参加人数70数人!久し振りの大会、大いに賑わう!
例年なら東北地方でも“乗っ込み期”には、多くの釣り具メーカー主催の“チヌ釣り選手権”の予選会が行われるが、依然としてコロナ禍の影響で、今年の全国大会を掛けての予選会はこの『第41回 G杯チヌ男鹿大会』のみとなった。私は、2018年に同大会に初めてエントリーして運良く優勝。広島行きを決めて以来、毎年この時期を楽しみにしていた。2年ぶり3回目のエントリーに準備万端で乗り込んだ男鹿半島『桜島パーキング』。少し早めの午前2時30分に到着したが、既に多くの選手たちの車が停まっていた。
「何人位になるのかなぁ~」。午前4時前、コロナ感染防止対策として受付番号順に10人ずつに分かれての受け付け開始。運命の番号抽選が始まった。この番号で渡船と釣り場エリアが決定される。準備された封筒の束から1枚を引き抜いた。「さて、何番だ」、「54番!」スタッフの声。この時点では渡船と抽選番号の関連はまだ判らない。審査規定、競技規定等の説明があり30cm以上のチヌ(クロダイ)の5匹の総重量で競う旨と、54番の私は、加茂港の「政運丸」で出港することが判った。各選手は指定された港に移動。準備をしながら聞いたところによると、今大会は72人のエントリーとか。スタッフによるタックルチェックを終えて乗船、期待高まる出港時間を迎えた。
シーズン盛期は終了?小ミサゴ島の沈黙を破れるか?
「政運丸」が舳先を着けて渡った磯は「小ミサゴ島」。ここには54番の私と55番選手の2人が渡礁。生憎の北西風が吹き、先端部ではまともな釣りは出来そうにない。場所決め優先権のある私は、風を背にしたミサゴ岩との水道向きに釣り座を構えた。55番選手も同方向を向いた船着きにポイントを設定、試合開始の6時まで暫し談笑。この選手の話によると、このエリアは最近不調で、出ても1、2匹、型も37、38cm前後と乗っ込み盛期は一旦終了した感ありとのこと。厳しい戦いが予想される中、6時に試合開始の第1投。足下の落ち込み際を二段ウキ仕掛けで様子見。上ウキはB、下ウキは4Bに設定した。任意のタナまで仕掛けが馴染んだ後、ハリスのガン玉と付け餌の比重がかかると次第に下ウキは沈み始め、ヒット層を縦に探ることが出来る。全般に水深がある男鹿半島周りでは意外と効果的だと思う。餌は生オキアミでスタートしたが、下ウキが沈んで行かないところから、既に餌盗りにやられている。続いて加工オキアミにチェンジしたが、ほんの10秒程餌持ちが良い程度でクロダイのヒット層を探るだけの時間が稼げない。5投目からは練り餌にチェンジ。すると下ウキは若干速いがイメージ通りのスピードで沈み始めた。どうやら餌盗りを突破してゆっくりと底に向けて沈下している。およそ10mで着底、そのまま様子を見ても変化無しのため回収。次の1投ではガン玉を僅かに軽く調整し、理想通りの沈下スピードになった。開始30分程でヒットしたのはカサゴ、さらに10分後には小型のカンダイ。暫く沈黙していた魚たちが動き出した。
練り餌ローテーションで“本命”ヒット!!
どうやら潮が手前に押し出したと感じ、やや遠投気味で沖から手前にゆっくりと探る。途中、オキアミに戻したが全く持たない。やはり練り餌勝負になりそうだ。あと10分で開始1時間という時、ホワイトベースにブラウンマーブルで少し大きく練り餌を付けてみた。沈下途中、フグにより多少小さくはなったものの着底したことを確認。少しずつ誘いを入れながら手前に引き寄せると、上ウキが僅かにシモった。軽く穂先でテンションをかけると、2番筋まで一気に絞り込まれるアタリ。“本命”確実と合わせを入れると確かにクロダイの引き。結構、型も良さそうだ。足下のハエ根に注意しながら海面に浮いたクロダイを一発でネットイン。確実に40cmはある。「とりあえず検量対象Get!」。この調子でさらなる釣果を狙う。暫くまた沈黙が続いたが、程なくしてアタリ。上ウキが良いスピードで消し込んだり、ラインを持って行ったりとフッキング間違え無しというアタリにも関わらず乗らない。ハリや餌も小さく変更してみたが追加釣果のないまま前半が終了し、午前9時の釣り座の交代となった。
あと1匹が遠い!
後半戦は両者“本命”からのアタリは無く、正午に競技が終了。帰港後直ぐに検量を開始したが「政運丸」船中での釣果は、3選手で3匹のクロダイ。私のクロダイは1.745kg、44.1cmで船中2位。予想以上の厳しい釣果は他船も同様とのことだったが、総合結果は5位入賞。上位3人が広島行きを手にした。「もう1匹追加できれば、準優勝か?」と、要らぬ妄想をしてしまう結果だったが、「今日から1年また頑張ろう」と、気持ちを切り替えて帰路についた。
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