集合時間を午前4時半に!気合い充分!
日立久慈港は常磐自動車道・日立南太田ICから約5km。取材日からタチウオ船の集合時間が午前4時30分に早められ、3時過ぎには港に釣り人たちの車が並んでいた。乗船場所は港に入って左に進むと、曲がり角ごとに案内看板があるので迷わない。初めて乗船の際は船宿HPに分かり易い案内があるので参考まで。停泊する「日正丸」のトモ(船尾)側のスペースにあるカウンターで受け付けが4時にはスタートするので、乗船名簿を記入し、乗船料を支払う。無料レンタルの座布団とサービスのお手拭きを受け取り、受け付け脇の氷箱からクーラーへ氷を詰める。乗船は船長から声が掛かってから。駐車スペースと船が近いので積み込みも楽ちんだ。かくして滞りなく出船準備は整い、4時51分「第2日正丸」は出船した。
手の合うアングラーから釣果を重ね…
夜明け前の海を那珂湊沖の釣り場へ向けて航行中、魚群探知機で反応を見つけた船長の声掛けで急遽竿入れに。この日はタチウオテンヤ釣り師2人とジギングアングラーが26人。ジグに反応はあるように見受けられたがハリ掛かりには到らず一旦回収。魚の移動が早く、喰いも渋いことからワイヤーリーダーを外すことと、ジグを沈下の早い150gクラスに変更するようアナウンスがあった。やがて朝陽が顔を覗かせ、「第2日正丸」は那珂湊沖の船団に合流。魚探には高さの無い海底付近の反応。何度目かの投入で船中最初のヒットは左舷ミヨシ(船首)の吉澤さん。続けてお隣の関川さんにも当たりダブルヒット。ファイト中にそのまたお隣もヒットと喰いの立つタイミングはあるのだが後が続かず。ポツリポツリと、手の合うアングラーから釣果を重ねて行った。
タチウオテンヤの時合い、到来!
この日、タチウオテンヤで挑んでいた右舷3番の早乙女さん。相当やり込んでいる釣り師とお見受けしたが、この日の魚はジグへの反応が良く、当初は思うように奮わない様子だったが、ジギングが膠着状態となったこの日の後半戦、テンヤの釣りに好機が訪れた。この日の船中最大魚となる120cmの良型を取り込んで以降、コンスタントに釣果を重ね、アッという間に竿頭へ躍進。狭いレンジをみっちり攻略できるテンヤが、ジギングの手返しの良さを上回ると言うこの日の釣り模様を征した。ちなみに早乙女さんは釣れたタチウオを入れる大型クーラーと同サイズのクーラーをもう一本、船に持ち込んでいて、そちらのクーラーには餌の大羽イワシがギッチリ。「喰いが良いと足りなくなるから」と語る早乙女さん。この周到な姿勢も釣果へのプラスαに繋がったと言えるだろう。
船長に訊く、タチウオ釣りのコツ
常磐エリアのタチウオ釣りのコツを山縣雄太船長に訊いた。「タチウオの足が速い時があるので、150g以上の重めのジグを用意しておくと良いと思います。リーダーを細くすることを薦めたのは今日だけです。通常だったら太くても、ワイヤー付いてても問題ない。釣れてる時は軽いジグで、リーダーは太くして、ワイヤー付けて、切られないようにした方が良いです」との事。取材日はあまりに魚の反応が渋いが故の“苦肉の策”。こんな日もあるので用意は必要だが、釣り師としては臨機応変に対応したい。また、この時期のタチウオは人気対象魚なので取材日は平日にも関わらず満船。釣れたタチウオを取り込む際は、リーダー(ハリス)を掴んで静かに船中へ抜き上げるのが安全かつ効率的と言えるだろう。
釣況復活、竿頭50~70匹の高位安定!
かくして釣果の谷間となった取材日。この翌日から釣況は復活して、再び最大“指7本”クラスの大型が連日上がり、竿頭70匹という爆発的な釣果をマークしている。釣りの腕を磨くには「良く釣れる時と場所に釣りをすること」が何よりも近道。沢山釣れる中でも失敗した合わせやファイトを心にメモして、釣りの引き出しを増やすには最適なシーズンと言えるだろう。魚との駆け引きが面白く、1mオーバーからぐっと味覚が向上するタチウオ。良型の数釣りに沸く常磐エリアで、是非その釣趣と美味を満喫頂きたい。
施設等情報
施設等関連情報
集合時間:午前4時30分に船着場へ
出船時間:準備出来次第
乗合船料金:1万1,000円(氷・昼食付き)
(※女性・小学生以下 8,000円)
レンタルタックル:1,000円(予約時に確認を)
(※自動膨張式ライフジャケット無料レンタル)
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。