当日の気温は13℃、湯ヶ島のコンビニで入漁証を購入
岩尾川は狩野川支流の中でも最も急峻な山岳渓流で、釣りの出来る最上流部までの行程は約1.5km、標高差約300mである。滝壺、堰堤の高巻きも数ヵ所あり、安全面を考慮してクライミングシューズでの遡行が望ましい。
茅野地区で車道から離れると、最上流部のワサビ田まで作業車両しか入れず、入渓できる場所は見当たらない。この状況(トラック等が入れないので漁協の放流は不可?)では多分、天然ヤマメしか生息していないはずだ。
※伊豆半島は、ヤマメとアマゴの“分岐点”と言われ、どちらも生息している。
雑木林を抜けて用水路を渡り、崖を降りてやっと河原に到着した。早速水温を測ると11℃。毛バリ釣りには充分な温度だ。ところが北風が谷を抜けて毛バリが引っ張られてしまう。「うまく流せない」と釣友がぼやく。
私のタックルはテンカラ竿3.6m、ラインはレベルライン4号、ハリス0.8号1m。釣りを始めて30分。陽の当たる落ち込みで10cmに届かないヤマメが掛かった。今シーズン初の渓流魚。テンカラバリ4号(フライフックだと14番くらい?)の毛バリを咥えた。やる気はあるようだ。
サビの残るヤマメが…
遡行を続けたが、アタリは続かない。昨年の台風のせいか渓相が変わり、倒木、枯葉が多く歩き難い。1時過ぎ、やっと2匹目の15cm位のヤマメが顔を見せた。水深のある大石の下から飛び出して来た。それから10分程過ぎた頃、水深40cmくらいの落ち込み泡の下で同型を釣った。今日は浅瀬にはいないようだ。しかし、1時40分頃になると、水温が上昇したのだろうか、水深20cmくらいの浅瀬で同型を追加する事が出来た。
結局、この日は、この区間とこの時間帯のみアタリが出て、計4匹(小型1匹、15cmクラス3匹)の釣果。勿論、全てリリースした。
今回は捨てバリが機能せず流しバリ
例年、魚が溜まっている高さ20mくらいの堰堤下のプールで10cm位の小型を2匹追加したものの、3時を過ぎた頃から北風が強くなり、気温も8℃まで下がったので今年の初テンカラは終了とした。
私の釣り方は通称「“捨てバリ”釣り」。具体的にはポイントを外して数回毛バリで水面を叩き(着水と打ち込みを3~5回繰り返す)、一呼吸待って、アタリが出るはずと予想したポイントの上流30~50cm上流に毛バリを打ち込む。そしてテンションを掛けずに流してアタリを待つ釣り方。しかし、今回は“捨てバリ”が機能せず、静かにフワッと1投で流した方がアタリが取れた。魚の活性が低い時は静かに流すことも重要だ。
因みに、帰路は見分けの付きにくい杣道を約1時間ほど歩けば茅野地区のどこかに出るが、充分に注意して入渓して頂きたい。
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取材日:3月2日
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