長七丸・千葉県江見港

2016.6.22号

南房江見出船の“赤いダイヤ”アカムツは弛ませ釣りで狙え!

表紙

赤いダイヤとも深海のルビーとも称される超高級魚アカムツ。無粋で恐縮だがキロ1万円!…は大げさじゃないから、船釣りで狙えるのは本当に幸せだ。先ごろ周年出船にした千葉県南房江見港「長七丸」では5月初めから釣果が上昇し、40cm前後をメーンに最大50 cmとサイズでも申し分なし。そこで繁田浩行船長から今、流行している弛ませ釣法をレクチャーしてもらった。

キャプテンズレポート
レギュラーサイズの40cm弱

狙う鴨川沖は大型40~50cmの宝庫!

スルメなど沖のイカ釣りの老舗『長七丸』。アカムツ狙いは昨年まで9月から乗合船を開始していたが、今季から周年出船にした。「もともとアカムツはやろうと思えば1年中狙える魚。今年の春はヤリイカが悪かったので、ちょっと試しにやってみたら、意外と釣りになる。この辺ならではの大型の比率も9月過ぎと遜色ないので、今後も人数が集まれば、周年出すことにしましたヨ」とは船長。最大の50cmが出たのは5月15日だが、重量は2.1kgと立派なもの。またまた無粋だがン万円なり。とにかく、『長七丸』が狙っている鴨川沖はすこぶるサイズが良く、30cm台はほんの一握り。大半が40cmを超えて1kg近くあるから、もう垂涎ものである。希少魚だけにオデコが出るのはしょうがないが、トップはいい時で5~7匹、悪くても2~3匹と十分勝負になる数字でもある。ビギナーも決してひるまず挑戦してみていただきたい。

朝にサビキで釣っていくサバが新鮮で最良の餌

仕掛け図

狙う水深は浅くて150mラインだが、深いと250mを超えてくる文字通りの中深場釣り。タックルも定番の胴突き竿になる。「アカムツは深ければ深いほど型がいい傾向にあります。まれに300mくらいまで狙うことがあるんですが、お客さんのリールの糸巻き量が気になるんで、めったには狙いません。しかし最近のお客さんには、PE4号(以前は5号)なら中型電動リールでも400mくらい巻けるからと話しています。これなら、糸フケを考えても、300mちょっとまで探れますからね」と船長。とはいえ平均水深は200~250mなので、最低でも300m巻いてあれば、ほぼ釣りにはなるので念のため。仕掛けは定番の胴突き3本バリだ。

キャプテンズレポート
新鮮なサバの餌は皮の光が違うらしい

このエリアでは餌を調達(自分で釣る)してから行く場合が多く、『長七丸』でも、出船直後に航程20分程度の水深100~160m(食いダナはもっと上層)でサバを釣っていく。「冷凍も用意してありますが、やはり生きている新鮮なやつの方が食いますねえ。オモリ150号に4号×6号フラッシャーサビキの7本バリで釣りますが、タックルはアカムツと同じですから面倒はありません。フラッシャー仕掛けも船内にあって400円ですから心配ありません。サバは5~6匹もあれば十分なので、ほんの20分ほどの釣りです」と船長はいう。なお、釣ったサバは3枚におろし、長さ10cm前後、幅1~1.5cm前後にカットして付け餌に。身の側をそぎ落として薄くしておかないと仕掛け落下時に回転して、大事な枝スがパーマしてしまうので注意。他に持参になるがホタルイカを抱き合わせでハリ付けしてもいい。船長曰く、これらは各自の好みでよく、そう格段に食いが違ったりはしていないと思う、とのことだ。もうひとつ、最近流行し始めているというのが中オモリ。水深の割にはそう重たくなくてよく、アオリイカ用などの10号程度でOK。実はこれが今回紹介する弛ませ釣法の中核だ。

中オモリで弛ませて、よりヒット率アップ!

概念図

アカムツは典型的な胴突き釣りだから基本はトントンオモリ。仕掛け投入後、着底したら糸フケを取り、竿先下げの位置から頭上までゆっくりシャクリ上げる。そして竿先を下げていき、トンッとオモリが付いたらそのままアタリを待つ。5~10秒くらい(ここは潮況により臨機応変)してアタらなければ、再び頭上へシャクリ上げの繰り返し。これがいわゆるトントンオモリだ。「うちが狙うポイントは、ほぼ砂地。めったなことでは根掛かりしません。砂地の平坦な場所を狙ったり、カケアガリを狙ったり。一人が釣れると周りでもヒットすることが多いですから、多少は群れているのかな。広範囲に1匹ずつポツリポツリと生息するという感じではないと思う。とかくビギナーさんは、少し釣れないと置き竿にしがちですが、頑張って手持ちでシャクリ続けてください。そうじゃないと、バタバタ掛かるときに遅れを取ってしまいますから」。

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おいしいゲストの一種ユメカサゴ

もうひとつ、最近、食いが渋い時も良い時も効果的なのが、中オモリ効果を出した弛ませ釣りだ。これが常連の間では流行っていて、今や定番パターンになりつつある。まずトントンオモリを実践するとき、竿が真っ直ぐ前にある位置で、オモリが着底するように調節。そしてトントンオモリでオモリが着底した後、さらに竿先を海面へ下げていって少し待ち、再び頭上へ聞き上げる。つまりオモリ着底後は道糸がフケていく感じになるが、これがカワハギ釣りの弛ませと同様で、3本のハリが底近くにフワフワと漂うになる。中オモリがあることで流れに乗り、よりきれいな仕掛けの弧を作れ、アカムツも食いやすいというわけだ。根掛かりも少ない砂地だし、是非とも弛ませ釣法にチャレンジしてみてほしい。

「私も船内をよく見て細かくアドバイスを出していますが、すべての人の釣りを把握するわけにはいかない。もし自分だけ釣れないようだったら、釣れている人に素直に聞くのが一番です。競技的に数を競う釣りではないですから、皆さん、親切に教えてくれる人が多いですよ」と船長。アカムツ釣りは他にクロムツ、ユメカサゴ、キンメなどおいしいゲストも多く、お得感があるジャンル。ぜひ一度トライして、赤いダイヤを仕留めようではないか。

今回紹介した釣り船
釣り船

千葉県江見港
「長七丸」

〒299-2842 鴨川市江見青木27-3
TEL:04-7096-0474
詳細情報(釣りビジョン)
長七丸ホームページ

船宿データ

予約乗合制
出船時間: 午前4時~10時30分沖上がり
乗船料金: 10,000円(税込)氷、冷凍サバ餌付き
電動レンタルタックル: 2000円(税込)
定休日: 第1、第3土曜日

※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。