ニュースリリース

第19回「釣りビジョン」番組審議委員会議事録

開催年月日 2009年2月27日(金)14:00~15:05
開催場所 株式会社釣りビジョン(東京都新宿区西新宿三丁目9番19号)
出席者 ■番組審議委員:7名中6名出席
  松井義侑、(島野容三代理)島津孝一、服部善郎、倉垣友彦、來田仁成、鈴木康友
  (欠席 水口憲哉) 敬称略
■(株)釣りビジョン:11名出席
  有澤僚、中島實、武笠徹、佐藤静雄、池上浩之、濱田充良、野口哲雄、高橋和義、吉田 諭、江守麻理香
  宮崎涼子
■ オブザーバー:1名出席
  清宮栄一 (財団法人日本釣振興会 専務理事)
議案 はじめに 新任委員ご紹介
議案1 当社「放送番組の編集の基準」改定について
議案2 番組に対するご意見(クレーム)について
議案3 番組「SUGOIアワー112」の放送自粛について
議案4 釣り人の海でのソフトルアー(ワーム)使用について
審議 上記の議案に関して審議を実施した。審議内容については以降の通り。

 

 

当社
開始宣言 12:00
当社
はじめに、番組審議委員会にご就任された新任委員のご紹介をさせていただきます。
横溝弘史様、矢頭晃様、山田邦子様 の3名に新たに番組審議委員に加わっていただき、皆様の専門的知見から、当社番組運営へのご意見を頂戴したく、ご紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

議案1

当社
この度、新BS放送免許申請に伴い、当社「放送番組の編成の基準」の改定を行いました。 
参考資料として、放送法(番組基準及び番組審議機関に関する条文)の抜粋をご用意いたしましたのでご覧ください。また、改定した内容の当社「放送番組の基準」関連資料に基づき担当者よりご説明いたします。
当社
従前から放送法に準拠し、当社「放送番組の基準」に基づき運営を行ってまいりましたが、BS 放送免許が認定された場合、幅広く多くの視聴者の方々へご覧いただく環境が想定される中で、より一層社会の信頼にこたえる放送を行うべく、当社の放送に対する信念を明文化いたしました。 以下、当社「放送番組の編集の基準」へ追記した内容です。

当社は、趣味・娯楽番組(主に釣りに関する各種情報を中心としたアウトドア関連の放送番組)を中心に視聴者に提供する放送局である。当社は、各地で受継がれてきた歴史のある釣りを中心とした地方独特の優れた文化の保存並びに新たな文化の育成及び普及に役立ち、我が国の高度情報化社会の実現に寄与するため、法と秩序を尊重して、言論及び表現の自由を守り、また、民主主義に従い、基本的人権と世論を尊び、視聴者からの要望に耳を傾け、社会の信頼にこたえる放送を行う。
当社
改定内容についてご審議お願いいたします。
委員
異議なし
当社
それでは、第1議案に合意いただきましたので、次の議案に進めさせていただきます。

議案2

当社
次に、2010年4月~2010年9月までに弊社に対して視聴者より多々頂戴しているご意見について、該当映像を交え個別に審議頂きたいと思います。
当社
まず、ご審議いただきたい番組は、「Megacomplex5」のナレーションに対し、カタカナ用語が多く分かりにくい、というご意見についてです。
当社
こちらのナレーターの方は、横文字を使われる頻度が高いかもしれませんが、バスフィッシングの文化の一部として、専門的な言葉はカタカナ用語として受け入れられていると考えています。
委員
逆に、商品名などカタカナ用語を日本語に置き換えるのは大変だと思う。
委員
バスフィッシングを行っていく中で、自然に入ってくる言葉だと思う。
委員
特に問題ないのではないか。
当社
次に、「LURE FREAK44」について、カメラレンズにくもりがあり映像が見づらかったというご意見に対し、審議願います。
当社
くもりの原因としては、内部結露によるもので、機材の交換が出来ない状況の中、撮影をおこなった為に起こりました。
委員
劇的な瞬間を撮影する中、やむを得ない状況もあると思うので、テロップなどで原因を説明すれば、視聴者の方も理解されると思う。
当社
今後は、必要に応じ状況の説明を行うなど配慮して行ってまいります。
当社
次に、「ランガンパニック」について、審議願います。
当社
畦道での撮影について問題があるというご意見に対してですが、私有地と分かり所有者に許可を取っております。弊社では事前にコンプライアンスを重視し、ロケ地の選定を行っておりますが、どうしても現場で予定外の場所へ立ち入ることがあります。今後は、撮影終了後にも、ロケ地の確認を行う等の対策を進めてまいります。
当社
ご理解いただきましたので、次に、出演者の言動についての否定的なご意見に対し、審議願います。
委員
出演者のしゃべり方に対しては、表現の一つで釣れて嬉しいという気持ちはよくわかる。派手に喜び過ぎてしまい、反感を買ってしまったのではないか?と思うが問題ない。
当社
関西弁のナレーションに不快感があるというご意見についてですが、番組の演出上このような表現を使っております。
当社
次に、「俺たちのバスフィッシングR」について、ロケ地で路上駐車をしたのではないか?というご意見に対し、審議願います。
当社
弊社では駐車に関しては厳重な注意を徹底しており、今回のロケも、実際にロケ現場より離れてはいましたが、駐車場に停めております。
委員
一般的に、釣り場において駐車場の問題は、色々な所でトラブルになっているのは事実であり、課題が多く残っていると感じている。釣りの業界として対応していくべき問題でもある。
当社
次に、「とことんエギパラダイス」について、堤防に付いた烏賊の墨を洗いもせずに帰ってしまったのではないか?というご意見に対し、審議願います。
当社
実際は、スタッフが水を流して帰っております。
委員
番組の中で、堤防を綺麗にしている様子を映像に残して放送する必要があるのではないか?
当社
今後、必要に応じ配慮して行ってまいります。
当社
次に「伝心伝承」について、出演者の方言が分かりにくいというご意見に対し、審議願います。
委員
地域文化の継承の意味合いで、味があるので良いのではないか?
当社
次に、「SALT Dreamer2」の中で、出血している鯖を海に戻すのは問題だというご意見に対し、審議願います。
委員
血が出ているのはダメだと思う。
委員
リリースしても死ぬのではないか?
委員
おそらく、他の魚のエサとなる。
委員
このシーンは判断がとても難しい状況であると思う。
当社
キハダが何を追いかけているかを番組内で見せたかったという意図があり、鰯と思っていたところ実は鯖だったという部分を表現したく、放送いたしました。
当社
今後は、検討しながら制作していきたいと思います。
当社
次に、「Osprey’s EYE」について、ナレーションが聞き取りづらいというご意見に対し、審議願います。
委員
この番組にあった演出なので、問題ないのではないか?
当社
出演者の方が、世界で活躍されている背景を表現するための演出です。
委員
問題ないと考える。
当社
次に、「魚種格闘技戦!」について、ライフジャケットを着用していなかったとのではないか?というご意見に対し、審議願います。
当社
実際は、ポーチ型のライフジャケットを着用されているのですが、ウェストバックと間違えられたと思われます。
委員
この形は普及してきているので、着用方法など教育していけばよいのではないか?
委員
番組内で、安全指導していくようにすればよいと思う。
当社
現在、他の番組も含め、ライフジャケットの着用を促すテロップを出しています。今後も番組内でフォローしていく方向です。
当社
次に、「黒鯛・東京湾STYLE23」について、出演者が軽装すぎるというご意見に対し、審議願います。
委員
確かに軽装なので、気をつけてほしい。
当社
今後、出演者には、服装についても促してまいります。
当社
次に「トラウトGallery」について、何故シングルフックで釣らないのか?というご意見に対し、審議願います。
委員
時代の流れは、シングルフックになっているのは事実である。
当社
どのように釣るかは、出演者の主張やこだわりに合わせて、番組を制作しています。
委員
そのスタンスは正しいと思う。
当社
次に、「本気でオカッパリ」について、“同じ魚をまた釣った”という発言に、リリースしたと思わせるシーンがあったというご意見に対し、審議願います。
当社
こちらのロケ地は、リリース禁止の場所ではありませんでした。
委員
視聴者にとっては、リリース禁止の場所かどうか、番組を見ている限りでは分からないので、注意したほうが良いと思う。
委員
特殊なシチュエーションだったため、テロップなどで状況を説明すれば良かったのではないか。
当社
今後、状況を鑑みて配慮してまいります。
当社
次に、「五畳半の狼」について、音声の音量が小さいので改善して欲しいというご意見に対し、審議願います。
委員
実際に聴いてみても、音量が小さいとは感じないので、問題ないのではないか。
当社
当社では、放送基準のデシベルを全番組で遵守しています。
当社
次に、バス釣りの番組において、歯でラインを切るのは止めて欲しいとのご意見に対し、審議願います。
委員
歯でラインを切ることは釣りでは自然な行動で、理解できる。ラインの切れ端を回収されていれば良いと思う。
当社
ラインを切った後のゴミを拾うことは、励行しています。
当社
次に、磯釣りの番組内で、ボート用の膨張式ライフジャケットを着用しているのは問題だというご意見に対し、審議願います。
委員
番組内で、シーン別で安全性の喚起を促すようにしてほしい。
当社
今後、ライフジャケットについては、番組の内容別に使い分けを行ってまいります。
当社
次に、「ファミリーフィッシングのススメ」他について、番組企画内容を見直してほしいというご意見に対し、審議願います。
委員
ビギナー向けの番組も増やしていけば良いのではないか?需要の掘り起こしになるような番組も期待する。
当社
今後、アウトドアなど幅広い層に向けた番組作りが必要になってきていると認識しています。
当社
次に、バス番組について、環境への取り組みを警鐘してほしいというご意見に対し、審議願います。
委員
ブラックバスは外来魚という間違った観点からの意見だと思う。
当社
今後、スタジオ番組などで見識を深め、啓蒙して参ります。
当社
次に、視聴率調査やアンケートなどの有無に関するご意見に対し、審議願います。
当社
視聴率調査は行っています。CATV局の中には、人気番組ランキングなどもあります。
委員
客観的な指標があるのは良いことだと思う。
当社
次に、ローカルルールを紹介してほしいというご意見に対し、審議願います。
委員
 全国のルールを調べるのは大変だと思う。
当社
全てのローカルルールを網羅するのは難しいですが、把握している時点で対応しています。
当社
以上で、第2議案をご審議いただきましたので、次の議案に進めさせていただきます。

議案3

当社
次に、番組「SUGOIアワー112」の放送自粛について、顛末をご報告いたします。
当社の「放送番組の編集基準」にあります、

  IX.性表現 5全裸は原則として取り扱わない。
    肉体の一部を表現するときは、下品・卑わいの感じを与えないように特に注意する。 

に、抵触すると判断したため、放映自粛を決定致しました。
委員
下品な感じがするので、自粛して良かったと思う。
当社
番組内の企画及び撮影の仕方に問題があったと認識しており、今後十分留意して行ってまいります。

議案4

当社
次に、海水面で回遊魚や青物・鯛等を狙っての、ソフトルアー(ワーム)を使用した番組について、当社では控えてまいりましたが、少しずつ番組に取り上げてほしいという依頼が多くなり、今後どのような対応をしていくべきか、ご判断いただきたいと考えております。
つきましては、財団法人日本釣振興会のワーム問題に関する対応及び社団法人日本釣用品工業会によるワーム問題の研究調査結果をオブザーバーよりご説明いただきたいと思います。
オブザーバー
社団法人日本釣用品工業会では、10年前に環境ホルモン等の疑いのある物質については使用しないという自主規制を決定致しました。
その後、釣り業界ではワーム問題に関する議論を続けてまいりましたが、明確な方向が示されない中、先ずはできることから取り組むこととし、財団法人日本釣振興会では、平成21年より以下のワーム問題に対する指針をまとめ、ホームページ上に掲載しています。
  • 湖底清掃の継続及び強化
  • ワーム使用の自粛・制限の広報
  • アングラーズバンドの拡販による湖底・海底清掃資金の捻出
  • 製造メーカーとの協働推進
また、社団法人日本釣用品工業会は、「魚によるワームの飲み込み試験とその影響評価」を研究機関に調査を依頼し、実験結果は以下の通りとなりました。
  • 塩ビワーム・生分解ワームともに半数以上の魚で4ヶ月後も体内(胃腸)に残存していた。
  • 胃腸の外見の変化(変色・タダレ等)は見られなかった。
  • すべての魚について、悪臭は確認されなかった。
  • 体内に残っていたワームは臭いがほとんどなく、ワームに添加されていた可塑剤やその他の添加材(味覚成分・油剤・臭い成分等)成分は体内から排出され、残っていなかった。
実験結果では、“胃腸にワームが残存していた問題”について、一部の樹脂材料を用いた製品での摂餌試験において全て排泄されたという結果もありました。
また、社団法人日本釣用品工業会では、「ワーム環境協力シール」をワームのパックに貼り付け、消費者(メーカー)に応分の資金負担をお願いするシステムの運用を、2011年1月より開始いたします。ここで集められた資金は、財団法人日本釣振興会へ「湖底・海底清掃業務」として委託することになりました。
当社
このような対策が講じられる中、ワームを使用した番組の制作について、番組審議委員のご意見を伺いたいと思っております。
委員
現状、ワームを使った海の釣りは、市場が広がっている中、徐々に番組でも取り上げて欲しいという意見は多く聞かれる。
委員
番組審議委員会で結論を出すには重たいテーマではないでしょうか。
当社
番組審議委員会で海水面におけるワームの使用を控えたほうがよいと判断した経緯があるので、この場で議論させていただきたいと考えております。
当社
様々なご意見や業界でのご対応を踏まえて、今後、議論を進めさせていただき、試験的にこのような番組を実施させていただきながら、社会や皆様のご意見を反映していきたいと思います。
委員
試験的に進めることに関しては良いと思う。
当社
それでは、第4議案については、社会的反応を見ながら来年1月以降、試験的に進めていくことにいたします。
当社
最後に、水口憲哉様より番組審議委員の辞任の申し出がありました。本日をもってご退任されることをご報告いたします。
今後も色々とご意見いただきたくお願いいたします。以上で番組審議委員会を終了いたします。
 

終了時間 14:24

以上