サブスク的、リールのお得な買い方とは?

2023年の新製品が発表され、欲しいリールの情報をメーカーサイトや動画などで調べまくっている人も多いのではないだろうか? しかし、収入は増えないのに、リールは年々高くなりけり…。でも大丈夫、マイフレンド。やり方次第でリールライフが豊かになる…かも?(執筆:望月俊典)

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中級リールや中古リールを大切に長く使ってきて思う、率直なデメリット

この哀れな語り部(←筆者のことです)はセンチメンタルな男である。過去に囚われクヨクヨしたり、綺麗な思い出に浸って時間を過ごすこともしばしば。なので、子供時代、学生時代、会社員時代に使っていたリールは大事にとってあるし、メンテナンスをしながら10年20年と使うこともあった。

かつてはコスパのよい中級リールや中古リールが好きで、それらをメーカーにオーバーホールに出しながら使うという…リールの個体を愛でながら長く付き合うスタイルだった。

しかし、道具を大切に長ーく使うというのは理想的に聞こえるが、リールに関してはよくない面も少なからずある。

(デメリット)
・定期的なオーバーホールなど結構な維持費がかかる
・メンテナンスをしても新品には使用感や見た目で劣る
・新製品の方が性能がよくなるため、旧型リールは相対的に実釣性能が落ちる

釣りビジョンマガジンの横沢鉄平編集長なんかは輪をかけて旧型のリールを大切に(?)使っていたりするのだが…一緒に釣りをしているとリールがあまりに古いせいでライントラブルを起こしたり、あと一歩の飛距離が出ていなかったり…というシーンもボートの後ろから何度も見た気もする。

新しいリールの方が旧世代のリールよりも実釣性能が高いというのは否定し難い事実なのだ。

また個人的には、釣り雑誌の編集者/ライターという仕事柄、多くのリールを実際に使用するというのも大事なことだったりする。数時間だけインプレ的に使用するだけでは、わからないことも多いのだ。

というわけでこの哀れな語り部、14カルカッタコンクエスト、18ステラ、19セルテートを買ったあたりから中級~高級リールを新品で買う、そして売る、また買う、というスタイルに転向した。これが実はお得なのでは…というのが今回の本題である。

ランクルの新車を車検前に売って乗り継ぐように、オーバーホール前に売って買うのが賢い

では、ステラを例に考えてみよう。

まず、激安ショップにて(←重要)、6万8000円(税込)で新品の22ステラを買う。それを2年使って、オーバーホールに出すと…1万5000円かかる…かもしれない。しかし、ステラなどの高級機種は中古でもそれほど値下がりしないので、状態に問題がなければ、フリマサイトで5万5000円で売れる可能性は十分ある(実際、1年間使用した22ステラが6万7000円で最近売れていたりする)。手数料で5,000円引かれたとしても、約5万円は残るのだ。

オーバーホール代金の1万5000円(推定)を支払ってステラを使い続けるのもありだが、オーバーホール代金にプラス3000円で新品のステラ、タイミングによっては新型のステラが手に入るのである(近年、ステラのモデルチェンジ周期は4年)。最高機種のベスト性能を使い続けることができるのだ。

これはランクルなどを新車で買って車検前に売る、というお金持ちの車の買い方に近いだろうか? そんな成金気分までも味わえる…かもしれない。

…ま、とはいえ私だってお金に余裕があれば愛用したリールは何十台でも手元に残しておきたいのが本音だ。損得で判断するようなつまらない人間になってしまったな…とは思う。貧困は敵だ!

18ステラを売って(売却金額:4万8000円)購入した、語り部の22ステラC3000SDH。今でももちろん愛用している。ちなみに、22ステラは2500SHGも購入したが、思うところあり、ほとんど使わずに売った…ら、想定よりも高く売れてしまった(しかし、これは例外である)。ダイワのスピニングならセルテートも中古で値下がりしにくい
初代、2代目、3代目のカルカッタコンクエスト200番台。好きなリールなので、1台ずつ残しているが、実は初代と2代目はこれ以外に2台売却し、新型購入費用に充てた。コンクエストも値段が下がりにくいモデルだ
中級機種はたまに超激安セールされていたりするので、その時に買い替えというのもおすすめ。これは65%オフで購入した18バンタムMGL。数年使った同機種がこれより2,000円ほど安い価格で売れた。とにかく、状態維持のためのオーバーホール代金がバカにならないのだ!

施設等関連情報

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

望月 俊典 千葉県九十九里町生まれ。雑誌『Rod and Reel』副編集長を経て、フリーランスの編集/ライターとなる。海外の秘境釣行も大好きで、『世界の怪魚釣りマガジン』の立ち上げ&制作を手掛けた。現在は、琵琶湖事務所で仕事や釣りにいそしむ。著作は『バスルアー図鑑』(つり人社)。ちなみに、学生時代に、ネッシー(といわれているであろう現象)を目撃&撮影したことがある。

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