長福丸・千葉県大原港

2016.9.8号

外房大原沖のショウサイフグ解禁!

表紙

ショウサイフグ・カットウ釣りの好釣り場、千葉県外房の大原沖一帯が9月1日に解禁。長年10月解禁だったのが昨年から1カ月前倒しなったが、制限定数80匹が示す通り魚影の濃さではお墨付きなだけに、ファンには釣期が伸びてうれしい限り。大原港『長福丸』のフグ船担当、藤井大佑船長に今期の展望とベーシック釣法を聞いてみた。

水深30m前後の手ごろな水深が続く、おあつらえ向きのフグ釣り場

今季初釣行で第1号をゲットし満面の笑み!

関東近県の太平洋岸のフグ釣りと言えば、元祖は大原沖(太東沖も含む)。近年のショウサイフグ・ブームの先駆けとなったカットウ釣り人気は、この地から始まった。生息に適す水深30mまでの岩礁帯および岩場を含む砂地が延々と続く。船を1時間くらい沖に走らせて、やっとそれ以上の水深に到達するという、広大な釣り場だ。かつては釣り放題で束釣りは当たり前の状態。漁協もさすがに資源保護を考えて制限引数を制定し、100匹、80匹と徐々に下げてはいるが、それでも頻繁に定数に達するのを見ると、よほど魚影が濃いと実感せざるを得ない。さて、今期は9月1日から1週間ほど過ぎたが、状況はどうだろうか。

ダブルカットウバリで一荷釣り。好調の証しだ

「初期は20mより浅い場所から始めるんですが、水温が高くて。まだ25℃前後あるのでフグが散らばっていて、拾い釣りの状態です。しかも解禁から現在まで、台風などで浅場が底荒れ気味で、ダブルパンチを食らってます。しかしそんな悪条件でもトップは20匹を超えましたから、少し条件が良くなれば、数になると思います。それに、散らばっていると言っても、釣り場が広大ですからいい群れを探し当てれば80匹の定数は難なくクリアしてくれるはず。今、探してますから待っていてください」と大佑船長。

胴周りに掛かると、より重量感が増して竿がしなる

なお、いくらフグが散らばっていると言っても、秋も深まって水温が10℃台に落ちてくれば、群れがまとまりだす。そうなれば、どこへ行っても反応が出て、ポイントは選り取り見取り。船長が場荒れしないように、うまく回しながら釣っていくという寸法だ。

「昨年は、なんと水深4m前後で釣っていたときが長かったですから、今季もとんでもない浅場がロングランする可能性も……。やはり浅ければ浅いほど活性も良く、アタリも分かりやすく派手に出ますから、ビギナーさんにはもってこいですヨ」と船長。また、ベテランだと手返しが良くなり、すぐ80匹の定数に達する。9月も中旬に差し掛かって、わずかに秋めいてきたから、船長の大群キャッチに期待したいところだ。

今季はライトな湾フグ・タックル使用も視野に!

船宿のオリジナル仕掛け

ショウサイフグのカットウ釣りはタックルがほぼ確立している。竿は外房専用品があるし、仕掛けも市販品が充実。オモリ(カラー多種)、餌バリ、カットウバリのセット品の出来がよく、なおかつ多種多様のものがメーカーから出ているから、好みのものを持参すればよいだろう。もちろん、船宿でもオリジナル仕掛けを販売しているから、ビギナーは現地購入でもいいだろう。注意点は糸だ。

「最近はこの程度の水深の釣りだと、道糸のPEラインは1号を使う人が多いんですが、フグだと結構アワセ切れが多いんですよ。オモリが25号だから2~3号でも問題ありませんよ。また、根を狙ったり、フグの口が鋭いので、リーダー(先糸)は付けてくださいネ」とのこと。なお、耳寄り情報がひとつ。今季から軽い湾フグ仕様のタックルを使ってもいいようにしようかと、船長が検討中だ。


「前述したように、かなり浅場の釣りが多くなっているんです。ですから、オモリ10号の湾フグ仕掛け(竿も)で通用するんじゃないかと……状況によって許可しようと思っているんで、希望者は事前に問い合わせてください」と船長。まあ、確かに寒期はウネリが強く、仕掛けも跳ねやすい大原沖一帯だから、ナギ日の浅場狙い限定にはなりそうだが、軽ければ軽いほどアタリが出やすいのも確かで、より引きも楽しめる。『長福丸』の英断に拍手を贈りたい。

手持ち竿の静止状態で、わずかな変化に合わせていこう

昔のカットウ釣りというと、やみくもに竿をヨイショとしゃくって、フグが勝手にかかるという感じが強かったが、現代はしっかりとアタリを取るマニアックで繊細な釣り。だから面白さにつられて、人気が出ているともいえよう。『長福丸』の基本テクニックも、竿静止でわずかな違和感を積極的に合わせていく釣りだ。

たくさん釣れても大丈夫。船宿が食べやすいようにさばいてくれる

「カットウバリの長い方が、底から真っ直ぐ立つくらいの位置でアタリ(違和感)を待ちます。とにかく、少しでも変だなと思ったら、長い方のハリスの長さ分だけ、短くシャープに竿を上げてください(イラスト参照)。大きくしゃくるのは厳禁。フグが散っちゃいますから。空振りだったらまた長ハリス分の位置まで落として待つ。このとき、掛らなくても近くにフグがいれば、戻ってきた餌に食いついて、アタリが出る可能性が高いです。なぜか、フグは同じ餌に執着するんですよ」。うまくハリ掛かりすると、思った以上の衝撃が来る(スレ掛かりなので)。そのままスムーズにリーリングに移り、水面まで来たら抜き上げる。カットウバリはカエシがないので、途中でリーリングを止めるとバレてしまう場合があるので注意。なお35cm級以上の大型は、掛りどころや掛かり具合によっては玉網ですくった方がいいかも。

最後に大佑船長のアドバイスを3つ。①船が揺れている時は、こまめに底ダチを取り直すこと。②餌のアオヤギは、高活性時は7~8個と多め、ポツポツの時は多過ぎるとアタリを取れなくなるので4~5個に。③極端に食いが渋い時は、砂地の場合に限るが仕掛けを少し投げて、ソフトシャクリ&止めを繰り返す方法が効果的……とのことだ。

愛嬌のあるショウサイフグ。鋭く硬い口に注意

さあ、これから春までロングランのショウサイフグ・カットウ釣り。美味しさは保証付きだし、処理師免状を持った船長が身欠き(身と中骨だけの調理しやすい状態)にしてくれるので、ビギナーにもぜひチャレンジしてほしい釣りだ。

今回紹介した釣り船
釣り船

千葉県大原港
「長福丸」

〒298-0004千葉県いすみ市大原9823
TEL:0470-62-0603
詳細情報(釣りビジョン)
長福丸ホームページ

出船データ

ショウサイフグ乗合(予約制)
乗船料金:9,000円(氷付き、餌別)、女性&中学生以下は割引有り。
餌:1パック500円(通常2パックくらい必要。船内販売あり)
集合時間:午前4時、出船時間:午前4時30分~沖上がり11時半前後。