共栄丸・千葉県富浦港

2016.4.8号

乗っ込み秒読み! 富浦沖のマダイ浮上中

千葉県のマダイ好釣り場、南房・富浦沖が海水温の上昇とともに、徐々に乗っ込み体制に入ってきた。ここをメインポイントにする富浦港『共栄丸』では、4月上旬現在、まだ絶好水温ではないため、2kg台を頭に1kg級前後の数釣りの様相だが、笹子宏宣船長は4月後半から5月初めに乗っ込みに突入して大ダイが登場すると予想。同エリアの定番、オキアミコマセ釣法のセオリーを聞いたので、ぜひともチャレンジを。

乗っ込みXデーは4月後半か

「ウチでは、まだ釣れてくるのは1前後が中心に最大2kg台ですが(4月上旬現在)、黒ずんだ魚体が多く、完全に乗っ込みの魚と判断できます。あとは水温が安定しつつも、徐々に上がっていってくれれば、ドカンドカンと5kg級からそれ以上の大物が上がってくれるでしょう。毎年、乗っ込み本番の時期は一定しませんが、私の予想では、今季は少し水温上昇が遅れ気味なので、4月後半から5月初めにかけて突入するのでは、とみています」と話すのは、操船22年のベテラン笹子宏宣船長だ。

3月下旬から4月上旬現在で、メーンポイントになる富浦沖の横瀬、象瀬根周辺の水温は15度台。ここを境に微妙に前後しているので、一挙に魚が上がってくるという状況にはない。もっか水深30~75mを狙っているが、やはり水温が停滞気味なので、それほどガンガン浅場へ乗っ込んできていないようだ。1kg級の粋のいい若魚は30mラインでも食ってくるが、良型がアタるのはまだ70m前後が中心。

「象瀬根のテッペンの40mラインなど、浅いポイントで大きいのが食ってくれれば本番。16~17度ラインまで水温が上がってくれば突入は秒読みですね。サクラも咲いたし、そろそろ来てくれるかも」と船長。突入してしまえば、あとはひと段落するまで断続的にドカン、ドカンが続く。5kgか6kgか、はたまた7~8kgの超ド級か。マダイファンもうかうかしていられない。

ハリの号数は落とさない

『共栄丸』は、近年ずっと主流だったコマセ釣りで狙っている。タックル&仕掛けはオーソドックスな片テン、プラビシスタイル(図参照)。竿はコマセマダイ専用の軟調子だが、最近は2、3mの短めも流行り。手持ちでやるときにも扱いやすいし、置き竿にしても、このエリアのローリング・ストロークは外洋ほどではないので、なんとか揺れを吸収できる長さといえる。もちろん、従来の3m級の長竿でもOK。どちらかというと、よりソフトな攻めになる乗っ込みマダイだけに、プラビシを安定させてじっくりというプランは正攻法ともいえよう。

ハリスは基本が10mで、中間に小さいヨリモドシを介したジョイントシステム。上部が6号で下部4号。比率は個人差があるが上6m、下4mか、上下5mが基本だ。船長が気にするのはハリのサイズ。

もっか浅場では小型が活発に食う

「春はムラがあって食いが極端に悪い時があります。その時、対処としてハリの号数を落としてしまう人がいますが、これはお薦めできません。食いが浅いこともありますが、小さいとスッポ抜けの確率が増します。海面でハリス手繰りの時にバラシなんて、悔しいこともありますから、うちの基本のマダイ10号を落とさないでほしいですね。飲み込んじゃうくらいの高活性の時なら、小さくても構わないんですが」と船長。

もうひとつ、大物の時期だけに、特にドラグの調整は慎重に。リール前の部分から親指、人差し指、中指の3本でつまみ、思い切り引っ張ってズルッと30cmほど出るくらいが目安。いざ掛かって合わせ後、ノサれそうになる状況だったら少しずつ緩めていこう。

コマセマダイはタナが命!

釣り方の最大のポイントはタナ取り。もう定説だが、リールの水深計は誤差があるので頼るのはNG。PE道糸のマーカーできっちりと、船長の指示ダナを攻めることが大切だ。

「指示ダナは海面からの深さをアナウンスします。ウチはプラビシをそのタナから5m落とし、コマセを振り上げて指示ダナへ合わせます。指示ダナより上はOKですが、絶対に下へは下げないで。浮いてくる食い気のある魚を狙っているわけで、下げたところでコマせると、“餌取り”が邪魔するという理由もありますが、浮いたマダイが沈んでしまい、食いが悪くなりますから」。

コマセの出し方はパラパラ程度。もとよりマダイ狙いは大量には撒かないが、高活性期ではないので、更に絞り気味。コマセはプラビシに半分程度でよく、コマセ振りもソフトにし、本当にパラパラくらいを意識しよう。

「特に今のマダイは警戒心が強いですから慎重に。ドスンとプラビシを底に落としただけでも逃げていくことがあります。だから海面タナ取りでもあるのです。竿をリフトする誘いも、時には必要で指示も出しますが、くれぐれもソフトに誘って下さい」とのことだ。

なお、合わせは必ずいれること。活性が高くないので、口裏の硬い所などにチョイ掛かりしているだけで、刺さっていない場合も多い。竿が突っ込んで絞り切られていても、ゆっくり引き上げるような、腰の入った合わせをいれよう。最後になるが、ファイトは手巻き(リール)で。

「私は手巻きを薦めています。やり取りの感覚を覚えますから。サイズの大小を判断できるようになったり、とっさの強引きにはドラグを緩めたり……手巻きの方が対処しやすいと思いますよ。特に大型だと緊張して、周りが見えなくなりがち。突っ込みにパワーレバーをうまく戻せず、ノサれて終わりということを、何度も見てますから」と船長は力説。確率的には大物一発が濃厚な乗っ込み期だけに十分、頭に入れておいてほしい。

今回紹介した釣り船

千葉県富浦港「共栄丸」
〒299-2404千葉県南房総市富浦町多田良880
TEL: 090-7244-0460
詳細情報(釣りビジョン)
共栄丸ホームページ

船宿データ

コマセマダイは基本は午前船で
出船: 5時(9日から)~12時30分頃沖上がり
乗船料金: 10,000円(税込)オキアミコマセ、氷付
付けエサは持参
素泊まり2,000円、富浦駅から送迎も有り

※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。