江戸前テナガエビ釣り場「新左近川親水公園」を調査!
梅雨が近づくと本格的なシーズンを迎える釣りモノが「テナガエビ」。汽水域で手軽に狙えるターゲットだけど、奥の深さにハマる釣り師も少なくない。そして、食べて美味しい点も人気の理由ですね。
東京都でも荒川や江戸川、多摩川などの河口域で狙え、江戸川区の葛西にある「新左近川親水公園」もテナガエビの人気釣り場として知られるスポット。5月中旬、今年の釣れ具合を探りに行ってみたところ、まずまずの好感触を得られたのでレポート!
当日は、午後2時近くというかなり遅めに新左近川親水公園に到着。雲が低く垂れこめ、鉛色の空が広がっている。予報では夕方前にまとまった雨が降るらしい。さっそく新左近橋下にある駐車場に車を停め、今回誘ってくれた釣友の久保田氏と、目の前の橋の下ポイントに入る。釣り場へのアプローチの簡単さがここの魅力のひとつ。
ハゼはカンタンに釣れるが本命のテナガエビは?
川を見ると水位が低く、斜めに敷き詰められたゴロタ石は大半が水面に出ている。手早くノベ竿に仕掛けをセットし、赤ムシをつけて釣り開始。ちなみに新左近川親水公園ではリール付きタックルでの投げ釣りはできないので注意です。
足元のゴロタのすき間や竿が届く範囲の沈み石の影に、仕掛けを振り込んでいく。この釣り場は、川といっても流れはかなりゆるやかだ。数回振り込むとウキが激しく動くが、掛かってきたのはハゼ! ここはハゼ釣り場としても有名だが、今日は本命ではないので即座にリリース。
橋の下のゴロタ場を移動しながら、テナガエビが潜んでいそうなすき間を探っていくと、ようやくウキがモゾモゾと動く…。ちょっと待ってから、軽く竿で聞くと生命感があり、竿を立てるとピンピンというエビ独特の引き! 残念ながら、抜き上げ中に空中でハリが外れてしまったが、シーズン最初の手ごたえに思わずほくそ笑む。ところが、この後は1時間近く探るが、2人とも釣れるのはハゼばかり…。天気もだんだん怪しくなってきたので、雨が降り出す前にポイント移動することにした。
待望の今年初テナガエビをキャッチ! 良型も顔を見せた!
川沿いに数分歩いて、中左近橋の下へ入って釣り再開。一投目は、目の前の水中に岩がいくつか固まった、いかにもなところへ仕掛けを入れる。ウキがなじむと、すぐにピクピクとアタリ。岩の間へジリジリと動くのを確認して竿に乗せるようにアワセる。ピピピッという引きを感じつつ抜き上げると、まだ小ぶりなメスだが、幸先よく待望の1匹目をキャッチ。
この後はこまめに立ち位置をかえて、足元のすき間や沖目の岩陰をていねいに探っていった。ハゼたちにさかんにアタックされながらも、筆者も久保田氏もエビのアタリを捉えることができた。乗らないアタリも多いが、ポンポンと釣れるタイミングもあり、2人とも飽きない程度にエビを釣り上げていく。まだシーズン初期だからか、同じ穴に複数潜んでいる感じではなく、エビが好みそうなところを探りながら釣った方が数は伸びる印象。移動してから2時間弱で、大きなハサミを持ったオスも混じって、2人で8匹を釣ったところで雨が降り始める。これから夕方の時合いかとは思ったけど、かなり強く降る予報だったので、今回は欲をかかずに釣りを終了~。
ちなみに釣り上げたテナガエビは、すべて久保田さんに持ち帰ってもらい、美味しい唐揚げになったとのこと。釣り上げたテナガエビを肴にして飲むお酒は格別ですよね!
梅雨が近づけばいよいよテナガエビシーズン本番!
新左近川親水公園は、荒川と旧江戸川をつなぐようにして流れていて、ゴロタの敷かれた護岸が続いている。川にかかる橋の下は人気のスポットだが、それ以外の岸でもテナガエビは狙えるので、アタリが少ないときは移動しながら探るのがアリだと思う。足元中心に釣るなら竿は1.5~1.8mでも十分釣りになるが、水位が低いときは3mクラスの竿があると沖目が探りやすい。梅雨が近づくにつれ、だんだんとテナガエビの数は増えていくので、見えるエビを狙うサイトフィッシングもできそうだ。
しかし、人気釣り場なので、休日は混雑を覚悟した方がいいだろう。駐車場やトイレ、自販機も完備で、大型の遊具やカヌー施設もあるというファミリーにもオススメの釣り場だけに、他の公園利用者やカヌーなどの迷惑にならないように釣りを楽しみたい。近くにはスーパーやコンビニもあって便利だが、近所にエサを買える釣具店はないので事前に用意のこと。
施設等情報
施設等関連情報
(午前7時から午後9時半)
左近橋下駐車場15台(24時間)
※最初の1時間200円/以降1時間ごとに100円
トイレ・自販機あり
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。