東京湾のシロギス、ようやく本来のパターン復活か?|オフショアマガジン | 釣りビジョン

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かめだや・東京都羽田

2017.6.8号

東京湾のシロギス、ようやく本来のパターン復活か?

表紙

東京湾のシロギスが得意の東京羽田「かめだや」では6月4日、27.9㎝の特大サイズをゲットしてきた。今や同湾で尺ギスは幻だから夢のある話題で嬉しいものの、シロギスは昨夏から例年と違う“数より型”パターンになっているため、数が伸びる夏もやはりその傾向なのだろうか…と、ちょっと複雑。そこで担当の鈴木祥太船長に聞いたところ「いやいや、浅場の盤洲で釣れ出して元通りの兆し」と好返答。状況と今後の釣り方などを尋ねてみた。

ようやく夏のメインステージ盤洲が食い始めた

5月までは型物狙い。確かにこんな大型ばかりだったが……

27.9㎝のモンスター登場は当然、うれしい。東京湾は近年、遊漁船の多さと魚影が濃すぎるためか特大に育つ比率は低かった。それにシロギスの大きさは見た目で判断しにくく、ビックリするほど大きく見えても、せいぜい26㎝チョイがいいところだから、28cm近いのは凄い。できるなら東京湾で尺ギスが見てみたいが……まあ、それはひとまず置いといて、船のシロギスフリークからすると、夏はピンギスの数釣りの季節。

ラン&ガンで投げてはサビキ、投げてはサビキで活性の高いシロギスを拾っていくシーズン。いわゆる、この魚の最盛期になるわけだ。

ようやくピンギス交じりで数が伸び始めた

だから、この良型優位の状況を見ると少し違和感を覚えるはず。現在の気持ちは「ちょっと気になるけど、デカイからいいか」って感じか。ということで、モンスターが出たのを機に船長に動向を伺ったわけだが、うれしい返答が返ってきた。 「今まではちょっとねえ、例年と違う感じでしたねえ。正直この春から初夏は苦労してました。水温が上がっても浅場で食わなかったんですよ。だから落ちギスと同じような場所、中ノ瀬や木更津沖のちょっと深い所で大きいのを釣っていました。

大きいとはいえ、もう少し数が出てくれないと。トップは上手い人ですからそれなりに数字が出てますが、後の人が釣れなくて。近年は誰でも釣れるいい年が続いていたんで、それと比べて差が出すぎちゃって、お客さんの受けも悪かった。

それがですね、浅場の盤洲で動きが出始めたんですよ。5月末から狙ってみたら釣果になった。水深は5~10mと盤洲ではそれほど浅くないところ。そこで12~15cmといったピンギスが釣れ始めた。スソ(最下位)も20匹を超えて来てくれたんで、あ~、やっと例年通りの状況に戻ってくれたかも、と一安心です」と船長。その後、盤洲ならではの3m前後などでも釣れ始めたので、どうやら夏の象徴である浅場のピンギス君たちの魚影を信頼していいような気配だ。老若男女、上手い下手の差がなく楽しめる夏のキス釣りが戻ってきたから、是非とも家族やグループで楽しみにいってほしい。

夏は片天仕掛けで投げまくろう

例年通りのシロギスパターンに戻ってくれたから、タックルも例年の夏パターンでOK。つまり、投げてはサビくの繰り返しをスムーズにできるシステムだ。

「私は夏場にはやはり、片天ビン仕掛けがいいと思いますねえ。胴突きでもいいですが、投げられる距離が違ってきますから。それに片天ならハリが2本とも底近くですから、よりダブルヒットの確率があがりますしね」とのこと。

夏の象徴、ピンギス君が釣れ始めた

夏は遠投が有利というシロギスのセオリーは、以下の理由によるものだ。シロギスはカレイのように底に張り付いている魚ではないから、移動は非常に敏速だ。

ダブルヒットで数を伸ばそう

しかも敏感なので、危険を察知するとすぐ逃げる。つまり、浅い水深に大きい遊漁船が入っていくと周りのキスは逃げる傾向にある。だから夏のキスの遊漁船はエンジンを切って、パラシュートアンカーで静かに流すことが多い。また、櫓(ろ)でこぐ和船が使われたりするのも、静かなためだ。

かめだやでは夏は片天ビンがおすすめ

片天ビン仕掛けは図のような感じだが、この仕掛けを投げるには短めのサオより長めのサオのほうが楽。ただし、釣り座から水面までの高さがない船は、長いサオだと投げ始めに餌が水面に付いてしまう。こうなると投げた時に餌が千切れたりするので、少しサオを斜めにして投げるなど工夫が必要だ。投げ方の基本は図を参照してほしいが、オーバースローで上から投げるのは危険なので、遊漁船では厳禁だ。

活性の高い浅場のキスを効率よく掛けよう

夏のシロギス釣りのセオリーは、遠投、速めの誘い、短めの餌。「遠投は、ともかく広い範囲を探れば、群れに遭遇する確率も高いということ。近年、魚影が濃すぎて、どこにでもいるから、遠投しなくても大丈夫的な状況ではありましたが、今夏に限って言えば、状況がまだ不安定なので、出来れば遠投した方がよいかも。

それで探り、近くにいるなと判断出来たらチョイ投げに切り替えればいい」。遠投はそれなりの技術がいるが、決して習得できないものではない。ビギナーでも最初はうまくいかないかもしれないが、昼頃になると何とか飛ばせるようになる人は多い。慣れだから頑張ってほしい。

速めの誘いはシロギスが高活性のため。現在の誘い主流は、昔のように仕掛けを引きずる(オモリも底に付いたまま)ものではなく、サオを立て気味にして、チョンチョンチョンと振りつつ手前に持ってくる感じ。そうすると餌のアオイソメが底近くで踊り、底スレスレを泳ぐシロギスによりアピールできるからだ。引きずると、潮が良ければ餌は踊るが、底に付いたままでアピールしていないときの方が多いようだ。

クーラー満杯が夏のキス釣り

短めの餌は、ハリ掛かり対策。活性が良いと言っても、あまり餌のアオイソメをハリから長く垂らしていては、一気に吸い込んでもハリの所まで届かず、アタリはあるのにすっぽ抜けという状況に陥る。冬の落ちギスのように違和感を与えないと言う理由なら長めは理解できるが、夏の高活性期は短め。それで仕掛けを常に動かしている釣りをすれば(糸にテンションがかかった状態)ハリ掛かりは早い。つまりテンポの良い釣りができるわけだ。

「もうひとつ、片天の投げでいいのは、ダブルヒットが多いこと。片天だと活性がいい場合、1匹掛かるともう一方の餌が踊ってアピールし、群れの仲間の気を引きやすいです。投げる釣りですから、ダブルで掛けてきた方が、圧倒的に効率がよく、数も伸びますヨ」とのことだ。内湾でレジャーに向く東京湾のシロギスがようやく本来の調子を取り戻したから、釣り未経験者も気軽にチャレンジしてみてほしい。小気味良い引き、楽しいですヨ!

今回紹介した釣り船
釣り船

東京都羽田
「かめだや」

〒144-0043 東京都大田区羽田2-31-13
TEL::03-3741-1258
詳細情報(釣りビジョン)
「かめだや」ホームページ

船宿データ

シロギス乗合船
月、水、金、土日祝日に出船
出船時間:午前7時40分~沖上り15時
乗船料金:8,800円(餌、氷付き)
※女性・中学生以下は割引有り

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