開催年月日 | 2015年4月23日(木)13:30~15:40 |
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開催場所 | 株式会社釣りビジョン(東京都新宿区西新宿三丁目9番19号 イマス西新宿第二ビル3階 TEL 03-3373-0753) |
出席者 | ■番組審議委員:9名出席 岡田順三(JGFA名誉会長)、鎌田孝史(株式会社浪漫堂 代表取締役社長) 工藤貴史(東京海洋大学 准教授)、鈴木康友(株式会社つり人社 代表取締役社長) 松井義侑(公益財団法人日本釣振興会 名誉顧問)、山田邦子(タレント) 山田源太(水産庁資源管理部漁業調整課沿岸・遊魚室 釣人専門官)、横溝弘史(経営コンサルタント) 來田仁成(一般社団法人全日本釣り団体協議会 副会長理事)(敬称略、50音順) ご欠席:安藤栄信(一般社団法人日本釣用品工業会 専務理事) ■オブザーバー:3名出席 飯島正宏(東京湾遊漁船業協同組合理事長)、笹川吉彦(公益社団法人東京都盲人福祉協会会長) 清水司(一般社団法人日本マリン事業協会振興室長)(敬称略、50音順) ■(株)釣りビジョン:11名出席 有澤僚(代表取締役社長)、岩崎信夫(取締役管理部長)、野口哲雄(釣りルール担当部長) 吉田諭(第一制作部長)、佐藤静雄(第二制作部長)、池上浩之(第三制作部長) 高橋和義(人事担当部長)、濱田充良(営業企画室長)、山本健次(編成制作管理部担当課長) 江守麻理香(デジタルコンテンツ部長)、塚越真美(事務局) |
議案 | 議案1 解説放送番組に対するご意見について 議案2 番組に対する視聴者のご意見(クレーム)について 議案3 東北エリアでの番組制作について 議案4 ブラックバス番組制作にあたっての検討事項 (水槽に入れたバスの撮影、リリースシーンの番組露出) 議案5 その他 |
報告 | (1) 初心者向け釣り普及企画「釣りはじめます!」について (2) プレジャーボート協議会(仮称)について (3) 釣りビジョン4K制作番組について (4) その他 |
審議 | 上記の議案に関して審議を実施した。審議内容については以降の通り。 |
- 当社
- 開始宣言 13:00
【議題1 解説放送番組に対するご意見について】
- 当社
- それではまず解説番組に対するご意見をお伺いしたいと思います。「魚種格闘技戦!」「大漁!関東沖釣爆釣会」の2番組です。女性の声が解説になっており、通常の放送では解説は流れておりませんが、副音声に切り替えると解説が流れます。
- 都盲協
笹川会長
解説は快適に入っており、画面は見えませんが情景は手にとるようにわかります。- 当社
- 手探りでやってきておりますが、今後も同じ方向でより工夫をしていきたいと思います。また至らぬところがありましたら、随時ご指摘いただければと思います。
- 委員
- その方向で頑張って下さい。
【議題2 番組に対する視聴者のご意見(クレーム)について】
- 当社
- 次に番組へのご意見の審議へ移ります。2014年10月から2015年3月までに届きました視聴者の方々からのご意見について、該当映像ご覧頂ながら個別に審議願います。
- 当社
- まず磯釣り番組「Oh!エド釣り日記」で、堤防上での釣りシーンで立ち入り禁止の黄色の線を越えて釣りをしていたというご指摘についてご審議願います。
- 当社
- 立ち入り禁止エリアは赤い線となりまして、黄色い線は注意エリアとなります。ロケの際も監視員の方がついてくださっており、釣り座を決める際も、出演者のエド山口さんも「ここは大丈夫か?」と監視員の方に確認してロケを進めさせていただきました。ただテレビで見ている方に誤解を与えていることは事実なので、禁止エリアではないとしても、テレビとして映像を届ける際には注意を払うよう気をつけていきたいと思います。
- 当社
- 日本釣振興会が国土交通省と交渉して防波堤の多目的使用に関する検討会(座長:來生新 放送大学副学長 以下「検討会」という)をつくって頂き、そこで線引きのルールを作りました。
防波堤を開放する際に幅2m以上という規定となっています。当初は防波堤の端から落ちる危険があるだろうと言うことで柵を作ろうという考えをお持ちでしたが、柵があっても波で壊れますので、柵の方がかえって危ないということになりました。黄色い線は立ち入り禁止の線ではなく、こちらから先に行くと落ちる可能性が高いですよという注意喚起の線です。実際にはライフジャケットをつけて入るというルールになっておりますで、「立ち入ってならぬ」という線ではありません。「立ち入ってはならぬ」という線は赤で表示しましょうというルールになっており、こちらの防波堤ですと、上の段にあがるところに赤い線が付されております。赤は完全に立ち入り禁止です。特にテトラポットのところは危険ですので赤い線になっています。白い線は釣場と歩行路を分離する線です。防波堤に立ち入るときは、自己責任で入るということが考え方の基本になっております。リスクについて確認したことで立ち入ってくださいということです。 当時震災のあとでしたので、検討会では、防波堤で地震があったときは10分で避難を考えねばという検討もありましたが、世の中のビルや施設においてそのような決定はないので、自分が今いるところからどこくらいで避難できるか、自己責任のリスクで自分がどこで釣りをするか、そういうことを認識して釣りをしてくださいということになったそうです。そして、いざ落ちたときのために浮環、梯子等の設置をしていると伺っております。 - 委員
- 実際に黄色い線に立ち入らないで釣りをするのはへっぴり腰で釣りをすることになり、線内に入ることはやむを得ないのではないでしょうか。
- 委員
- 線の意味をほとんどの人が知らないと思いますので、黄色い線はこういう意味を持つということを放送していただけると、全国で釣場を開放する為には非常に有効になると思います。
役所の方は柵を作るための予算について大変苦労しておられますので、黄色い線ですむのであれば大変ありがたい。それを役所の方に知っていただかないといけません。 - 当社
- 釣りビジョンのHPには防波堤等の開放のガイドラインは常に出しております。
- 委員
- 釣場の方では、黄色い線についての解釈の掲示はされていないのでしょうか?
- 当社
- ありません。駅のホームの黄色の線と同じです。線から先は落ちる可能性があるという注意の線です。
- 委員
- わかりました。
- 当社
- 続きましてトラウト番組「TROUT QUEST」の出演者の口調が偉そうで不快だというご意見についてご審議願います。
話している内容は普通ですが、手を腰にあてていることが多いので、もしかするとそこが偉そうに見えてしまうのかもしれません。 - 委員
- 番組を見ていても、そんなに偉そうには感じませんが。
- 委員
- 特に不愉快には感じません。まったく問題ないと思います。
- 当社
- わかりました。
- 当社
- 続きましてバス釣り番組「霞ヶ浦ダンディ~」で釣った魚の持ち時間が長く、扱いも雑だというご意見についてご審議願います。
- 委員
- ある時間を過ぎたら先にリリースをして話した方がいいですね。
- 当社
- 映像は2分程度ですが、実際は3分ほど持っていたと思います。
長くても1分ほどでしょうか?できるだけ早くリリースした方がいいことはディレクターもわかってはおります。 - 委員
- どのくらいが普通でしょうか?
- 当社
- 通常ですと、釣って、カメラに見せて、魚の頭からお尻の方まで映して、引いて、ではOKですということでリリースする、その後どうやって釣れたか解説するのが一般的です。
- 委員
- 普通遊びで釣りに行くときは、釣って、上げてから写真を撮ったりしますよね。
もっとかかっているのではないでしょうか? - 委員
- リリースしてから話したほうがいいのではないでしょうか?
- 委員
- 今の映像が2分であったなら、1分を過ぎたら視聴者は長いなと思うのではないのでしょうか?
- 当社
- 海外では魚種によってはリリースについてのルールがあるところはたくさんありますが、日本にはありませんよね?
- 委員
- 公の水面で何分以内といったリリースについてのルールがあるところは聞いたことはありません。
管理釣場などではあるところもあると思います。 - 委員
- これでないといけないというルールはありませんが、皆さんマナーを持ってやっていらっしゃいます。
今回は長すぎるし、バスの番組はみんな長くてかわいそうだなと思います。ただ子供たちも釣れたら写真も撮りたいし、それは仕方ないと思いますので、規定はありませんが、マナー・程度の問題だと思います。 - 当社
- 基本的に釣りビジョンのバス釣りの番組は、再放流の禁止されている場所では撮影を行っておりません。
- 委員
- 自分自身が釣った場合は、嬉しくて時間を忘れてしまいますが、他の人が釣ったのを見ていると「早くリリースしてあげて」という気持ちになりますよね。 見ている側は魚の気持ちになって苦しくなってくるのではないかなと思います。
- 当社
- 今後はもう少し早くリリースするということで気をつけていきたいと思います。
- 委員
- わかりました。
- 当社
- 続きまして「磯釣りGallery」の石鯛釣りの番組ついて、出演者がライフジャケットの股紐をつけていないのではないかというご指摘についてご審議願います。
- 当社
- 現場にいたスタッフに確認しましたところ股紐はつけているということです。
ライフジャケットとヒップガードが一体型になっているものを使用しておりまして、番組は2パターンの衣装があったのですが、一体型になっている方は確認しづらいですが、股紐の目的は果たしているという確認が取れております。 - 当社
- わかりました。
- 当社
- 続きまして「ENJOY FISHING」の出演者について、先生に対してタメ口を聞いたり無礼な態度をとったりするのが不快だというご意見についてご審議願います。
- 当社
- 出演者はグルジア出身のアメリカ人女性ですが、制作の意図としては、他の女性タレントが出演している番組との差別化を図る目的で最初は作っておりましたが、ご指摘いただいた部分については少しずつ直していこうと話しているところです。
- 委員
- 直ってきているのでしょうか?
- 当社
- 直ってきております。普段は非常に丁寧な方ですが、カメラが回るとこうなってしまいます。
- 委員
- 外タレはタメ口の人が多いですよね。それをいいととる人も多いですよね。他の番組と差別化を図る演出意図があるのでしたら、これはこれでいいのではないでしょうか。
- 委員
- そんなに悪いとは思いませんが。
- 当社
- わかりました。
- 当社
- 続きましてはバス釣り番組「5Lton」の内で、緊急地震速報と勘違いさせる音を出すのは無神経だというご意見についてご審議願います。 (番組の音声と、実際の緊急地震速報の音声を聴き比べてもらう)
- 委員
- 全然違いますね。
- 委員
- 問題ないと思いますが、画面を見ていないのでしょうね。
画面を見ていないときに「ピピッ」と鳴ったときに「なんだ?」と思うのかもしれませんね。音自体は明らかに違うと思うので問題ないと思います。見ていたら間違えないですよね。 - 委員
- 問題ないと思います。
- 当社
- わかりました。
- 当社
- 続きまして「沖釣りGallery」で外道が捨てられ船の周りに浮いているのが気になるというご意見についてご審議願います。 本命は「ベニアコウ」という魚で1日4~5投ほどしか投げられず1,000m近い水深を狙う釣りものです。 釣り慣れている出演者は外道を釣ることはありませんが、同乗されている方が投げたものが映りこんでしまったというシーンです。 本来であれば画の差し替えを行うのですが、番組構成上なかなか切るに切れない竿先にあたりがでるシーンが直後に訪れまして、非常にタイミングが悪い映り込みになっているとは正直感じながらも、そのまま放映をさせていただいたというところです。
- 委員
- これは仕方ないですよね。
- 当社
- あれは深海ザメですから、船に上げて噛まれると危険ですので、皆さん船べりで外す方が安全なので皆さんそうしています。
深海の魚を釣るときにどうしても外道であがってくるのですが、歯がカミソリのように鋭く危ない魚です。 - 委員
- 確かに危険だと思いますが、画面的に死んでいる魚が浮いている心地悪さがあるのだと思います。ただ持って帰っても処分するしかないので、死んで他の魚のエサになったりするわけですから、よくよく考えるとおかしいことではありませんが、見た目的には興ざめしたという感じなのではないでしょうか。
- 委員
- あれは死んでいません。注射針でも刺せば泳いでいってしまいます。
- 委員
- しょうがないですね、海のものは海へ戻せばいいと思うし、よく死んで浮いている魚も鳥が食べたりしますし。
それでなければ陸に揚げてごみに捨てるか。それよりも海の中で処理したほうが効果はあると思います。あとは見た目の問題ですね。 - 当社
- 「あれは深海ザメで危ないですから船にあげずに離して下さい」と船で言われます。
- 委員
- やはり死んだ魚が浮いている中で「楽しいね」っていうのはちょっと良くないのかもしれないですね。
何投かしか投げられないその絶妙なタイミングであったのであれば、「すみませんでした、気をつけます」しかないですかね。 - 当社
- テロップで「危険ですので触らないでください」と入れた方がいいでしょうか。
- 委員
- そうですね。
- 当社
- わかりました。
- 当社
- 続きましてアジ釣りのルアー番組「Az-ing Lab.2nd」について、ロケを行った愛媛県の「青島」は猫の島で有名な島ですが、小さな島なので撮影によって渡航者が増えるのは島にとって迷惑になるのではというご指摘についてご審議願います。 また当地は「住民の庭を通って移動するような所」だという指摘もうけましたが、ディレクターに確認しましたところ、今回の撮影では住民の庭を通り抜けるようなシーンは無かったということです。
- 当社
- GPSデータを確認してください。弊社は全ロケにGPSを持って行っております。私有地かどうかはっきり書いていないのでわからずに入ってしまっているケースがあるので、許諾を頂く為に、標準作業として所有者にここは通っていいところなのか私有地なのか確認しております。 過去にもバスの番組で、河川なのか田んぼのあぜ道なのかわからず、GPSデータで確認したところ私有地だったので、所有者の方に確認し「結構です」と許諾を頂いたことがありました。
- 委員
- この島は猫を撮影にするのに、一般の方が物凄くたくさんくるそうです。
撮影する為に他人の家にまで入っていってしまうそうです。釣り人が通ることより、そちらの観光客に地元の人が困っているようです。ですので、テレビなどで取り上げないでということなのだと思います。 - 当社
- あとで地図を確認しておきます。
- 委員
- いつもロケ地は来て下さいと言われていくわけではないですよね?来ないでくださいと言われたらどうするのですか?
- 当社
- 行きません。「人が集まると困る」と言われることもあります。そういう場合は行きません。個人の考えではなくその行政(役所)の考え方が基本ですが、ただその地区の行政が、来て欲しいという考えを持っていても、特段の問題があるケース、例えば釣り人が迷惑をかけているとか駐車場の問題が起こっている場合だとか、そういう場所へ撮影は行きません。
- 委員
- わかりました。それでは確認が大事ですね。
- 委員
- 本来釣場はみんな隠したいわけですよね。それを気にしていたら釣りの写真・映像は撮れないです。
- 当社
- また、弊社の内規では内水面におけるフライのトローリングによるトラウトフィッシングは撮影していません。映像だと完全にポイントがわかってしまうからです。仕掛けがわかるとその時期に群れで回遊してきますので、釣りきられてしまいます。釣り人が何年もかかって育てたポイントを一発の映像でだめにしてしまうような撮影は、基本的にはしないという方向ではしております。それに準じた方法で他の釣場も検討しております。
- 委員
- わかりました。
- 当社
- 続きましてバス釣り番組「Gan’s Gangs」において釣り上げた魚をコンクリートに叩きつけているというご指摘についてご審議願います。
本来ですと抜きあげてラインをつかむことがよくありますが、魚が大きかった為にコンクリートの上においたというところです。 - 委員
- 叩きつけると言う動作ではないと思います。
- 委員
- あれぐらいはしょうがないのではないでしょうか。彼は大きいルアーで大きい魚を釣るのが得意だからかなりスムーズにやっている感じがしますが、そうじゃなければもっとバタバタすると思いますよ。
- 委員
- 一番正しいやり方はどういうやり方ですか?
- 委員
- 魚のことを思えばネットがいいかと思います。
- 当社
- たまたま今回のシーンは下がコンクリートですが、土や草が生えている場合は、アングラーも極力その上におくようにしております。
- 当社
- カルチャーとしておかっぱりのバスはなかなかネットを使うというのはないですね。
- 委員
- バスは強い魚ですからね。
- 委員
- 今回のシーンは、ラインを緩めていたらもっと自由に暴れてどんどん自分で傷つけてしまいます。 緩めてないので押さえ込んで暴れさせてないようにしていますからね。
- 委員
- 魚種によって扱い方は違いますよね。
- 委員
- 今回はビッグベイトでビッグバスを狙って太いラインで釣っているし、ラインも緩めていないので、正解ではないでしょうか。いいほうだと思います。
- 委員
- わかりました。
- 当社
- 続きまして沖釣り番組「オフショアレボリューションNEXT」において命の安全の為、隊長や他の皆さん自らライフジャケットを着用して撮影して欲しいというご指摘についてご審議願います。
- 当社
- 腰巻のライフジャケットを確認し辛かったかと思いますが、この番組で1度もライフジャケットをつけずに撮影したことはありません。今は番組冒頭部分、船に乗り込むシーン、中CMを開けた部分では注意喚起の「ライフジャケットは必ずつけましょう」というテロップはしつこいぐらいつけております。ベスト型のライフジャケットの方がわかりやすいと思うのですが、出演者さんの、どうしても釣りをするときに首にあたるものは避けたいという意向もありまして、何年も腰巻型を使用しております。もう一人の出演者の方は季節によってはベスト型を使用することもありますが、これ以上はあまりやりようがないので、注意して番組のほうは制作していきたと思います。
- 委員
- ご意見を寄せられた方は、腰巻のライフジャケットをご存知ないのですかね?
- 当社
- そうですね、こういうご意見を多数いただけるようでしたら、番組の中で折に触れてもう少しわかりやすい見せ方があるのかもしれませんが、最近はバス釣り番組でも腰巻型が多いです。
- 委員
- 年に1回海上保安庁で水槽を使った実験をしていますので、それを放映したらどうですか?
- 当社
- 過去にスタジオ番組「つりステーション」で放映しました。
- 委員
- 時々放映したほうがいいかもしれませんね。
- 当社
- 腰巻タイプのライフジャケットがいつも問題になるので、番組内で「危ないからライフジャケットつけようね」ってカチャッとやるのはどうでしょうか?
- 委員
- それがいいですね。たまにはカチャッとつけるところを放映するのはいいかもしれませんね。
- 当社
- それでは番組のバランスを見て着用シーンを入れていくように検討してまいります。
- 委員
- わかりました。
【議題3 東北エリアでの番組制作について】
- 当社
- 震災以来、東北エリアの太平洋側の番組制作を自粛しておりましたが、番審の審議を受けて2015年4月8日に宮城県仙台でカレイ釣りのロケを行い17日に放映いたしました。番組内では特に震災には触れておりません。 今年の3月11日前後の東北地方の被災地を扱った地上派番組のトーンが今年から様がわりしたことを受けて、4月8日にロケを行って今回初めて放送したというものです。一昨々年前までは、地上波テレビ局の扱い方が、震災で被災されている方への同情・心配が全面的であったのですが、それが今回は「頑張っているね、色々な商売が出てきて復興してきているね」と、どちらかというと復興を応援しているようなニュアンスをもって取り扱っている様がみてとれました。 釣りもある意味ビジネスで、東北地方で釣りのビジネスをなさっている方もいらっしゃるわけで、前回の番審でも試験的にやっていったらどうですかということを受けておりましたので、徐々にやっていこうということで始めさせていただいております。
- 委員
- どちらかというと、段々と配慮の方向が変ってきているので、放射線の情報もありますが、問題のない範囲でポジティブに釣りの楽しさを地域と一緒に取り上げていくのはいいと思います。
- 当社
- 現在水産庁の方から放射能の情報は頂いていますので、チェックしてそういった対象魚は取り扱わないようにはしています。
- 委員
- 今は海で言えば、福島県以外だと、宮城県のクロダイとスズキだけが出荷停止であとは全部解除されましたよね。
- 委員
- 実際にロケをされて、竿入れて、魚は濃いですか?
- 当社
- 濃いです。よく釣れていています。
- 委員
- 地元の人たちにも釣りも復興のシンボルのひとつとして元気を出すためにやりたいということで、トローリングでカジキ釣り大会をやろうという話がでていて、今年は岩手県の宮古の港が南部藩の港として開港して400年ということで、今年は開港記念のお祭りがありまして、知事や市町村や環境協会やいろんな人たちが動いていて、今年やりそうな感じです。
やり方としてはJGFAさんのやり方で地元のJGFAさんの協力頂いて、そういうことを地域の活性化としてやったほうがいいと思います。釣った魚は地元の漁協組合へ寄付するそうです。釣りビジョンや地上派でも取材してもらえればと思います。まだ正式決定はしておりませんが、色々お手伝いをしております。 - 当社
- ポジティブな扱い方は復興の支援になると思うので、今後も慎重にやっていきます。
- 委員
- 現場では釣りも復興の取り組みのひとつとして求めている事例も耳にしますので、ぜひいいことだなと思っていますが、復興の度合いはさまざまだと思いますので、事前の確認も大事なことだと思います。
- 当社
- わかりました。
- 委員
- 前回の番審でもお願いしましたが、茨城の遊漁船も苦戦しておりますので、ぜひ番組で取り上げてあげてください。他にも大洗ではトローリング大会も釣果あがっておりますので、今年は大会の取材もお願いしたいと思います。
- 当社
- わかりました。制作の方で前向きに検討してまいります。 大会はコンプライアンスの許可が取れているかと思います。一般のプレジャーボートの方はトローリングが禁止であることをご存知ない方が多く、普通にトローリングをなさっているのが現状だろうかと思います。 当社は合法的に可能な機関・限定的な区域における楽しみであるという捉え方をしておりますので、それに限っては撮影させていただています。
- 委員
- わかりました。
【議題4 ブラックバス番組制作にあたっての検討事項
(水槽に入れたバスの撮影、リリースシーンの番組露出)】
- 当社
- ブラックバス番組について、水槽に入れたバスの撮影シーン、バスのリリースシーンの番組露出についてご審議願います。
- 当社
- 釣った魚の説明をする際に、先ほどもバスを長く持ちすぎではないかというご指摘もありましたが、通常は手に持って釣れた状況を説明することがほとんどですが、数が釣れているわけではなく、じっくりと釣れた状況を説明するために、水槽を使った演出ができないかという声が現場から上がってきました。 実際に撮影は行われて、放送前に社内外で検討した結果、水槽に入れること自体は禁止行為ではありませんが、「新利根川で撮影しております。ブラックバスは釣った場所から移動することはできません。同一の水系・湖沼・河川から移動させると外来魚保護法で罰せられます」ということをテロップで案内して、事実関係をお伝えして、やっていいことと悪いことを明確にしての放送を含めて考えたのですが、外来生物法で禁止されている「運搬」に抵触するように見えたり、違法行為ではありませんが、テロップを入れたところで、そのシーンだけを映すと、お客様に誤った認識、さらに誤解を与えかねないので、今このタイミングで流すのはデメリットが多いだろうということで、今回は放送を見送りました。 今後のこのような映像についての紹介はどのように行っていけばよいか、ご意見等いただけましたら、今後の検討材料にさせて頂きたいと思います。
- 当社
- これまでも「ブラックバスは合法的な釣りです」ということをきちんと紹介していくべきである、リリース禁止じゃないエリアでのリリースシーンを放送してはどうかとご審議していただいております。
今その方向性で撮影をしようとしております。ただし、その出演しているアングラーの方に今SNSなどで個人的に攻撃が行われる可能性がありますので、そういうことに対して耐性のある方に、本人も理解していただいた上でやっていただこうと、実は準備して霞ヶ浦で撮影を行いましたが、今回は釣れませんでした。 ですので、リリースシーンが撮れませんでした。今後も合法的な場所で、アングラー本人が「リリースシーンを出すべきである、ここはルールとしてリリースOKである」ということを言っていただくような番組を作ろうと思っています。
ただ今回の水槽は同一水系内にもかかわらず、移動させているのではないかと誤解を非常に招きやすいと言う判断で、変に世間を刺激することはなかろうということで、放映を自粛したと言うことです。 - 委員
- ブラックバスは決められた場所、許可を取っているところ以外は移動してはいけません、運搬も禁止されています。 道路を渡っても運搬とみなされます。ですので、釣った場所で返さなければなりません。 例えばバス釣りの大会は、釣ってバスボートの生簀に入れて、検量場所まで持っていて、計って、本人が元の場所に返さなければいけません。 例えば琵琶湖の場合だと一般の人はバスを釣って、リリースしてはいけないという滋賀県の条例があります。
ただ琵琶湖は淡水ですが、行政上は海となり、琵琶湖のガイドをしているバスプロは遊漁船業法の業務主任者という資格を取っており、その証としてボートに「○に釣」のマークが貼っているので、つまり漁師とみなされます。 ですので、彼らはリリースしてもかまいません。 漁師はリリースしてもかまいませんが、一般の人はリリースできません。 今回の水槽の件も、みなさんが懸念している通りだと思います。 しいて水槽をやるのであれば、バスボートの上で水槽を置いて、ノーカットで水槽にいれて、そこで説明するのであれば、何も問題ないと思います。 - 当社
- 合法的に釣ってよいとなっている公認されている河口湖・他湖があるということを放送していかないと、みなさん気がつかないので、基本的にはリリース禁止でないところ撮影、かつ公認されているリリースを許可されている場所では、リリースシーンを放送していく方向でいこうと思います。
地上波も全てリリースシーンはありませんが、一度やってみて、その反響がおそらく出演者個人にくるだろうと思いますので、それに受けて立つと言う出演者の方にひと肌ぬいでいただこうと言うことで、今後トライしていきたいと思います。 - 委員
- わかりました。
【議題5 その他】
- 委員
- 今年は和歌山県の港で小鮎がよく釣れたのですが、和歌山県漁連から小鮎を釣るのをとめろという話になりましたが、小鮎を釣るのをどういう理由で禁止するのかまったく理屈が通りません。 例えばイワシを釣っているときに鮎が釣れてしまうこともありますので釣るなとは言えませんし、それが鮎だとわからない人もいます。釣りビジョンが撮影にくるかどうかは別問題ですが。
- 委員
- 稚鮎はその年の鮎の漁を占うそうです。平塚大磯に人がいるときはすごく鮎が登っています。浜名湖もすごいです。 そういう時は鮎が多い時なのでその目安だと思います。いくら釣ってもたいしたことはありません。釣りの種目として紹介するかは別として、釣ること自体を規制するのはおかしいですよね。
- 委員
- 子鮎が海面では漁業調整規則などによって釣りが禁止されているのは、小さいのをとらないという自然保護的な意味合いからだと思います。
- 委員
- 禁止なのですか?
- 委員
- 都道府県の漁業組合によりますが、ほぼ禁止だと思います。
- 委員
- あとは河川漁協への配慮もあるかと思います。自然保護への取り組みや、増殖をしていますので。天然の鮎もいますが、河川漁協は鮎を放流しておりますので。
- 委員
- 河川漁協への配慮も当然必要かと思いますが、河川漁協が権利化してしまうと、海にいる鮎はすべて河川漁協のものであるということになってしまいます。
- 委員
- 琵琶湖などは、普段は期間で禁止していると思います。
- 当社
- 釣りビジョンで番組を撮影する場合はきっちり調べて放送したいと思います。
- 委員
- わかりました。
- 委員
- 魚の公式的な計り方は又長を持って記録とするべきだと思いますがいかがでしょうか。
- 委員
- 全長だと斜めになってしまいますよね、マダイでもブラックバスでも。本当の記録とするのであれば又長で計るべきですよね。
- 委員
- 全長という考え方も、体長という考え方もありますよね。
- 当社
- では今後もどこかで紹介する機会を考えていきたと思います。
【報告1 初心者向け釣り普及企画「釣りはじめます!」について】
- 当社
- 初心者向けの釣りという企画で「釣り始めます」というHP企画を始めました。 釣り業界が、釣り普及へ動いているなかで、インターネットで釣り初心者が行ける釣り場の情報を検索しても、圧倒的に情報が少なかったので、そこで全国の釣具店さんから全国の釣り場の情報を集めてインターネット上に載せたいということで、場所の情報・道具の情報・何が釣れるの?といった情報を集めるというのが今回の企画の基本です。 そしてそれを知っていただくために番組をはじめました。
- 当社
- 番組の出演者は各地区のタレントさんで、全く釣りをしたことがないことを条件に選んでいます。 今回の場合は、知り合いの居酒屋の元漁師さんに聞きにいきましたがお店休みでした、なので本屋さんに行きましたが撮影禁止でした。 本を見てみたら「初心者のためのアジング・エギング」とか書いてあってこんがらがりました。釣具屋へ行ったら商品が多すぎてまたこんがらがりました。 どうしようもなくなって店員さんに聞いたら非常に親切に教えてくれました。でも釣れませんでした。という内容です。
つまり、釣りの業界が考えている初心者のレベルと、実際の初心者のレベルはかなり遠いと、実体験として番組に出ています。 釣り場を集めていますが、今はネット社会ですから、なにか行動するときにインターネットや携帯で事前に調べてからだと思います。 ご協賛いただけるところはぜひご協賛頂ければと思います。 - 委員
- わかりました。
【報告2 プレジャーボート協議会(仮称)について】
- 委員
- 海の中には漁師さん、遊漁船、プレジャーボートがいます。今までは漁師さんと遊漁船はお互いに譲り合いがあり、お互いに色々な情報がありますが、そういった情報がうまくプレジャーボートの方にも伝わって、なるべく情報提供して、お互いのリスクを提示して、どうやっていくのか、うまく情報交換をしてお互いに事故なく安全にやっていきたいと思います。
- 当社
- 情報を伝えることは釣りビジョンもお役に立てると思います。
- 当社
- 岡山県と香川県の間で300隻ぐらいの船が毎日イイダコを釣るのですが、そこはタコの漁場で、漁師が延縄上に置いた1.5キロのタコツボにボートがひっかかり、漁師が怪我をして、今騒ぎになっています。
300隻のうちの約8割がプレジャーボートで、釣り船であれば話のしようもありますが、マリーナにも所属されていないプレジャーボートの方もたくさんいらっしゃるので、アナウンスのしようがありません。 - 当社
- その漁場は香川県側ですが、岡山県からすぐで、岡山県からたくさんの方々がこられていて、香川県の漁師さんが困られているようです。話し合いのルートもなくプレジャーボートの方々はそういうことになっていることも知らないという状況だという問題と認識しています。
- 当社
- そのことに対して伝えたり、何らかのことができるようになっていかないといけないというのが釣りビジョンの課題だとは思います。 何かご提案いただければと思います。
- 委員
- 取り締る方法がないですよね。プレジャーボートの人たちに団体を作ってもらって、ルールを作ってもらわないといけませんね。港を出た船が漁場へ出られない、それほどプレジャーボートが多いです。
- 委員
- プレジャーボートの停留場所も、きっちりと公的なところで車の駐車場みたいに、許可がないと売らないという風にしないと解決しませんよね。
- 委員
- 暫定停留所というものができており、将来的にマリーナへ移すためということで不法停留のボートを収容していますが、そこからまったく進みません。ですので、行政もマリーナをきちっと作って、車の駐車場のようにきちんと管理していかないといけないですね。浜名湖はだいぶできてきていますので、ああいうふうにしてくれるといいですね。
- 当社
- 国土交通省は全国的にやるといってそれなりに成果は出ているといっています。
- 委員
- 去年の数ではプレジャーボートは全国で10万隻といわれています。漁船もそのくらいですが、今はプレジャーボートが多いです。こういった色々な話になると、漁港の開放や、漁港の禁止区域や係留区域をつくって解消していこうという流れができていて、10年ビジョンという形で、水産庁と国土交通省の公安局と海事局の3つの省庁で10年後にはゼロにしましょうというお題目をとなえていて、今2年目終わったところです。以前に比べると整備はされてきているかなと思います。
屋形船もだいぶ整備されていますよね。あと8年でどこまでできるかですね。
【報告3 釣りビジョン4K制作番組について】
- 当社
- それでは最後に4Kの映像を準備しておりますのでご覧頂きたいと思います。ぜひ近くでご覧ください。
4Kは糸の結び目やどんなラインを使っているのかがわかります。 テレビは近くで見るようになり、非常に立体感を感じることができます。
釣りビジョンも放送の流れに乗って、地上派に次ぐ4Kの機材を揃えております。チャンネル4Kで釣りビジョンの素材も提供しておりますので、視聴することが可能です。 - 当社
- それでは長らくありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。以上で番組審議委員会を終了致します。
- 終了時間 15:40
以上
2015年4月23日(木)番組審議委員会
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