのだが、こうした大型の個体が多いので、アングラーは足しげく通ってしまうのだ。そして、私もその一人であるのは間違いない。
河口湖ガイドでの釣果
私のガイドでは、狙うタイミングは勿論、ルアーセレクト・キャストの位置・トレースコース等を包み隠さずみっちりレクチャーしている。特に春先はタイミングが重要なので、タイミングを合わせてポイントに入ると数投で50UPが釣れる事も多い。春の河口湖は中々難易度が高く、ただ釣れているポイントに入り表層ルアーを投げているだけでは、簡単には釣れない。ガイドの利用をおすすめしたい。
“表層パターン”最盛期の今、陸っぱりやボートも多いのでプレッシャーもかなりかかっている。そのため、“ハイリスク・ハイリターン”ではあるが、大型に出会いたいなら春の河口湖は釣りに来る価値が十分にあると思う。
5月のバスは産卵期!
今後、さらなる水温上昇とともに大型の個体だけではなく20~40㎝のバスもどんどん浅場へ移動して、GW頃には産卵行動を取り始める。アングラーも多くなる時期だが、産卵行動中のバスを釣ると産卵床を捨ててしまう。すると、せっかく産んだ卵もニゴイやコイに食べられてしまう。この時期、私はガイド要望が無い限りは釣らないようにしており、要望があっても最小限で我慢してもらっている。産卵行動中のバスに遭遇した場合は、出来ればそっと見守って頂きたい。GW頃の河口湖で、産卵に絡んでいないバスの釣り方は“表層パターン”のライトリグで水深2~4mに生えている水草を狙うか、例年5月頃に行われるバス放流の放流物をライトリグや巻物で狙うのも手だ。
施設等情報
住所:〒 401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町 周辺 河口湖漁業協同組合ホームページ
施設等関連情報
車:中央高速道路、新宿→大月JCT→河口湖ICを降りて約7分
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。