【100%琵琶湖産】追い気満点!灼熱の安曇川はアユの追星で煌めいた!

「思えば遠くへ来たもんだ~」。6時間の道のりをひた走る。景色は流れ、夜明けの車窓にはどこまでも続く夏空が広がった。向かうは“アユ釣りの聖地”、日本一の数釣り河川としても知られる滋賀県・安曇川。これぞ100%琵琶湖産天然アユ!川は“真っ黄っ色”の追星が煌めくアユで溢れていた。

  • 滋賀県 安曇川

1日目は30cm増水からのスタート。支流・北川は貸切りで真っ黄っ黄が連発!

前日、安曇川の水位はゲリラ豪雨により70cm高。今日の天気予報は良好だが…。水位は下がるのか?6時間かけて向かう私達には“賭け”の釣行となった。今回は朽木地区での釣り。いくつかポイントをチェックして回ったが、釣り人はそれなりにいるものの水量は多く、流れが速くなっていた。そこで向かったポイントは安曇川と支流・北川の合流点。水位が下がるまでは北川で竿を出す事に。石を見るとしっかり垢が残り良い色をしていた。

橋から川を覗くと良型のアユが多数見える。橋から見えるアユは追星までくっきり!「そうそう、これよ〜」。このアユに会うためにはるばるやって来たのだ。本流には釣り人が多数入っていたが、北川には見える限り3人の釣り人のみ。早速アユの見えた橋下で竿を出してみると、私の立っている後ろで、前で、横で、アユが跳ねている。これは期待が持てると思ったものの、朝一であること、さらに増水と低水温の影響もあって、入れ掛かりのスタートとはいかなかった。

それから30分後…「やっと来た〜!」。竿が大きく曲がった。オトリアユが水面を切って掛かり、アユが顔を見せた。「真っ黄っ黄〜!じゃない…。オレンジ?」最初の1匹は地元で言う「アカムツ」という魚だった。くう〜アユじゃない。オトリもすっかり弱り、早々に選手交代となってしまったのだが、これが功を奏したのか、先程とは打って変わっての即掛かり。念願の〝真っ黄っ黄アユ〟がやって来た!手中にしたアユは、惚れ惚れするような追星のアユだった。スイカの香りが漂う。ハリをひったくるこのパワー、これぞ安曇川のアユだ。

オトリが変われば5連チャン!湖産アユが力強くハリを引ったくっていく。良型だと目印が上流へと吹っ飛んでいく!あ〜たまらん。時間を忘れ没頭した。そうこうしている内に、水位が下がると水温も上がって来た。ここからが本当に凄かった。琵琶湖アユの本領発揮である。3連チャン!5連チャン!の入れ掛かりタイム!!周りを見渡すと川には私1人。貸切り状態のパラダイスだ!「あ〜来てよかった!」と心から思えるひと時を過ごすことが出来た。思わず頬も緩む。やり切った1日の終わりには、足も腰も腕も嬉しい悲鳴をあげていた。

支流北川は貸切り状態!右岸のヘチには多くのアユが…
記念すべき1匹目はアカムツさんが登場
水温も上がると琵琶湖アユの本領発揮だ。サイズに関わらず強いアタリでハリをひったくる!
昼近くなると本流安曇川も入れ掛かりのスタートだ。あちらこちらで竿が曲がる!

2日目は“人気ポイント”から“地元の人お勧めポイント”へ!

「今日も張り切っていきまっせ〜!」。夜明けと共に準備開始。あのアユに今日も会えると思うとおちおち寝てなんていられない。(笑)
この日は、朽木地区でも一番の人気ポイント、『村上オトリ店』前からのスタートだ。川はすでに多くの釣り人で賑わっていた。オトリ店より少し上流の瀬肩からのスタートだ。仲間達も上流に向かって歩いていった。

周りを見渡すと、早朝にも関わらずあちらこちらで竿が曲がっていた。早速足元からオトリを放つと、1mも進まずに1匹目が…。昨日よりも小振りだが、相変わらず追星の濃さには感動してしまう。上流の釣り人は、右岸ヘチを狙って良型を連発。このポイントでは大小様々のサイズアユが掛かってくる。

強い流れにオトリを送り出すと、今回の釣行の中で一番良型アユが物凄い勢いで目印を吹っ飛ばした!大きく曲がった竿。竿を立てタモを構える。ひとつ1つの動作全てを大事に噛み締めるように味わった。夏空に舞ったアユは、真夏の日差しを浴びて煌めきを増していた。あちらこちらで空に舞うアユは、まるで川に多くの流れ星が流れるようだった。相方も連発中!いつに無く真剣な面持ちだ。「あ〜楽しい〜」。

午後から場所移動。前日地元の人から教えてもらったお勧めポイントへ。道の駅裏のポイントへ向かった。瀬もトロもチャラもとバラエティーに富んだポイントである。「ヘチを丁寧に狙うと良いよ!」というアドバイスを守り、左岸の極浅のチャラ瀬でスタート。ここは実に石色が良かった。オトリを放つと秒殺! サイズは小さいもののアタリの強いアユだった。そのチビアユをオトリにして送り出すと、ひと回りサイズアップしたアユを連れて帰って来てくれた。流れの筋を変えるとすぐに反応。バリバリ!ガツガツ!ガッツーン!の連発だ。常に反応を見せてくれるポイントだった。

“琵琶湖アユ”は日が暮れるまで釣れ続いてくれた。曳き舟もバチャバチャと大漁!やめ時を失って、今日も足も腰も腕も悲鳴を上げるまで川に立ち続けてしまった(笑)。

2日目も朝から灼熱の夏空が広がった
小振りなアユも多いが驚くほどアタリは強い
釣れるアユは全て真っ黄っ黄!この追星には心奪われてしまう
関東ではなかなか会うことが出来ないアユ釣り女子にもお会いできて嬉しかった!そして、その腕前はさすがだった!アユを連チャンかっこいいぜ〜
安曇川で釣りをするのは初めてという友人も夏空の下、湖産アユの強い引きを大いに楽しんだ
道の駅裏のポイント!左岸のヘチはアユで溢れていた!
見よ!この追星!連チャン!止まらん、止まらんぞ〜
相方も瀬で錘作戦成功!入れ掛かりを満喫中

全ての友釣り師を楽しませてくれる安曇川!

アユも人も出会い多き釣行となった2日間。総引数112匹。増水が続き、決してベストコンディションでは無かったが、このポテンシャル!「日々“束釣り”が出る」。これが最強の数釣り河川安曇川だ。

安曇川には、他の河川では中々見ることの出来ない若者や初心者、女性の友釣り師の姿が多く見られた。川相も優しく、何よりもアユが良く釣れる!ベテランも勿論だが、全ての釣り人を楽しませてくれる河川がここにある。一度足を運べば、誰もが安曇川のファンとなってしまう事だろう。

ロケーションも美しい安曇川。今回の釣行で最後に見上げた夕陽は夏雲を照らし、美しいグラデーションの空を作っていた。この空を見上げるまでは長い道のりが必要だが、この安曇川のアユ達が必ず私の足をここへ導いてくれる事だろう。

安曇川、琵琶湖産天然アユ。その底力は計り知れない!安曇アユよ、楽しい時間をありがとう〜。また会いに来るぜ〜!

施設等情報

朽木地区 年券無し 日釣り券3000円
「村上オトリ店」
高島市朽木岩瀬466-2
0740-38-2524
5:00開店 オトリ1匹500円
駐車場有
http://murakami-ayu.blog.jp/
「アクセス」
北陸自動車道 木之本ICから約50分 朽木漁業協同組合

施設等関連情報

朽木漁業協同組合
滋賀県高島市朽木市場667
0740-38-2541

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

SHOHEY 鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。

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