広川丸・神奈川県走水港

2017.6.22号

大アジなら走水!東京湾の名場所が復調中!

表紙

東京湾のアジの名ポイント、浦賀水道の走水沖がもっか好調だ。小さくても25~26㎝の良型、最大は50㎝をオーバーする超ド級の大場所。潮流の速さがすくすく育てるわけだが、運動量豊富なアジは、たたきなど生食が絶品だ。最近はライトタックルに押されてはいるが、150号ビシのヘビータックルが水面に突き刺さる同沖の釣趣も、かなり魅力的。お膝元の走水港「広川丸」の安田隆史船長に話を聞いた。

クラゲ被害が一段落し、本来の食いが戻ってきた

30㎝級の大型に大満足

東京湾の南端の、三浦半島と房総半島が迫った狭い水域。そこが浦賀水道で、その真ん中に走水の地がある。目の前の海は文字通り水が走るような潮流の速さ。ゆえに走水だ。この一帯は総称して観音崎沖というアジポイント。同沖の流れに耐えて育ったアジは極上の味だ。特に走水沖は餌場としても秀逸だから、40~50㎝の特大サイズが育つ聖地でもある。

流れが速い分、重い仕掛けが必要になり、アンドンビシは標準で150号。近年、軽くてお手軽なために人気が出ている湾奥のライトタックルと比べると、目の玉が飛び出るような重さだが、道糸などが進化して細くなった現在でも、走水では150号以上ではないと、流されて釣りにならない場合が多い。しかし、そのヘビータックルでも当たれば竿が派手に引き込むからすごい。ここのアジのパワーを感じる時だが、この釣趣を一度味わって、病みつきになる人が多いのだ。

気になる釣況だが、春先の3月頃までは良かったが、水温が上がり出した4月から5月頃までは苦戦。トップが30匹を超えるいい時もあったが、悪い時も多かった。

通常のアジと違って置き竿スタイルが定番
口への掛かり具合を見て玉網を使おう

「良くない原因は分かっていたんですよ。予想以上に早く、しかも大量に発生したアカいクラゲ。赤い糸みたいな足が仕掛けに絡まってしまうんです。そうなると、まず食わない。しかし、6月過ぎからクラゲは下火になって、だいぶ海が良くなってきました。それとともに釣も上向き調子。25㎝から30㎝後半の良型がトップで30匹を頻繁に超えるようになってきました。さらに潮加減で40㎝超の特大が交じり、最近は3~4㎏の良型ヒラメも良く掛かるから、楽しいですヨ」と船長も太鼓判だ。

さらに、走水港のアジ船は場所が近いだけに大アジ狙いながら午前、午後の半日制なのも魅力。特に夏場は長時間炎天下で気がめいってしまう前に納竿になるから、女性や子供にもお勧め。それでもどちらの半日船も、朝か夕の好タイムを狙えるからうれしい。また、夏場なの で水深も浅く、もっか40~50m。おそらく秋口までは同レンジだから、釣りやすさもばっちりだ。

ヘビータックルだが手持ちでなくても大丈夫

専用のレンタルタックルもあり
150号の特製アンドンビシ
うまそうな27㎝級の良型

タックル&仕掛けは図を参照。やはり、それなりに重いので、ずっと手持ちで狙うことは難しい。どちらかというとコマセマダイ釣りのような感じで、常時イワシミンチコマセを撒き続けることは少ない。

いわば置き竿スタイルになるので、ロッドキーパーは必需品だ。常連の人は、置き竿によって竿先が跳ねないよう、ガチガチのビシ竿より、若干胴調子気味になるワラサ竿や軟調イカ竿を使う人も多い。

なお、糸は全て太めが特徴。「ハリスは3号が標準。普通のビシ釣りは2号が定番ですが、ここでは25㎝級の中アジでも、食うときは3号で問題なく口を使うし、特大が当たると3号ないと不安ですから。細くして切られてしまうリスクは避けたいですね。もう一つ、道糸についても、これだけ重い仕掛けを使っていますし、それに潮流の押しが加わるので5号がいいでしょう」とのことだ。付け餌はアカタン(イカの紅染めの細切れ)が定番だが、潮濁りや食いが渋い時にはアオイソメも効果的なので、持参するといいかも。もう一つ、もっか端物で良型ヒラメが頻発するので、6号など太ハリスと大きめのハリ(丸セイゴ18号など)を持っておくと、アジの泳がせが可能。ただし、これは船長の許可を受けること。

もっか定番のタナより高めでヒット率高し!

硬めのアジ竿でもこんなに曲がるから面白い

ビシアジ釣りはタナが命だが、走水沖のように潮流がガンガン流れていると、それを守るのは一苦労だ。餌を付け、コマセを詰めて投入したはいいが、ビシが着底した所はかなり潮下……なんてことは日常茶飯事だ。道糸が斜めになっていては、正確なタナは取れない。このため、図のようにビシが着底したら、道糸が立つまでトントンと底をビシで叩いて確認しながら、手前に持ってこよう。道糸が立つ=ビシが真下にさえくれば、後はビシをどのくらい浮かすかで、しっかりタナが取れるわけだ。これは船長の指示ダナに従えばいいが、東京湾のビシアジは昔から、ほぼ底から2m~3mという不文律があって、その範囲で、ばっちりヒットする真ダナを自分自身で微調節という寸法だ。ただし、現在に限っての状況では、そうではないらしい。

「皆さん知っているように、湾口のアジは底から2~3mが大前提です。しかし最近、3~5mに魚探反応が出るんですね~。なぜか分からない。温暖化で黒潮系が強く、押されて潮が緩くなっているのか、はたまたアジが強くなったのか……。ともかく、この高い層のアジを狙うには、当然、タナを高めにとる必要があります。このため、中潮~小潮回りの日や、大潮で潮止まり寸前などの時間帯が釣りやすく、食いも立ちます。釣行の際の参考にしてくださいネ」と船長からのアドバイスだ。なお、コマセワークは通常のビシアジ釣りと全く違って、ドバドバ出し続けるのはNG。コマセマダイのように、少量が途切れず出続けるのがいいようだ。名代・走水のアジ釣りを一度チャレンジしてみてはいかが。はまってしまいますゾ。

今回紹介した釣り船
釣り船

神奈川県走水港
「広川丸」

〒239-0811 神奈川県横須賀市走水2-867
TEL::080-9889-4477
詳細情報(釣りビジョン)
「広川丸」ホームページ

船宿データ

乗合午前&午後アジ船
出船時間:午前船 午前7時30分~正午ごろ帰港
      午後船 午後1時~午後5時ごろ帰港
乗合料金:午前船、午後船とも6,000円
    (女性高校生5,000円、中学生4,000円、小学生3,000)
    ※1日通し料金は女性も含め3,000円増し
レンタルタックル有り

※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。